38 / 82
38、三人の勇者
しおりを挟む
「日本からやって来た勇者……」
俺は思わず息を呑む。
カレンさんの話が本当なら、俺たちの前に日本からこの世界にやって来た人たちがいるってことだ。
そう言えばカレンさんは、言っていた。
『十八の乙女の時にわらわが好きだった男にじゃ。そなたと同じ黒髪で、たいそう腕がたってな。遠い遠い異国から来たおのこじゃったがの。もう二百年は前の話じゃ』
もしかして白狼丸を使って戦った人っていうのはその人のことだろうか?
「裕樹!」
「ああ、ナナ」
俺とナナは思わず目を見合わせる。
間違いなさそうだ。
200年前の話だけど、俺たちみたいにこの世界にやって来た人がいるってことが分かったのは大きな前進だ。
でも、その人たちはどうなったんだろう。
俺はカレンさんに尋ねる。
「カレンさん、それってカレンさんが言っていた200年前の話ですか? その人のこと、俺に教えてください!」
俺の言葉にカレンさんは微笑むと、頬を涙をそっと拭く。
「どうやら、やはりそなたもひのもとから来たようじゃな」
カレンさんはそう言うと、傍にいる白狼族の女性に言った。
「あの絵を持ってまいれ。ユウキに見せてやりたいのじゃ」
「はい、カレン様」
その女性は、宴の間から出て行く。
何かを取りに向かったようだ。
そして、暫くすると数名の男性たちと戻ってきた。
彼らは大きな屏風を持っている。
カレンさんは彼らに言う。
「そこに立ててくりゃれ。ユウキたちによう見えるようにな」
優雅にそう言って右手を差し出すと、腕に嵌めている鈴付きの腕輪がシャンと音を立てた。
「畏まりましたカレン様」
彼らはカレンさんが指さしたところに、美しく装飾された屏風を立てるとそれを大きく開いた。
そこには男女の絵が描かれている。
「これは……」
俺は思わず目を見開く。
一人は若い頃のカレンさんだ。
若い頃っていっても正直今と見た目は殆ど変わらない。
今の方が妖艶な感じがするぐらいかな。
もふもふした尻尾もしっかり三本あるし。
描かれたカレンさんも綺麗だけど、俺の目を引いたのはもう一人の男性の方だ。
「この人が、カレンさんが言っていた……」
「そうじゃ、シロウという名での。そなたにどこか似ておるじゃろうユウキ。黒髪で凛々しくて、今でもこれを見ると惚れ惚れとする」
は……はは。
俺が凛々しいっていうのは買いかぶりすぎだよな。
どう見ても描かれている人の方が、数段凛々しくて強そうだ。
シロウさんっていうのか。
まるで、歴史の資料にでてくる侍のような恰好をしている。
いや、もし200年前の話なら本当の侍でもおかしくない。
渋い感じのイケメンだ。
そして、腰には二本の剣を下げていた。
一つは西洋風の立派な剣、もう一つはたぶん白狼丸だろう。
お社の入り口で見た刀の鞘と絵に描かれたものがよく似てるもんな。
俺の視線に気が付いたのかカレンさんが言う。
「召喚された勇者には、この世界の神具の一つである光の剣が与えられたのじゃがシロウはニホンの刀が使いやすいと言うてな。優れた鍛冶職人がおるこの里であの白狼丸をこしらえたのじゃ」
「光の剣、召喚された勇者……」
俺はカレンさんに尋ねた。
「教えて下さいカレンさん! 何のためにシロウさんは召喚されたんですか?」
その言葉にカレンさんは頷くと答えた。
「200年前、世界は荒れ果てておった。魔王と名乗る者が現れ、地には魔族たちがはびこっておったのじゃ。この世界の者も必死に戦ったが、それでもとうとう追い詰められ伝承を頼り異世界から三人の勇者たちを召喚した。この世界の神具を使うことが出来る三人の勇者をな」
三人の勇者。
俺の時と同じだ。
光一、結衣、玲児。
勇者は三人ってことか。
だとしたらやっぱり俺は、巻き込まれてこちらにやってきたんだろうか。
思わず俺は自分のステータスを確認する。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル9999
職業:食の求道者
マスタージョブ:シーカー
力:12511
体力:13578
魔力:11325
速さ:11576
器用さ:9257
集中力:12231
幸運:8765
