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19、覚醒スキル
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レイラの言葉に俺は大きく頷く。
「マルルナタケを乗せたドリルホーンのステーキか、そいつは旨そうだな!」
「はわ! 美味しそうなのです!」
ククルは大きな耳をピンと立てて、左右に尻尾を振った。
この世界で何かを食べるのは初めてだけど、松茸より立派なマルルナタケが乗った豪華なステーキ。
想像するだけで美味しそうだ。
アリシャが、ククルとナナのカバンに入ったマルルナタケを見て目を丸くした。
「凄いじゃない! こんなに立派なマルルナタケも、これはご馳走になりそうね」
ククルはさっき俺がスカーフェイスに投げつけたカバンから飛び出して、地面に転がっていたマルルナタケを拾うと大事そうに俺に手渡した。
「ユウキお兄ちゃんのなのです! 大事な朝ご飯なのです」
「はは、ククル。ありがとな!」
「はいなのです!」
俺が頭を撫でると嬉しそうにするククル。
今度はナナやククルの傍から離れないようにしないとな。
あいつがあの山の主だっていってたから、もうあんな化け物は現れないだろけどさっきは本当に肝を冷やした。
念のためにキノコはまとめてナナのカバンに入れて俺が持つことにした。
あんな思いをするのは二度と御免だからな。
そんな中、ジェイクとキースが巨大なドリルホーンを前に、張り切っている。
「さて、まずはこいつを解体しちまわないとな」
「ああ、ここまま持っていくにはデカすぎるからさ」
二人は背中に背負った革のリュックを下ろして、中から鞘に入った大きめのナイフを取り出した。
他にもそのリュックには、明かり用のランタンや鍋にもなりそうな深底のフライパンも入っているのが見える。
森や山に入るときに必要な装備を手分けして持ち運んでいるのだろう。
まさに冒険者って感じだな。
レイラも剣とは別に腰から下げたナイフを抜くと頷く。
「そうね! さっき貴方たちが来た方向にある家まで運べばいいわ。あれは裕樹たちの家なのよ。昨夜はあそこに泊まらせてもらったし。いいでしょう? ユウキ、ナナ!」
「ああ、もちろんさレイラ!」
「構わないわ!」
アリシャが驚いたように言う。
「あれは貴方たちの家だったのね? 最近一度、仕事でこの辺りに来たけど、その時はあんな家なかったわ。いつの間に作ったの?」
「はは、まあ小さな家だからさあまり時間をかけないで建てたんだ」
まさか、一日で建てたなんて言えないよな。
実際に作るところを見せないと、中々信じてもらえないだろうし。
「さて! とにかくジェイクたちが言うように、まずはこいつをなんとかしないとさ。せっかくの得物なんだから」
俺の言葉にジェイクとキースが頷いた。
「ああ、ユウキ」
「そうだな! やろうぜ」
ジェイクとキース、そしてレイラも加わって見事な手際で得物を解体していく。
その熟練度から見ても二人が優秀な冒険者であることは想像が出来た。
さすがレイラの仲間たちだ。
俺も見てるだけでは申し訳ないので、それを手伝うことにした。
もちろん初めての作業だけど、狩人の力のお蔭で迷いなく仕事が出来る。
ジェイクとキースが感心したように言う。
「へえ、やるなユウキ! 剣を使って器用なもんだな、見事な腕前だ」
「もしかしてユウキも冒険者なのか? でも、スカーフェイスを倒すほどの腕の冒険者なら、俺たちが知らないのも変な話だよな」
俺は二人に答える。
「冒険者か、まだそうじゃないけどさ。レイラには話したけど、これから冒険者になるつもりなんだ。もちろんナナも一緒に」
アリシャがそれを聞いて手を叩く。
「ユウキやナナなら歓迎だわ! ねえ、ジェイク、キース!」
「ああ、もちろんだ!」
「歓迎するぜ!」
思った通り気のいい人たちだな。
さっき会ったばっかりだけど、いい仲間になれそうだ。
同じ世界からやってきたのに、俺を殺そうとしたあの連中とは大違いだよな。
連中を思い出してげんなりしつつも、俺はアリシャたちに礼を言った。
「ありがとう! そう言ってくれると嬉しいよ」
そのまま俺たちは手分けして作業を続けた。
