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32、シーカーと食の求道者
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俺はあらためて白狼族の隠れ里の美しさを実感した。
あの滝の近くで見上げた時もその荘厳で美しい光景に見とれてしまったけど、こうしてカレンさんのお社の宴の間から眺める光景は別格だよな。
みんなでここまで登ってきた甲斐がある。
俺の釜めしは白狼族の皆に大人気で、あっという間になくなってしまった。
食いしん坊のレイラは食べたりないと言った様子で俺に言う。
「ねえ、ユウキ。私、お腹空いたぁ!」
「は、はは……お腹空いたって今食べたばかりだろ、レイラ?」
レイラは銀狼族特有の銀色の大きな狼耳をぺたんとさせて、俺を恨めしそうに見る。
「ユウキ、さっき約束したじゃない。美味しいものお腹いっぱい食べさせてくれるって!」
そういえば、確かにそんな約束したな。
ナナは呆れたようにレイラに言う。
「まったく、どれだけ食べたら満足するのよ。釜めしだって真っ先におかわりしたじゃない?」
ナナの膝の上に乗って楽しそうにしているククルが言う。
「美味しかったのです! ククル、ユウキお兄ちゃんが作るご飯大好きなのです!」
「はは、ありがとな、ククル」
俺がそう言ってククルの鼻をちょんとつつくと、嬉しそうに笑った。
「えへへ、ククルとっても楽しいのです!」
そんな孫娘の様子を見ながらカレンさんは目を細める。
「よかったのう、ククル。ユウキ、ナナ、それにレイラ、そなたたちに感謝するぞ」
「いいえ、俺たちもククルと一緒で楽しかったもんな」
「そうね! 裕樹」
「ぐ~」
……だからレイラ、お腹の音で返事をするのはやめろ。
そんなレイラを見てカレンさんは笑う。
「ユウキが作る釜めしは、ほんに美味しかったからの。皆争って食べたゆえ、わらわもまだ少し物足りぬの。何かよいものはないか? 厨房の者へ尋ねてまいれ」
カレンさんのその言葉に、彼女に仕える者の一人が頷く。
「そうでございますなカレン様、それでは少々お待ちを」
そう言ってその人は厨房に向かう。
「料理ってやってみると楽しいな!」
ドリルホーンのステーキも皆美味しそうに食べてくれたし、この世界にしかない食材と元の世界の味付けがミックスすると俺も今まで食べたことがないような料理が出来る。
釜めしに使ったマルルナタケも凄くいい香りがして、最高だった。
待てよ、そういえば。
俺はあることを思い出してナナに尋ねた。
「なあ、ナナ。俺って上級職のシーカーと、食の求道者に転職出来るようになったんだよな」
「ええ、そうよ裕樹。狩人と剣士を極めてその覚醒スキルを覚えたから探索者であるシーカーに、料理人と狩人を極めて覚醒スキルを覚えたから料理人の上位職の食の求道者になれるようになったわ」
「覚醒スキルか……」
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル9999
職業:料理人
マスタージョブ:狩人
力:7121
体力:7232
魔力:6221
速さ:8572
器用さ:8124
集中力:7727
幸運:6124
魔法:なし
物理スキル:ナイフ技Sランク、弓技Sランク
特殊魔法:熟成
特殊スキル:なし
生産スキル:料理Sランク
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限86回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】【一刀両断】【木材加工】【聖なる結界】【罠作成】【金の匙】
覚醒スキル:【一刀獣断】【滋養強壮】
称号:召喚されし勇者
今の職業は料理人で、極めた職から一つ割り当てられるマスタージョブには狩人を設定している。
お蔭で覚醒スキルの【滋養強壮】を手に入れたんだよな。
剣士と狩人を組み合わせてあの大猪、ドリルホーンのスカーフェイスと戦った時は【一刀獣断】を覚えたんだっけ。
これが、上位職への転職の条件になっていることが面白い。
色々な職を組み合わせて冒険すれば、もっと色んな覚醒スキルを覚えてまた別の上級職になれるかもしれない。
そう考えるとやっぱりワクワク感が凄いよな。
「せっかくだから、まずシーカーと食の求道者に転職してみようかな!」
レイラは相変わらずお腹がすいて横たわってるけど、今食材も探してくれてるみたいだしそれまで時間がありそうだ。