魔法:なし
物理スキル:剣技Sランク、ナイフ技SSランク、弓技SSランク
特殊魔法:熟成
特殊スキル:探知、毒消し
生産スキル:料理SSランク
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限82回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】【一刀両断】【木材加工】【聖なる結界】【罠作成】【金の匙】【収納】【簡易厨房】
覚醒スキル:【一刀獣断】【滋養強壮】
称号:召喚されし勇者
称号には、召喚されし勇者とは書いてある。
でも光一たちみたいに職業は勇者じゃないんだよな。
俺はカレンさんに尋ねた。
「それで、シロウさんたちはどうなったんです? 魔王は倒せたんですか?」
矢継ぎ早に質問をする俺に、カレンさんは頷く。
「シロウ、トモエ、そしてサスケ。三人の勇者とこの世界の英雄と呼ばれる者たちが力を合わせてようやくの。そして魔王は、その魂と肉体、そして奴の体から流れ出た血の三つに分けられ、それぞれの勇者の神具によって封印されたのじゃ」
後の二人はトモエさんとサスケさんっていうのか。
やっぱりその二人も日本人だよな。
きっとシロウさんのように200年前の人たちだ。
でも、魔王はその時に倒されて封印されたんだよな。
ならどうして俺たちが召喚されたんだろう。
「カレンさん、それじゃあその魔王の封印が解かれそうになってるってことですか? だから俺たちが……」
それを聞いて、カレンさんが不思議そうに首を横に振った。
「ふむ、それがわらわにも分からぬのじゃ。200年前確かに皆の力によって魔王は封じられた。じゃが、その封印が解かれそうなどという話はきいたこともない」
「え?」
「裕樹!?」
ナナと俺は再び顔を見合わせる。
一体どういうことだ?
なら、どうして俺たちはこの世界に召喚なんてされたんだ!
あの王様は魔王が復活しかかってるって言っていた。
だから俺たちを召喚したって言ってたのに。
あの城で聞いた話と違う。
俺たちが戸惑っているのを見て、カレンさんは俺に尋ねた。
「ユウキ、今度はそなたの番じゃ。一体そなたがどうやってこの世界にやってきたのか誰に召喚されたのか、わらわに教えてくりゃれ。事と次第によっては捨ておけぬことじゃゆえに」
俺は思わず息を呑む。
カレンさんの話が本当なら、俺たちの前に日本からこの世界にやって来た人たちがいるってことだ。
そう言えばカレンさんは、言っていた。
『十八の乙女の時にわらわが好きだった男にじゃ。そなたと同じ黒髪で、たいそう腕がたってな。遠い遠い異国から来たおのこじゃったがの。もう二百年は前の話じゃ』
もしかして白狼丸を使って戦った人っていうのはその人のことだろうか?
「裕樹!」
「ああ、ナナ」
俺とナナは思わず目を見合わせる。
間違いなさそうだ。
200年前の話だけど、俺たちみたいにこの世界にやって来た人がいるってことが分かったのは大きな前進だ。
でも、その人たちはどうなったんだろう。
俺はカレンさんに尋ねる。
「カレンさん、それってカレンさんが言っていた200年前の話ですか? その人のこと、俺に教えてください!」
俺の言葉にカレンさんは微笑むと、頬を涙をそっと拭く。
「どうやら、やはりそなたもひのもとから来たようじゃな」
カレンさんはそう言うと、傍にいる白狼族の女性に言った。
「あの絵を持ってまいれ。ユウキに見せてやりたいのじゃ」
「はい、カレン様」
その女性は、宴の間から出て行く。
何かを取りに向かったようだ。
そして、暫くすると数名の男性たちと戻ってきた。
彼らは大きな屏風を持っている。
カレンさんは彼らに言う。
「そこに立ててくりゃれ。ユウキたちによう見えるようにな」
優雅にそう言って右手を差し出すと、腕に嵌めている鈴付きの腕輪がシャンと音を立てた。
「畏まりましたカレン様」
彼らはカレンさんが指さしたところに、美しく装飾された屏風を立てるとそれを大きく開いた。
そこには男女の絵が描かれている。
「これは……」
俺は思わず目を見開く。
一人は若い頃のカレンさんだ。
若い頃っていっても正直今と見た目は殆ど変わらない。