ちなみに今の俺のステータスはこうなっている。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル9999
職業:狩人
マスタージョブ:剣士
力:7352
体力:7754
魔力:4712
速さ:8572
器用さ:8124
集中力:8527
幸運:6124
魔法:なし
物理スキル:剣技Sランク、ナイフ技Sランク、弓技Sランク
特殊魔法:なし
特殊スキル:なし
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限88回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】【一刀両断】【木材加工】【聖なる結界】【罠作成】
覚醒スキル:【一刀獣断】
称号:召喚されし勇者
メインは狩人で、マスタージョブは剣士だ。
狩人の特性なのか、速さと器用さ、そして運が剣士よりも高い。
そしてマスタースキルは【罠作成】か、名前通りのスキルな気はするけど詳しいところはナナに聞くか実際に使ってみないと分からないな。
ユニークスキルもそうだけど、マスタースキルも思いがけない力を持ってることがあるし。
でも、それよりも気になるのはその下の項目の覚醒スキルだ。
あの時、俺が使ったスキルに間違いない。
使ったっていうか、一刀両断を使おうとしたら目覚めたんだ。
まさに必殺の一撃って感じだったよな。
凄い力を感じた。
「食事が終わった後にでも、ナナに聞いてみるか」
俺はステータスを閉じてそう呟いた。
ククルも腹を空かせてるし、難しい話は後にして先に朝飯だ。
そうこうしているうちに解体作業は終わった。
俺は皆に言った。
「さあ、後はこれを家に運んで料理するだけだ! もうすぐ朝食にありつけるぞ」
「お~!」
ナナがいつもの調子で声を上げる。
それをククルが真似をした。
「お~! なのです!」
ジェイクやキース、アリシャも大きく声を上げる。
レイラもふぅと一息つくといつものように腰に手を当てて言う。
「私ももうお腹ぺこぺこ! さあ、早く家に帰って料理しましょう!」
俺は大きく頷くと答えた。
「そうだな! さあ、行こう!!」
その言葉を掛け声にするように、俺たちは家に向かって歩き始めた。
「マルルナタケを乗せたドリルホーンのステーキか、そいつは旨そうだな!」
「はわ! 美味しそうなのです!」
ククルは大きな耳をピンと立てて、左右に尻尾を振った。
この世界で何かを食べるのは初めてだけど、松茸より立派なマルルナタケが乗った豪華なステーキ。
想像するだけで美味しそうだ。
アリシャが、ククルとナナのカバンに入ったマルルナタケを見て目を丸くした。
「凄いじゃない! こんなに立派なマルルナタケも、これはご馳走になりそうね」
ククルはさっき俺がスカーフェイスに投げつけたカバンから飛び出して、地面に転がっていたマルルナタケを拾うと大事そうに俺に手渡した。
「ユウキお兄ちゃんのなのです! 大事な朝ご飯なのです」
「はは、ククル。ありがとな!」
「はいなのです!」
俺が頭を撫でると嬉しそうにするククル。
今度はナナやククルの傍から離れないようにしないとな。
あいつがあの山の主だっていってたから、もうあんな化け物は現れないだろけどさっきは本当に肝を冷やした。
念のためにキノコはまとめてナナのカバンに入れて俺が持つことにした。
あんな思いをするのは二度と御免だからな。
そんな中、ジェイクとキースが巨大なドリルホーンを前に、張り切っている。
「さて、まずはこいつを解体しちまわないとな」
「ああ、ここまま持っていくにはデカすぎるからさ」
二人は背中に背負った革のリュックを下ろして、中から鞘に入った大きめのナイフを取り出した。
他にもそのリュックには、明かり用のランタンや鍋にもなりそうな深底のフライパンも入っているのが見える。
森や山に入るときに必要な装備を手分けして持ち運んでいるのだろう。
まさに冒険者って感じだな。
レイラも剣とは別に腰から下げたナイフを抜くと頷く。
「そうね! さっき貴方たちが来た方向にある家まで運べばいいわ。あれは裕樹たちの家なのよ。昨夜はあそこに泊まらせてもらったし。いいでしょう? ユウキ、ナナ!」
「ああ、もちろんさレイラ!」
「構わないわ!」
アリシャが驚いたように言う。