なら、今のうちに確認しておきたい。
やっぱり、ゲームとかでも新しい職に転職する瞬間って楽しみだもんな。
それが現実で自分の力になるなら尚更だ。
「分かったわ、裕樹。じゃあ職業欄の中からシーカーを選んで」
「ああ、ナナ!」
俺はステータスが表示されている部分を一枚めくって、職業一覧のページの下から上級職のページへと飛ぶ。
すると先程確認したように、二つの職業、シーカーと食の求道者が表示されていた。
「まずはシーカーからだ!」
俺はシーカーのボタンを押す。
そしてシーカーになる。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル1
職業:シーカー
マスタージョブ:狩人
力:7121
体力:7232
魔力:4712
速さ:8572
器用さ:8124
集中力:7727
幸運:6124
魔法:なし
物理スキル:ナイフ技Sランク、弓技Sランク
特殊魔法:なし
特殊スキル:なし
生産スキル:なし
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限86回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】【一刀両断】【木材加工】【聖なる結界】【罠作成】【金の匙】
覚醒スキル:【一刀獣断】【滋養強壮】
称号:召喚されし勇者
とりあえずマスタージョブは狩人のままだ。
当然、シーカーのレベルは1だ。
「さてと、ここからユニークスキルを使ってと……レベルダウン!」
一度レベルダウンしてレベル0にしてから俺は更にレベルダウンする。
そして再度ステータスを確認した。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル9999
職業:シーカー
マスタージョブ:狩人
力:12511
体力:13578
魔力:7831
速さ:11576
器用さ:9876
集中力:12231
幸運:8765
魔法:なし
物理スキル:剣技Sランク、ナイフ技SSランク、弓技SSランク
特殊魔法:なし
特殊スキル:探知
生産スキル:なし
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限84回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】【一刀両断】【木材加工】【聖なる結界】【罠作成】【金の匙】【収納】
覚醒スキル:【一刀獣断】【滋養強壮】
称号:召喚されし勇者
「これは……」
特殊スキルの探知とマスタースキルの【収納】、それに物理スキルのナイフ技がSランクからSSランクになっている。狩人の時にはなかった剣技も加わってこちらはSランクだ。
それに、ステータスの数値が1万を超えている。
「そうか、レベルは9999が上限だけど、ステータスは1万以上になるんだな」
確かにレベルが99が上限のゲームでも、ステータスは三桁とか四桁になることはあるからな。
でも、だとすると……
「どうしたの裕樹?」
ステータスパネルを見つめる俺にナナは問いかける。
「いや、もしそうだとしたら職業が勇者の光一たちはもしレベルが上がったら、もっと凄いステータスになるんじゃないかってさ」
幾らシーカーが上位職でも、相手の職業は勇者だ。
同じレベルなら間違いなく向こうのステータスの方が高いだろう。
「なんだ、そんなこと。大丈夫よ、普通にやってても裕樹みたいに高いレベルになんてそう簡単にはなれないもの。裕樹だってこれからもっと強くなるし、私の裕樹があんな奴らに負けたりなんかするわけないわ!」
「はは、ナナにそう言われるとそんな気がしてくるな!」
不思議な自信が湧いてくる。
「でしょ!」
ナナは俺に向かってウインクした。
ステータスパネルは俺とナナにしか見えないようにしてあるから、不思議そうにカレンさんが問いかける。
「先程から何の話を話しておるのじゃ? それに私のユウキなどと。ほほほ、ナナも大胆じゃの」
そう言ってジト目でナナを見る。
レイラもすきっ腹を抱えてナナを睨む。
「ちょっと、恋人じゃないって言ってたわよね。あれ嘘だったの?」
それを聞いてナナが真っ赤になった。
「は!? ち、違うんだから! そ、そういう意味じゃないんだから! 裕樹、勘違いしないでよね!!」
そう言ってナナは俺を睨む。
どうして俺が睨まれないといけないんだ?