今の方が妖艶な感じがするぐらいかな。
もふもふした尻尾もしっかり三本あるし。
描かれたカレンさんも綺麗だけど、俺の目を引いたのはもう一人の男性の方だ。
「この人が、カレンさんが言っていた……」
「そうじゃ、シロウという名での。そなたにどこか似ておるじゃろうユウキ。黒髪で凛々しくて、今でもこれを見ると惚れ惚れとする」
は……はは。
俺が凛々しいっていうのは買いかぶりすぎだよな。
どう見ても描かれている人の方が、数段凛々しくて強そうだ。
シロウさんっていうのか。
まるで、歴史の資料にでてくる侍のような恰好をしている。
いや、もし200年前の話なら本当の侍でもおかしくない。
渋い感じのイケメンだ。
そして、腰には二本の剣を下げていた。
一つは西洋風の立派な剣、もう一つはたぶん白狼丸だろう。
お社の入り口で見た刀の鞘と絵に描かれたものがよく似てるもんな。
俺の視線に気が付いたのかカレンさんが言う。
「召喚された勇者には、この世界の神具の一つである光の剣が与えられたのじゃがシロウはニホンの刀が使いやすいと言うてな。優れた鍛冶職人がおるこの里であの白狼丸をこしらえたのじゃ」
「光の剣、召喚された勇者……」
俺はカレンさんに尋ねた。
「教えて下さいカレンさん! 何のためにシロウさんは召喚されたんですか?」
その言葉にカレンさんは頷くと答えた。
「200年前、世界は荒れ果てておった。魔王と名乗る者が現れ、地には魔族たちがはびこっておったのじゃ。この世界の者も必死に戦ったが、それでもとうとう追い詰められ伝承を頼り異世界から三人の勇者たちを召喚した。この世界の神具を使うことが出来る三人の勇者をな」
三人の勇者。
俺の時と同じだ。
光一、結衣、玲児。
勇者は三人ってことか。
だとしたらやっぱり俺は、巻き込まれてこちらにやってきたんだろうか。
思わず俺は自分のステータスを確認する。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル9999
職業:食の求道者
マスタージョブ:シーカー
力:12511
体力:13578
魔力:11325
速さ:11576
器用さ:9257
集中力:12231
幸運:8765
魔法:なし
物理スキル:剣技Sランク、ナイフ技SSランク、弓技SSランク
特殊魔法:熟成
特殊スキル:探知、毒消し
生産スキル:料理SSランク
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限82回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】【一刀両断】【木材加工】【聖なる結界】【罠作成】【金の匙】【収納】【簡易厨房】
覚醒スキル:【一刀獣断】【滋養強壮】
称号:召喚されし勇者
称号には、召喚されし勇者とは書いてある。
でも光一たちみたいに職業は勇者じゃないんだよな。
俺はカレンさんに尋ねた。
「それで、シロウさんたちはどうなったんです? 魔王は倒せたんですか?」
矢継ぎ早に質問をする俺に、カレンさんは頷く。
「シロウ、トモエ、そしてサスケ。三人の勇者とこの世界の英雄と呼ばれる者たちが力を合わせてようやくの。そして魔王は、その魂と肉体、そして奴の体から流れ出た血の三つに分けられ、それぞれの勇者の神具によって封印されたのじゃ」
後の二人はトモエさんとサスケさんっていうのか。
やっぱりその二人も日本人だよな。
きっとシロウさんのように200年前の人たちだ。
でも、魔王はその時に倒されて封印されたんだよな。
ならどうして俺たちが召喚されたんだろう。
「カレンさん、それじゃあその魔王の封印が解かれそうになってるってことですか? だから俺たちが……」
それを聞いて、カレンさんが不思議そうに首を横に振った。
「ふむ、それがわらわにも分からぬのじゃ。200年前確かに皆の力によって魔王は封じられた。じゃが、その封印が解かれそうなどという話はきいたこともない」
「え?」
「裕樹!?」
ナナと俺は再び顔を見合わせる。
一体どういうことだ?
なら、どうして俺たちはこの世界に召喚なんてされたんだ!
