71 / 114
連載
186、とんかつと女王様
しおりを挟む
「新しいお客さんもいるようだし、今日は何にするんだ? カズヤ」
「そうだな、どうしようかな?」
俺はとりあえず皆に尋ねる。
「なあ、皆は何を食べたいんだ?」
セレスリーナはコホンと咳ばらいをすると、身を乗り出して俺に言う。
「わたくしは断然とんかつです! パトリシアとリンダからいつも自慢話をきかされるんですもの、今日こそ自分で食べてみないと気が済みませんわ」
「はは、そっか。まずはセレスリーナはとんかつ定食だな、後はどうだ?」
今度はシルヴィアが聞くまでもないと言った様子で答える。
「私はカレーライスよ! もう、さっきからカレーの事しか考えられないんだから」
最後の客が食べたのか確かにカレーの匂いがほのかに辺りを漂っている。
森エルフの姫のお腹がくぅと鳴る。
「もう! このお店が悪いんだわ。あのカレーの味、一度食べたら忘れられないもの!」
「了解、シルヴィアはカレーだな」
クリスティーナとアンジェリカは、すました顔でコホンと咳ばらいをすると俺に言う。
「勇者様、私はミックスフライを。かじるととろっと溢れ出るクリームコロッケの美味しさが絶品ですもの!」
「カズヤ! 私も!」
「はいよ、二人はミックスでいいんだな」
パトリシアとリンダは、落ち着かない様子で俺を見つめている。
俺は首を傾げて二人に尋ねた。
「どうした? そわそわして」
「う、うむ! とんかつもカレーもミックスフライも捨てがたい。だがリンダと決めていたの事があるのだ」
「せや、姫様」
「決めていたこと?」
俺が尋ねると、二人は頷く。
「私たちは勇者殿と同じメニューを頼みたい!」
「おっちゃんの食べる物なら間違いないもんな」
「おいおい、そう言われると責任重大だな」
エイリスもニッコリ頷く。
「私も勇者様と同じものを頂きたいですわ」
「メイもです!」
さっきのイルカを膝に置いて、嬉しそうにメイがそう言った。
エルも胸を張ると俺に言う。
「私もカズヤと同じ物にするわ! だって二人は一心同体ですもの」
……おい、誰が一心同体なんだ。
「にしても、こうなると益々悩むところだな。何にしようか」
パトリシアとリンダのことを考えれば、今までと同じメニューでは芸がない。
二人とも新しいメニューを食べられることを期待して、俺と同じものがいいと決めてたんだろうからな。
目の前で大きな耳をピコピコさせて、尻尾を振るパトリシアと猫耳娘を見ると期待は裏切れない。
それにメイも同じものを食べるとなると……
俺が悩んでいると沙織さんが尋ねる。
「どうしたの? かずくん」
「ああ、実はさ……」
俺が事情を沙織さんに説明すると、彼女は暫く考え込んでポンと手を叩いた。
「ねえ! それならこうしたらどう?」
沙織さんは俺にお勧めのメニューを告げた。
「ああ、なるほど! それは面白いかもな」
「でしょ? メイちゃんもいるなら、絶対お勧めよ」
沙織さんは俺にウインクする。
「確かに、メイが一緒ならこれがいいか」
俺はそう決めて、全員の注文を沙織さんに伝えた。
彼女は頷くとそれを厨房のマスターに伝える。
「はいよ! 待ってな、直ぐに作ってやるからな!」
マスターはそう言うと調理を始める。
相変わらずその仕事ぶりは鮮やかだ。
往々にして、一流の職人はその動きからして見事なものである。
暫くしてまずは、セレスリーナの前にとんかつ定食が並ぶ。
なにせ、女王様のお腹をこれ以上鳴らすわけにはいかないからな。
「まあ! いい香りがしますわ、このままナイフとフォークで頂くんですの?」
それを聞いてパトリシアが、すまし顔で説明する。
「母上、とんかつというのはこのソースをかけて食べるのだ」
そう言ってこの店特製のとんかつソースをかけていく。
溢れる肉汁と絡み合うソース。
それを見てセレスリーナは、うずうずした眼差しで娘を眺めると問う。
「パトリシア、これでよろしくて?」
「うむ!」
マスターが半ばあきれ顔でその様子を眺めている。
「しかし、王女さまがうちの店に来た時も驚いたが、こんな聖女様みたいな人がうちのとんかつ定食を食べに来る日がくるとは思わなかったぜ」
「はは、なにせ女王様だからな」
「気に入ってくれりゃあいいんだが」
マスターはそう言ってセレスリーナを見つめる。
セレスリーナは、まるでフランス料理を食べるかのように優雅な雰囲気でトンカツを口に運んだ。
そして、その美しい口がとんかつをサクリと噛む音が聞こえる。
あくまでも優雅に動く唇。
料理を暫く味わうとこくりとそれを飲み込んだ。
リンダが首を傾げる。
「反応が薄いな、女王陛下にのお口には合わんかったのやろか?」
「うむ、どうしたのだ母上、美味しくなかったのか?」