溜め息を吐きながら答える。
「はは、分かってるって。それよりさ、ナナ。シーカーの特殊スキルの探知とマスタースキルの収納の力ってどんな力なんだ?」
「分かればいいのよ、分かれば!」
使ってみれば分かるとは思うけど、その前にナナに確認しておいた方がいいもんな。
ナナはまだ赤い顔でコホンと咳ばらいをすると、俺に説明してくれた。
「探知は周囲の決まった範囲にいる相手の気配を探知する力ね。収納は、自分の武器やアイテムとかをしまえる空間魔法よ。自由に出し入れできるアイテムBOXみたいなものね」
「へえ! そりゃ便利だな」
ってことは、これからは装備品以外のアイテムはそこに入れて持ち運べるってことか。
どれぐらいの大きさのものまで入れられるのかは気になるから、後で試してみるかな。
それに、ナイフ技や弓技がSSランクになったのも試してみたい。
「楽しみだな!」
そんなことを考えていると、先程厨房に行った白狼族が帰ってくる。
その腕には大きな木の桶が抱き抱えられていた。
──────
いつもご覧頂きましてありがとうございます!
お待たせしました。
少し時間に余裕が出来ましたので今日からまた連載を再開させて頂きます。
出来れば毎日投稿できればと思っていますが、忙しくて出来なかったときはお許しくださいませ!
明日から始まる第二回の次世代ファンタジーカップにも参加するつもりなので、ぜひ応援頂ければ嬉しいです。
それでは、今後とも裕樹やナナ、それにレイラやククルをよろしくお願いします!
それから、新連載作品『ダブル魔眼の最強術師』も17話まで公開しているので、よろしければこちらもご覧くださいませ。
画面下のリンクから作品ページに飛べるようになっています!
あの滝の近くで見上げた時もその荘厳で美しい光景に見とれてしまったけど、こうしてカレンさんのお社の宴の間から眺める光景は別格だよな。
みんなでここまで登ってきた甲斐がある。
俺の釜めしは白狼族の皆に大人気で、あっという間になくなってしまった。
食いしん坊のレイラは食べたりないと言った様子で俺に言う。
「ねえ、ユウキ。私、お腹空いたぁ!」
「は、はは……お腹空いたって今食べたばかりだろ、レイラ?」
レイラは銀狼族特有の銀色の大きな狼耳をぺたんとさせて、俺を恨めしそうに見る。
「ユウキ、さっき約束したじゃない。美味しいものお腹いっぱい食べさせてくれるって!」
そういえば、確かにそんな約束したな。
ナナは呆れたようにレイラに言う。
「まったく、どれだけ食べたら満足するのよ。釜めしだって真っ先におかわりしたじゃない?」
ナナの膝の上に乗って楽しそうにしているククルが言う。
「美味しかったのです! ククル、ユウキお兄ちゃんが作るご飯大好きなのです!」
「はは、ありがとな、ククル」
俺がそう言ってククルの鼻をちょんとつつくと、嬉しそうに笑った。
「えへへ、ククルとっても楽しいのです!」
そんな孫娘の様子を見ながらカレンさんは目を細める。
「よかったのう、ククル。ユウキ、ナナ、それにレイラ、そなたたちに感謝するぞ」
「いいえ、俺たちもククルと一緒で楽しかったもんな」
「そうね! 裕樹」
「ぐ~」
……だからレイラ、お腹の音で返事をするのはやめろ。
そんなレイラを見てカレンさんは笑う。
「ユウキが作る釜めしは、ほんに美味しかったからの。皆争って食べたゆえ、わらわもまだ少し物足りぬの。何かよいものはないか? 厨房の者へ尋ねてまいれ」
カレンさんのその言葉に、彼女に仕える者の一人が頷く。
「そうでございますなカレン様、それでは少々お待ちを」
そう言ってその人は厨房に向かう。
「料理ってやってみると楽しいな!」
ドリルホーンのステーキも皆美味しそうに食べてくれたし、この世界にしかない食材と元の世界の味付けがミックスすると俺も今まで食べたことがないような料理が出来る。
釜めしに使ったマルルナタケも凄くいい香りがして、最高だった。
待てよ、そういえば。
俺はあることを思い出してナナに尋ねた。
「なあ、ナナ。俺って上級職のシーカーと、食の求道者に転職出来るようになったんだよな」