あの王様は魔王が復活しかかってるって言っていた。
だから俺たちを召喚したって言ってたのに。
あの城で聞いた話と違う。
俺たちが戸惑っているのを見て、カレンさんは俺に尋ねた。
「ユウキ、今度はそなたの番じゃ。一体そなたがどうやってこの世界にやってきたのか誰に召喚されたのか、わらわに教えてくりゃれ。事と次第によっては捨ておけぬことじゃゆえに」
0
お気に入りに追加
3,129
あなたにおすすめの小説
外れスキル『レベル分配』が覚醒したら無限にレベルが上がるようになったんだが。〜俺を追放してからレベルが上がらなくなったって?知らん〜
純真
ファンタジー
「普通にレベル上げした方が早いじゃない。なんの意味があるのよ」
E級冒険者ヒスイのスキルは、パーティ間でレベルを移動させる『レベル分配』だ。
毎日必死に最弱モンスター【スライム】を倒し続け、自分のレベルをパーティメンバーに分け与えていた。
そんなある日、ヒスイはパーティメンバーに「役立たず」「足でまとい」と罵られ、パーティを追放されてしまう。
しかし、その晩にスキルが覚醒。新たに手に入れたそのスキルは、『元パーティメンバーのレベルが一生上がらなくなる』かわりに『ヒスイは息をするだけでレベルが上がり続ける』というものだった。
そのレベルを新しいパーティメンバーに分け与え、最強のパーティを作ることにしたヒスイ。
『剣聖』や『白夜』と呼ばれるS級冒険者と共に、ヒスイの名は世界中に轟いていく――。
「戯言を。貴様らがいくら成長したところで、私に! ましてや! 魔王様に届くはずがない! 生まれながらの劣等種! それが貴様ら人間だ!」
「――本当にそうか、確かめてやるよ。この俺出来たてホヤホヤの成長をもってな」
これは、『弱き者』が『強き者』になる――ついでに、可愛い女の子と旅をする物語。
※この作品は『小説家になろう』様、『カクヨム』様にも掲載しております。
平凡すぎる、と追放された俺。実は大量スキル獲得可のチート能力『無限変化』の使い手でした。俺が抜けてパーティが瓦解したから今更戻れ?お断りです
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
★ファンタジーカップ参加作品です。
応援していただけたら執筆の励みになります。
《俺、貸します!》
これはパーティーを追放された男が、その実力で上り詰め、唯一無二の『レンタル冒険者』として無双を極める話である。(新形式のざまぁもあるよ)
ここから、直接ざまぁに入ります。スカッとしたい方は是非!
「君みたいな平均的な冒険者は不要だ」
この一言で、パーティーリーダーに追放を言い渡されたヨシュア。
しかしその実、彼は平均を装っていただけだった。
レベル35と見せかけているが、本当は350。
水属性魔法しか使えないと見せかけ、全属性魔法使い。
あまりに圧倒的な実力があったため、パーティーの中での力量バランスを考え、あえて影からのサポートに徹していたのだ。
それどころか攻撃力・防御力、メンバー関係の調整まで全て、彼が一手に担っていた。
リーダーのあまりに不足している実力を、ヨシュアのサポートにより埋めてきたのである。
その事実を伝えるも、リーダーには取り合ってもらえず。
あえなく、追放されてしまう。
しかし、それにより制限の消えたヨシュア。
一人で無双をしていたところ、その実力を美少女魔導士に見抜かれ、『レンタル冒険者』としてスカウトされる。
その内容は、パーティーや個人などに借りられていき、場面に応じた役割を果たすというものだった。
まさに、ヨシュアにとっての天職であった。
自分を正当に認めてくれ、力を発揮できる環境だ。
生まれつき与えられていたギフト【無限変化】による全武器、全スキルへの適性を活かして、様々な場所や状況に完璧な適応を見せるヨシュア。
目立ちたくないという思いとは裏腹に、引っ張りだこ。
元パーティーメンバーも彼のもとに帰ってきたいと言うなど、美少女たちに溺愛される。
そうしつつ、かつて前例のない、『レンタル』無双を開始するのであった。
一方、ヨシュアを追放したパーティーリーダーはと言えば、クエストの失敗、メンバーの離脱など、どんどん破滅へと追い込まれていく。
ヨシュアのスーパーサポートに頼りきっていたこと、その真の強さに気づき、戻ってこいと声をかけるが……。
そのときには、もう遅いのであった。
ダブル魔眼の最強術師 ~前世は散々でしたが、せっかく転生したので今度は最高の人生を目指します!~
雪華慧太
ファンタジー
理不尽なイジメが原因で引きこもっていた俺は、よりにもよって自分の誕生日にあっけなく人生を終えた。魂になった俺は、そこで助けた少女の力で不思議な瞳と前世の記憶を持って異世界に転生する。聖女で超絶美人の母親とエルフの魔法教師! アニメ顔負けの世界の中で今度こそ気楽な学園ライフを送れるかと思いきや、傲慢貴族の息子と戦うことになって……。
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜
ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。
その一員であるケイド。
スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。
戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。
それでも彼はこのパーティでやって来ていた。
彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。
ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。
途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。
だが、彼自身が気付いていない能力があった。
ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。
その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。
自分は戦闘もできる。
もう荷物持ちだけではないのだと。
見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。
むしろもう自分を卑下する必要もない。
我慢しなくていいのだ。
ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。
※小説家になろう様でも連載中
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる