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389、合流
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「安心しな、あいつはもう死んでるよ。へえ、やるもんだ。これは私の予想以上だね」
ジーナの瞳は、ゆっくりと倒れる魔物向こうからやってくる人影を見つめていた。
ライアンとシェリルが思わず声を上げる。
「おい! あれは!?」
「ふにゃ! エイジにゃ!!」
二人の視線の先に佇む、二刀流のシルエット。
見事な大剣を右手に、そして左手には美しく輝く片手剣。
その二刀の刀で鮮やかに目の前のヒュドラを倒した少年の姿。
ジーナの瞳にはその動きがハッキリと見えていた。
「やるもんだね。まさか、もうここまで強くなっているなんて」
この町の冒険者でも屈指の腕前だと言えるだろう。
ライアンとシェリルはエイジに駆け寄った。
大荷物にヒイヒイと言っていたのが嘘のような勢いでエイジに駆け寄るライアン。
「よう、エイジ!」
「ああ、ライアン!」
腕を前にかざし、それを軽くぶつけて再会の喜びを表現するエイジとライアン。
今日であったばかりの二人だか、その姿は昔からの親友のように見える。
「ふにゃ! エイジ、滅茶苦茶強くなってるにゃ!!」
「はは、色々あってさ」
シェリルとも挨拶をかわす。
そんな中ジーナはエイジに歩み寄ると、しげしげとその姿を見つめる。
「ジーナさん?」
ジーナは美しい顔をエイジの耳元に寄せてそっと囁いた。
「エリスと何かあったのかい? 男って奴は、好きな女の為には思わぬ力が出るもんだからね」
ジーナの顔が間近に迫って赤面するエイジ。
これがジーナの癖だとは分かっているのだが、これ程の美人にこんなことをされるとついドギマギしてしまうものだ。
「え? な、何もないよジーナさん」
「ふ~ん……何だか怪しいね」
「はは……ほんとだって」
ジーナはエイジの頬からそっと顔を離すと、横倒しになったヒュドラを見つめる。
そして、自分たちを案内してきた蜘蛛がその奥に走っていくのを眺めていた。
「キーラかい? きちんとお守りはしてくれているようだね」
ジーナの言葉に奥から現れる女の姿。
黄金の蜘蛛を操るエルフ、キーラである。
キーラは妖艶な笑みを浮かべながら。
「見ての通り、その子はもう相当の使い手だけど、まだこの階層を一人で歩かせる訳にもいかないでしょう?」
その姿を見てライアンが思わず声を上げた。
「おい、もしかしてあのエルフ……そうか、あの蜘蛛は」
「ふにゃ。キーラ・ファレトリア、レディースパイダーの黄金の蜘蛛にゃ!」
キーラの名はフェロルクでは良く知られている。
Sランクの中でも屈指の腕を持つ冒険者だ。
この町出身のライアンとシェリルも良く知っていた。
ジーナに歩み寄るキーラの姿。
凛々しい戦女神と妖艶なエルフ。
ライアンはぼけっと二人を眺めていた。
「ふにゃ、だらしがない顔するにゃライアン」
「ば、馬鹿いえシェリル! 俺がいつそんな顔を」
「今してたにゃろ?」
キーラはそんな二人に声をかける。
「しっ! あまり騒がないで頂戴。とにかく急いで隠れ家に向かうわよ」
「どうしたんだい? キーラ。急に集合場所を変えたり、何かあったのかい?」
ジーナの言葉に、キーラは頷いた。
そして言う。
「ええ、少し厄介な相手と迷宮で遭遇してね。ジーナ、貴方も良く知っている男よ」
ジーナの瞳は、ゆっくりと倒れる魔物向こうからやってくる人影を見つめていた。
ライアンとシェリルが思わず声を上げる。
「おい! あれは!?」
「ふにゃ! エイジにゃ!!」
二人の視線の先に佇む、二刀流のシルエット。
見事な大剣を右手に、そして左手には美しく輝く片手剣。
その二刀の刀で鮮やかに目の前のヒュドラを倒した少年の姿。
ジーナの瞳にはその動きがハッキリと見えていた。
「やるもんだね。まさか、もうここまで強くなっているなんて」
この町の冒険者でも屈指の腕前だと言えるだろう。
ライアンとシェリルはエイジに駆け寄った。
大荷物にヒイヒイと言っていたのが嘘のような勢いでエイジに駆け寄るライアン。
「よう、エイジ!」
「ああ、ライアン!」
腕を前にかざし、それを軽くぶつけて再会の喜びを表現するエイジとライアン。
今日であったばかりの二人だか、その姿は昔からの親友のように見える。
「ふにゃ! エイジ、滅茶苦茶強くなってるにゃ!!」
「はは、色々あってさ」
シェリルとも挨拶をかわす。
そんな中ジーナはエイジに歩み寄ると、しげしげとその姿を見つめる。
「ジーナさん?」
ジーナは美しい顔をエイジの耳元に寄せてそっと囁いた。
「エリスと何かあったのかい? 男って奴は、好きな女の為には思わぬ力が出るもんだからね」
ジーナの顔が間近に迫って赤面するエイジ。
これがジーナの癖だとは分かっているのだが、これ程の美人にこんなことをされるとついドギマギしてしまうものだ。
「え? な、何もないよジーナさん」
「ふ~ん……何だか怪しいね」
「はは……ほんとだって」
ジーナはエイジの頬からそっと顔を離すと、横倒しになったヒュドラを見つめる。
そして、自分たちを案内してきた蜘蛛がその奥に走っていくのを眺めていた。
「キーラかい? きちんとお守りはしてくれているようだね」
ジーナの言葉に奥から現れる女の姿。
黄金の蜘蛛を操るエルフ、キーラである。
キーラは妖艶な笑みを浮かべながら。
「見ての通り、その子はもう相当の使い手だけど、まだこの階層を一人で歩かせる訳にもいかないでしょう?」
その姿を見てライアンが思わず声を上げた。
「おい、もしかしてあのエルフ……そうか、あの蜘蛛は」
「ふにゃ。キーラ・ファレトリア、レディースパイダーの黄金の蜘蛛にゃ!」
キーラの名はフェロルクでは良く知られている。
Sランクの中でも屈指の腕を持つ冒険者だ。
この町出身のライアンとシェリルも良く知っていた。
ジーナに歩み寄るキーラの姿。
凛々しい戦女神と妖艶なエルフ。
ライアンはぼけっと二人を眺めていた。
「ふにゃ、だらしがない顔するにゃライアン」
「ば、馬鹿いえシェリル! 俺がいつそんな顔を」
「今してたにゃろ?」
キーラはそんな二人に声をかける。
「しっ! あまり騒がないで頂戴。とにかく急いで隠れ家に向かうわよ」
「どうしたんだい? キーラ。急に集合場所を変えたり、何かあったのかい?」
ジーナの言葉に、キーラは頷いた。
そして言う。
「ええ、少し厄介な相手と迷宮で遭遇してね。ジーナ、貴方も良く知っている男よ」
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