「ええ、そうよ裕樹。狩人と剣士を極めてその覚醒スキルを覚えたから探索者であるシーカーに、料理人と狩人を極めて覚醒スキルを覚えたから料理人の上位職の食の求道者になれるようになったわ」
「覚醒スキルか……」
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル9999
職業:料理人
マスタージョブ:狩人
力:7121
体力:7232
魔力:6221
速さ:8572
器用さ:8124
集中力:7727
幸運:6124
魔法:なし
物理スキル:ナイフ技Sランク、弓技Sランク
特殊魔法:熟成
特殊スキル:なし
生産スキル:料理Sランク
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限86回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】【一刀両断】【木材加工】【聖なる結界】【罠作成】【金の匙】
覚醒スキル:【一刀獣断】【滋養強壮】
称号:召喚されし勇者
今の職業は料理人で、極めた職から一つ割り当てられるマスタージョブには狩人を設定している。
お蔭で覚醒スキルの【滋養強壮】を手に入れたんだよな。
剣士と狩人を組み合わせてあの大猪、ドリルホーンのスカーフェイスと戦った時は【一刀獣断】を覚えたんだっけ。
これが、上位職への転職の条件になっていることが面白い。
色々な職を組み合わせて冒険すれば、もっと色んな覚醒スキルを覚えてまた別の上級職になれるかもしれない。
そう考えるとやっぱりワクワク感が凄いよな。
「せっかくだから、まずシーカーと食の求道者に転職してみようかな!」
レイラは相変わらずお腹がすいて横たわってるけど、今食材も探してくれてるみたいだしそれまで時間がありそうだ。
なら、今のうちに確認しておきたい。
やっぱり、ゲームとかでも新しい職に転職する瞬間って楽しみだもんな。
それが現実で自分の力になるなら尚更だ。
「分かったわ、裕樹。じゃあ職業欄の中からシーカーを選んで」
「ああ、ナナ!」
俺はステータスが表示されている部分を一枚めくって、職業一覧のページの下から上級職のページへと飛ぶ。
すると先程確認したように、二つの職業、シーカーと食の求道者が表示されていた。
「まずはシーカーからだ!」
俺はシーカーのボタンを押す。
そしてシーカーになる。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル1
職業:シーカー
マスタージョブ:狩人
力:7121
体力:7232
魔力:4712
速さ:8572
器用さ:8124
集中力:7727
幸運:6124
魔法:なし
物理スキル:ナイフ技Sランク、弓技Sランク
特殊魔法:なし
特殊スキル:なし
生産スキル:なし
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限86回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】【一刀両断】【木材加工】【聖なる結界】【罠作成】【金の匙】
覚醒スキル:【一刀獣断】【滋養強壮】
称号:召喚されし勇者
とりあえずマスタージョブは狩人のままだ。
当然、シーカーのレベルは1だ。
「さてと、ここからユニークスキルを使ってと……レベルダウン!」
一度レベルダウンしてレベル0にしてから俺は更にレベルダウンする。
そして再度ステータスを確認した。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル9999
職業:シーカー
マスタージョブ:狩人
力:12511
体力:13578
魔力:7831
速さ:11576
器用さ:9876
集中力:12231
幸運:8765
魔法:なし
物理スキル:剣技Sランク、ナイフ技SSランク、弓技SSランク
特殊魔法:なし
特殊スキル:探知
生産スキル:なし