セレスリーナは暫く何も言わずに椅子に座っていた。
そして、その体がブルっと震える。
長い尻尾がピンと立ち、潤んだその目は官能的とさえいえるだろう。
「はぁあああん! 何ですの? 何なんですの、このソースは! 肉汁と絡まってわたくしを虜にしますわ!」
セレスリーナは席を立つと厨房にいるマスターの傍に言って、話しかける。
言葉が通じないことすら忘れてしまっている様子だ。
「素晴らしい腕ですわ! ぜひアルーティアにいらしてください、その腕に相応しい称号を差し上げます」
「お、おいカズヤ! この聖女様なに言ってるんだ?」
俺は方をすくめるとマスターに答える。
「はは、マスターを国に連れて帰りたいってさ。相応しい称号を与えるって言ってるぜ」
「弱ったな、いくら女王様の頼みでもこの店の料理を楽しみにしてくれる常連客がいるからな」
マスターらしい答えだな。
それがマスターのいい所だ。
俺がセレスリーナにそう伝えると、彼女は残念そうに席に戻った。
「はぁ、勇者様も酷いですわ。こんな料理を食べたら他の肉料理が食べられなくなります」
そう言いながらまたとんかつを頬張ると、体を震わせる。
そんな中、他の皆の料理も次々に並んでいく。
カレーに舌鼓を打つ、シルヴィア。
クリームコロッケを頬ばりながらとろけるような表情になるクリスティーナとアンジェリカ。
そしてそんな中、俺たちの前に料理がやってくる。
「どうやら、出来たようだな」
「ふふ、お待たせ。うちの特製品よ、どうぞ召し上がれ」
メイはそれを見て目を輝かせた。
「うわぁ! とっても美味しそうです」
──────
いつもお読み頂きましてありがとうござます。
新連載作品もお蔭様で本日18話目を投稿させて頂きました。
画面下のリンクから作品ページにいけますので、もしよろしければぜひ一度ご覧になって下さいね!
「そうだな、どうしようかな?」
俺はとりあえず皆に尋ねる。
「なあ、皆は何を食べたいんだ?」
セレスリーナはコホンと咳ばらいをすると、身を乗り出して俺に言う。
「わたくしは断然とんかつです! パトリシアとリンダからいつも自慢話をきかされるんですもの、今日こそ自分で食べてみないと気が済みませんわ」
「はは、そっか。まずはセレスリーナはとんかつ定食だな、後はどうだ?」
今度はシルヴィアが聞くまでもないと言った様子で答える。
「私はカレーライスよ! もう、さっきからカレーの事しか考えられないんだから」
最後の客が食べたのか確かにカレーの匂いがほのかに辺りを漂っている。
森エルフの姫のお腹がくぅと鳴る。
「もう! このお店が悪いんだわ。あのカレーの味、一度食べたら忘れられないもの!」
「了解、シルヴィアはカレーだな」
クリスティーナとアンジェリカは、すました顔でコホンと咳ばらいをすると俺に言う。
「勇者様、私はミックスフライを。かじるととろっと溢れ出るクリームコロッケの美味しさが絶品ですもの!」
「カズヤ! 私も!」
「はいよ、二人はミックスでいいんだな」
パトリシアとリンダは、落ち着かない様子で俺を見つめている。
俺は首を傾げて二人に尋ねた。
「どうした? そわそわして」
「う、うむ! とんかつもカレーもミックスフライも捨てがたい。だがリンダと決めていたの事があるのだ」
「せや、姫様」
「決めていたこと?」
俺が尋ねると、二人は頷く。
「私たちは勇者殿と同じメニューを頼みたい!」
「おっちゃんの食べる物なら間違いないもんな」
「おいおい、そう言われると責任重大だな」
エイリスもニッコリ頷く。
「私も勇者様と同じものを頂きたいですわ」
「メイもです!」
さっきのイルカを膝に置いて、嬉しそうにメイがそう言った。
エルも胸を張ると俺に言う。
「私もカズヤと同じ物にするわ! だって二人は一心同体ですもの」
……おい、誰が一心同体なんだ。
「にしても、こうなると益々悩むところだな。何にしようか」
パトリシアとリンダのことを考えれば、今までと同じメニューでは芸がない。
二人とも新しいメニューを食べられることを期待して、俺と同じものがいいと決めてたんだろうからな。
目の前で大きな耳をピコピコさせて、尻尾を振るパトリシアと猫耳娘を見ると期待は裏切れない。
それにメイも同じものを食べるとなると……
俺が悩んでいると沙織さんが尋ねる。
「どうしたの? かずくん」
「ああ、実はさ……」
俺が事情を沙織さんに説明すると、彼女は暫く考え込んでポンと手を叩いた。
「ねえ! それならこうしたらどう?」
沙織さんは俺にお勧めのメニューを告げた。
「ああ、なるほど! それは面白いかもな」
「でしょ? メイちゃんもいるなら、絶対お勧めよ」
沙織さんは俺にウインクする。
「確かに、メイが一緒ならこれがいいか」
俺はそう決めて、全員の注文を沙織さんに伝えた。
