お隣に住む従姉妹のお姉さんが俺を放っておいてくれない

谷地雪@第三回ひなた短編文学賞【大賞】

文字の大きさ
4 / 9

お隣に住む従姉妹のお姉さんが俺の看病をしてくれるようです。

しおりを挟む
//SE 体温計の音

「38度5分……。結構高いねぇ」

「慣れない一人暮らしと大学生活で、疲れが出ちゃったかな。一気に色々変わったもんねぇ」

「ああほら、いいから、横になってて」

「仕事? 病人が気にすることじゃありません」

「こういう時のために私がいるんだから。頼ってくれていいんだよ」//頭を撫でて

「うん、いい子。ほら、傍にいるから。安心して眠ってて」//手を握る

//SE 時計の音 時間経過

「ん……起きた?」

「どれどれぇ……。うーん、まだ熱いな」//額を合わせて

「水分補給しよっか。飲めそう? はい、ゆっくり飲んでね」

//SE 水を飲む音

「汗すごいねぇ。体も拭こっか」

//SE ばたばたと抵抗する音

「恥ずかしがることじゃないでしょ! 病人なんだから。ほら、観念しなさい!」

「はい、ばんざーい」

//SE 服を脱ぐ衣擦れの音

「腕上げてー」

「背中、広いねぇ。……大きくなったんだねぇ」//しみじみと

「初めて会った時は、まだ小さくて……。私の後ろをついて回って、可愛かったなぁ」

「覚えてない? ふふ、ほんとかなぁ」//からかうように

「私、一人っ子だから。弟ができたみたいで、嬉しかったんだよ」

「でも、君はどんどん大きくなって……。高校生になる頃には、身長も私よりおっきくなっちゃってさぁ」

「私が就職するからって、上京して、なかなか会えなくなっちゃって。……寂しかった。だからね、嬉しかったんだよ。君が大学進学で上京するって聞いた時」

「しかも一人暮らしの相談に、私のところに来てくれて。ああ私、頼られてるなーって」

「まぁそのおかげで、私の隣に住むことが、一人暮らしの条件になっちゃったんだけど。私、おばさんには信頼されてるからね。しっかり者だって」

「え? 意外と抜けてる? もう、そんなことないでしょ!」

「とにかく、私はね。君に頼られるの、本当に嬉しいの。だから何にも気にしないで、好きなだけ甘えて。……はい、おしまい!」

//SE 服を着る衣擦れの音

「食欲はある? 良かった。そしたら、おかゆ作ってあるから、ちょっと待ってて」

//SE 足音

「お待たせー」

//SE 食器の音 おかゆをすくう

「ふー、ふー。ほら、あーん」

「手に力入らなくて、落としたら困るでしょ。ほら、あーん」

「うん、えらいえらい。おいし?」

「味わかんないかぁ。だよねぇ。元気になったら、何でも好きなもの作ってあげるからね」

「はい、もう一口」

//SE 食器を片付ける音

「よし、じゃぁあとは薬飲んで寝よっか」

「今日はこっちに泊まるから。安心して寝ててね」

「治るまでしっかり看病してあげるから。おやすみ」

//SE 時計の音

「……寝ちゃった?」

「ふふ、寝息、かーわい」

「今日は君のお世話がいっぱいできて、楽しかったなぁ」

「……ずうっと私にお世話させてね」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

先輩から恋人のふりをして欲しいと頼まれた件 ~明らかにふりではないけど毎日が最高に楽しい~

桜井正宗
青春
“恋人のふり”をして欲しい。 高校二年の愁(しゅう)は、先輩の『柚』からそう頼まれた。 見知らずの後輩である自分になぜと思った。 でも、ふりならいいかと快諾する。 すると、明らかに恋人のような毎日が始まっていった。

学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。

たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】 『み、見えるの?』 「見えるかと言われると……ギリ見えない……」 『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』  ◆◆◆  仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。  劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。  ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。  後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。  尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。    また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。  尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……    霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。  3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。  愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー! ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

ト・カ・リ・ナ〜時を止めるアイテムを手にしたら気になる彼女と距離が近くなった件〜

遊馬友仁
青春
高校二年生の坂井夏生(さかいなつき)は、十七歳の誕生日に、亡くなった祖父からの贈り物だという不思議な木製のオカリナを譲り受ける。試しに自室で息を吹き込むと、周囲のヒトやモノがすべて動きを止めてしまった! 木製細工の能力に不安を感じながらも、夏生は、その能力の使い途を思いつく……。 「そうだ!教室の前の席に座っている、いつも、マスクを外さない小嶋夏海(こじまなつみ)の素顔を見てやろう」 そうして、自身のアイデアを実行に映した夏生であったがーーーーーー。

自称未来の妻なヤンデレ転校生に振り回された挙句、最終的に責任を取らされる話

水島紗鳥
青春
成績優秀でスポーツ万能な男子高校生の黒月拓馬は、学校では常に1人だった。 そんなハイスペックぼっちな拓馬の前に未来の妻を自称する日英ハーフの美少女転校生、十六夜アリスが現れた事で平穏だった日常生活が激変する。 凄まじくヤンデレなアリスは拓馬を自分だけの物にするためにありとあらゆる手段を取り、どんどん外堀を埋めていく。 「なあ、サインと判子欲しいって渡された紙が記入済婚姻届なのは気のせいか?」 「気にしない気にしない」 「いや、気にするに決まってるだろ」 ヤンデレなアリスから完全にロックオンされてしまった拓馬の運命はいかに……?(なお、もう一生逃げられない模様) 表紙はイラストレーターの谷川犬兎様に描いていただきました。 小説投稿サイトでの利用許可を頂いております。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件

マサタカ
青春
 俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。 あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。   そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。 「久しぶりですね、兄さん」 義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。  ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。 「矯正します」 「それがなにか関係あります? 今のあなたと」  冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。    今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人? ノベルアッププラスでも公開。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件

暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!

処理中です...