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限84回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】【一刀両断】【木材加工】【聖なる結界】【罠作成】【金の匙】【収納】
覚醒スキル:【一刀獣断】【滋養強壮】
称号:召喚されし勇者
「これは……」
特殊スキルの探知とマスタースキルの【収納】、それに物理スキルのナイフ技がSランクからSSランクになっている。狩人の時にはなかった剣技も加わってこちらはSランクだ。
それに、ステータスの数値が1万を超えている。
「そうか、レベルは9999が上限だけど、ステータスは1万以上になるんだな」
確かにレベルが99が上限のゲームでも、ステータスは三桁とか四桁になることはあるからな。
でも、だとすると……
「どうしたの裕樹?」
ステータスパネルを見つめる俺にナナは問いかける。
「いや、もしそうだとしたら職業が勇者の光一たちはもしレベルが上がったら、もっと凄いステータスになるんじゃないかってさ」
幾らシーカーが上位職でも、相手の職業は勇者だ。
同じレベルなら間違いなく向こうのステータスの方が高いだろう。
「なんだ、そんなこと。大丈夫よ、普通にやってても裕樹みたいに高いレベルになんてそう簡単にはなれないもの。裕樹だってこれからもっと強くなるし、私の裕樹があんな奴らに負けたりなんかするわけないわ!」
「はは、ナナにそう言われるとそんな気がしてくるな!」
不思議な自信が湧いてくる。
「でしょ!」
ナナは俺に向かってウインクした。
ステータスパネルは俺とナナにしか見えないようにしてあるから、不思議そうにカレンさんが問いかける。
「先程から何の話を話しておるのじゃ? それに私のユウキなどと。ほほほ、ナナも大胆じゃの」
そう言ってジト目でナナを見る。
レイラもすきっ腹を抱えてナナを睨む。
「ちょっと、恋人じゃないって言ってたわよね。あれ嘘だったの?」
それを聞いてナナが真っ赤になった。
「は!? ち、違うんだから! そ、そういう意味じゃないんだから! 裕樹、勘違いしないでよね!!」
そう言ってナナは俺を睨む。
どうして俺が睨まれないといけないんだ?
溜め息を吐きながら答える。
「はは、分かってるって。それよりさ、ナナ。シーカーの特殊スキルの探知とマスタースキルの収納の力ってどんな力なんだ?」
「分かればいいのよ、分かれば!」
使ってみれば分かるとは思うけど、その前にナナに確認しておいた方がいいもんな。
ナナはまだ赤い顔でコホンと咳ばらいをすると、俺に説明してくれた。
「探知は周囲の決まった範囲にいる相手の気配を探知する力ね。収納は、自分の武器やアイテムとかをしまえる空間魔法よ。自由に出し入れできるアイテムBOXみたいなものね」
「へえ! そりゃ便利だな」
ってことは、これからは装備品以外のアイテムはそこに入れて持ち運べるってことか。
どれぐらいの大きさのものまで入れられるのかは気になるから、後で試してみるかな。
それに、ナイフ技や弓技がSSランクになったのも試してみたい。
「楽しみだな!」
そんなことを考えていると、先程厨房に行った白狼族が帰ってくる。
その腕には大きな木の桶が抱き抱えられていた。
──────
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お待たせしました。
少し時間に余裕が出来ましたので今日からまた連載を再開させて頂きます。
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明日から始まる第二回の次世代ファンタジーカップにも参加するつもりなので、ぜひ応援頂ければ嬉しいです。
それでは、今後とも裕樹やナナ、それにレイラやククルをよろしくお願いします!
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主人公「いや、それは違うな」
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