彼女は頷くとそれを厨房のマスターに伝える。
「はいよ! 待ってな、直ぐに作ってやるからな!」
マスターはそう言うと調理を始める。
相変わらずその仕事ぶりは鮮やかだ。
往々にして、一流の職人はその動きからして見事なものである。
暫くしてまずは、セレスリーナの前にとんかつ定食が並ぶ。
なにせ、女王様のお腹をこれ以上鳴らすわけにはいかないからな。
「まあ! いい香りがしますわ、このままナイフとフォークで頂くんですの?」
それを聞いてパトリシアが、すまし顔で説明する。
「母上、とんかつというのはこのソースをかけて食べるのだ」
そう言ってこの店特製のとんかつソースをかけていく。
溢れる肉汁と絡み合うソース。
それを見てセレスリーナは、うずうずした眼差しで娘を眺めると問う。
「パトリシア、これでよろしくて?」
「うむ!」
マスターが半ばあきれ顔でその様子を眺めている。
「しかし、王女さまがうちの店に来た時も驚いたが、こんな聖女様みたいな人がうちのとんかつ定食を食べに来る日がくるとは思わなかったぜ」
「はは、なにせ女王様だからな」
「気に入ってくれりゃあいいんだが」
マスターはそう言ってセレスリーナを見つめる。
セレスリーナは、まるでフランス料理を食べるかのように優雅な雰囲気でトンカツを口に運んだ。
そして、その美しい口がとんかつをサクリと噛む音が聞こえる。
あくまでも優雅に動く唇。
料理を暫く味わうとこくりとそれを飲み込んだ。
リンダが首を傾げる。
「反応が薄いな、女王陛下にのお口には合わんかったのやろか?」
「うむ、どうしたのだ母上、美味しくなかったのか?」
セレスリーナは暫く何も言わずに椅子に座っていた。
そして、その体がブルっと震える。
長い尻尾がピンと立ち、潤んだその目は官能的とさえいえるだろう。
「はぁあああん! 何ですの? 何なんですの、このソースは! 肉汁と絡まってわたくしを虜にしますわ!」
セレスリーナは席を立つと厨房にいるマスターの傍に言って、話しかける。
言葉が通じないことすら忘れてしまっている様子だ。
「素晴らしい腕ですわ! ぜひアルーティアにいらしてください、その腕に相応しい称号を差し上げます」
「お、おいカズヤ! この聖女様なに言ってるんだ?」
俺は方をすくめるとマスターに答える。
「はは、マスターを国に連れて帰りたいってさ。相応しい称号を与えるって言ってるぜ」
「弱ったな、いくら女王様の頼みでもこの店の料理を楽しみにしてくれる常連客がいるからな」
マスターらしい答えだな。
それがマスターのいい所だ。
俺がセレスリーナにそう伝えると、彼女は残念そうに席に戻った。
「はぁ、勇者様も酷いですわ。こんな料理を食べたら他の肉料理が食べられなくなります」
そう言いながらまたとんかつを頬張ると、体を震わせる。
そんな中、他の皆の料理も次々に並んでいく。
カレーに舌鼓を打つ、シルヴィア。
クリームコロッケを頬ばりながらとろけるような表情になるクリスティーナとアンジェリカ。
そしてそんな中、俺たちの前に料理がやってくる。
「どうやら、出来たようだな」
「ふふ、お待たせ。うちの特製品よ、どうぞ召し上がれ」
メイはそれを見て目を輝かせた。
「うわぁ! とっても美味しそうです」
──────
いつもお読み頂きましてありがとうござます。
新連載作品もお蔭様で本日18話目を投稿させて頂きました。
画面下のリンクから作品ページにいけますので、もしよろしければぜひ一度ご覧になって下さいね!
0
お気に入りに追加
5,646
あなたにおすすめの小説
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜
海月 結城
ファンタジー
ストーカーが幼馴染みをナイフで殺そうとした所を庇って死んだ俺は、気が付くと異世界に転生していた。だが、目の前に見えるのは生い茂った木々、そして、赤ん坊の鳴き声が3つ。
そんな俺たちが捨てられていたのが孤児院だった。子供は俺たち3人だけ。そんな俺たちが5歳になった時、2人の片目の中に変な紋章が浮かび上がった。1人は悪の化身魔王。もう1人はそれを打ち倒す勇者だった。だけど、2人はそんなことに興味ない。
しかし、世界は2人のことを放って置かない。勇者と魔王が復活した。まだ生まれたばかりと言う事でそれぞれの組織の思惑で2人を手駒にしようと2人に襲いかかる。
けれども俺は知っている。2人の力は強力だ。一度2人が喧嘩した事があったのだが、約半径3kmのクレーターが幾つも出来た事を。俺は、2人が戦わない様に2人を守護するのだ。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。