上 下
62 / 82

62、英雄と呼ばれし者

しおりを挟む
 名前:ジュリア・ベルフォーゼン
 種族:竜人(赤竜族)
 レベル:レベル8275
 職業:鍛冶竜戦士
 力:21375
 体力:23257
 魔力:12278
 速さ:15789
 器用さ:17257
 集中力:14176
 幸運:13267

 魔法:なし
 物理スキル:剣技SSSランク、ナイフ技SSランク、斧技SSランク、槌技SSSランク
 特殊魔法:ブレス
 特殊スキル:肉体強化
 生産スキル:鍛冶SSSランク
 ユニークスキル:【竜化】
 マスタースキル:【武具の真価】【ドラゴンハート】
 覚醒スキル:【武具覚醒】【竜気覚醒】
 称号:英雄と称えられし者

 ……これは。
 俺も思わず息を呑む。

 ナナが言うようにとんでもない強さだ。
 すべての数値が俺を上回っている。
 特に、力と体力の数値は2万を超えている。

 剣技や槌技もSSSランクだ。
 それだけじゃない。
 レベルが8千を超えていることも驚きだけど、マスタースキルを持っているってことはカンストした経験があるということだ。

 武具の真価とドラゴンハート、項目が二つあると言うことは二つの職を極めたということだろう。
 覚醒スキルも幾つか持っている。
 それに竜化ということはドラゴンの姿になれるということだろうか。

 いずれにしてもとんでもない強さだ。
 まさに英雄の名に相応しい。

 ナナが、俺の服の裾を掴む。

「裕樹見たでしょう? 駄目よ! この女と戦っては駄目!!」

 俺の事を心から心配してくれているのが分かる。
 いつも勝気なナナが、こんなに不安そうにしているのは初めてだ。
 レイラも俺に言う。

「ユウキ、本当にこいつと戦うの? 私も竜人を見たのは初めてよ。それに、ようやくこいつが誰だか分かったわ、赤竜姫ジュリア。伝承に伝えられた三英雄の一人よ」

「三英雄?」

「ええ、異世界からやってきた三人の勇者と戦ったこちら側の世界の英雄たち。三人ともとんでもない力を持っていたと聞くもの」

 200年前の英雄たち。
 三英雄の一人、赤竜姫ジュリア。
 その名に相応しい、力の持主だ。

 こちらを見下ろすジュリアの視線が俺を射抜いている。

「何をしたのかはしらないけど、どうやらあたしの力が分かるようだね。だけど、今更怖気づいたってのは通らないよ。あれだけ大口を叩いたんだ」

「……ええ、分かっています」

「裕樹!!」

 ナナが俺の服を強く引っ張った。
 どうせ、この相手からは逃げることが出来ない。
 向こうはどうあっても戦う気でいるからな。
 それに……
 俺はジュリアを見上げた。

「それに、まだナナにしたことを謝ってもらってませんから」

 ナナは俺の大事な仲間だ。
 この世界に来て、死ぬかもしれないって時に俺の事を助けくれた。

 だから、俺はこの世界で生きていく希望持つことが出来たんだ。
 そして、元の世界に帰れるかもしれないという希望も。

 少し勝気だけど、いつも元気なナナの笑顔が俺に力をくれた。
 殺気に近い闘気がジュリアから放たれる。

「言うじゃないか、坊や。いい度胸だ。それが、本気なのか只の強がりなのかあたしが試してやるよ」

 彼女はそう言うと鍛冶工房の入り口に向かって歩き始めた。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

憧れの先輩にお持ち帰りされて両想いになるまで快楽責めされる話

BL / 完結 24h.ポイント:795pt お気に入り:1,076

異世界で封印されていました。

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:503

ざまぁから始まるモブの成り上がり!〜現実とゲームは違うのだよ!〜

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:401

母を訪ねて十万里

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:71pt お気に入り:27

女神の代わりに異世界漫遊  ~ほのぼの・まったり。時々、ざまぁ?~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:852pt お気に入り:7,485

何者でもない僕は異世界で冒険者をはじめる

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:952

異世界転移で生産と魔法チートで誰にも縛られず自由に暮らします!

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:205pt お気に入り:2,451

仕方なく開拓者になったけど、膨大な魔力のおかげで最高の村ができそう

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:2,046

処理中です...