「あれは貴方たちの家だったのね? 最近一度、仕事でこの辺りに来たけど、その時はあんな家なかったわ。いつの間に作ったの?」
「はは、まあ小さな家だからさあまり時間をかけないで建てたんだ」
まさか、一日で建てたなんて言えないよな。
実際に作るところを見せないと、中々信じてもらえないだろうし。
「さて! とにかくジェイクたちが言うように、まずはこいつをなんとかしないとさ。せっかくの得物なんだから」
俺の言葉にジェイクとキースが頷いた。
「ああ、ユウキ」
「そうだな! やろうぜ」
ジェイクとキース、そしてレイラも加わって見事な手際で得物を解体していく。
その熟練度から見ても二人が優秀な冒険者であることは想像が出来た。
さすがレイラの仲間たちだ。
俺も見てるだけでは申し訳ないので、それを手伝うことにした。
もちろん初めての作業だけど、狩人の力のお蔭で迷いなく仕事が出来る。
ジェイクとキースが感心したように言う。
「へえ、やるなユウキ! 剣を使って器用なもんだな、見事な腕前だ」
「もしかしてユウキも冒険者なのか? でも、スカーフェイスを倒すほどの腕の冒険者なら、俺たちが知らないのも変な話だよな」
俺は二人に答える。
「冒険者か、まだそうじゃないけどさ。レイラには話したけど、これから冒険者になるつもりなんだ。もちろんナナも一緒に」
アリシャがそれを聞いて手を叩く。
「ユウキやナナなら歓迎だわ! ねえ、ジェイク、キース!」
「ああ、もちろんだ!」
「歓迎するぜ!」
思った通り気のいい人たちだな。
さっき会ったばっかりだけど、いい仲間になれそうだ。
同じ世界からやってきたのに、俺を殺そうとしたあの連中とは大違いだよな。
連中を思い出してげんなりしつつも、俺はアリシャたちに礼を言った。
「ありがとう! そう言ってくれると嬉しいよ」
そのまま俺たちは手分けして作業を続けた。
ちなみに今の俺のステータスはこうなっている。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル9999
職業:狩人
マスタージョブ:剣士
力:7352
体力:7754
魔力:4712
速さ:8572
器用さ:8124
集中力:8527
幸運:6124
魔法:なし
物理スキル:剣技Sランク、ナイフ技Sランク、弓技Sランク
特殊魔法:なし
特殊スキル:なし
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限88回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】【一刀両断】【木材加工】【聖なる結界】【罠作成】
覚醒スキル:【一刀獣断】
称号:召喚されし勇者
メインは狩人で、マスタージョブは剣士だ。
狩人の特性なのか、速さと器用さ、そして運が剣士よりも高い。
そしてマスタースキルは【罠作成】か、名前通りのスキルな気はするけど詳しいところはナナに聞くか実際に使ってみないと分からないな。
ユニークスキルもそうだけど、マスタースキルも思いがけない力を持ってることがあるし。
でも、それよりも気になるのはその下の項目の覚醒スキルだ。
あの時、俺が使ったスキルに間違いない。
使ったっていうか、一刀両断を使おうとしたら目覚めたんだ。
まさに必殺の一撃って感じだったよな。
凄い力を感じた。
「食事が終わった後にでも、ナナに聞いてみるか」
俺はステータスを閉じてそう呟いた。
ククルも腹を空かせてるし、難しい話は後にして先に朝飯だ。
そうこうしているうちに解体作業は終わった。
俺は皆に言った。
「さあ、後はこれを家に運んで料理するだけだ! もうすぐ朝食にありつけるぞ」
「お~!」
ナナがいつもの調子で声を上げる。
それをククルが真似をした。
「お~! なのです!」
ジェイクやキース、アリシャも大きく声を上げる。
レイラもふぅと一息つくといつものように腰に手を当てて言う。
「私ももうお腹ぺこぺこ! さあ、早く家に帰って料理しましょう!」
俺は大きく頷くと答えた。
「そうだな! さあ、行こう!!」
その言葉を掛け声にするように、俺たちは家に向かって歩き始めた。
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