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377、新しいアジト
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「あの歌が聞こえた後のことは良く思い出せないわ。でも私の中に流れ込んできた知識があるの。これはかつてレジスタンスと呼ばれていた人たちの施設。感じるの、まだこことリンクしているものもあるって。私が一緒に行けば今でも動かせるはずよ」
ララシリアの言葉に、ラエサルは驚いたように問い返す。
「レジスタンスの施設だと?」
エリスは、真実の大門の中で見た光景を思い出す。
「女王ララリシアたちは、バルドデオスと戦うためにレジスタンスを組織していたと言っていたわ」
「エリス! なら、きっとその組織が昔使っていた施設じゃないのか!?」
エイジの言葉にエリスは大きく頷いた。
「ええ、きっとそうよ!」
その間にもモニターの上には、地下都市の地図が詳細に記されていく。
ララリシアはまるで何かを探すようにそれを見つめていた。
目まぐるしく変わる画面。
ララリシアの顔が集中しているのが見て取れる。
「だめ……ここは使えないわ。システムの破損が大きすぎる。他には……」
ララリシアの前に、3Dホログラムのように投影された画面が現れる。
それはララリシアの瞳が投影したものだと一行は気が付く。
彼女はそこに描かれたものをまるで手で操作するように触ると、次々と作業を続けていく。
エイジから見ると、それはまるで未来都市を描いた映画に出てくるシーンにさえ見える。
その操作の速さ、そして見事さはある意味、職人のようで一行を魅了した。
リアナとオリビアが思わず嘆息する。
「凄いわ、ララリシア」
「ええ、まるで地下の様子を手に取って操作してようだわ」
時にそれは拡大され、システムや設備の映像にララリシアが触れている。
(ここから、他の拠点のシステムをチェックしているのか?)
エイジは驚いた。
だとしたら、まるでシステムと融合したような存在だ。
ララリシアの言っていることが真実ならば、彼女は既にこの施設の管理者ではとどまらない。
かつてレジスタンスと呼ばれた天空王への抵抗組織、その施設を制御する頭脳といった方がいいのかもしれない。
女王ララリシアが彼女の中から消えてしまった今、どこまでその権限が与えられているのか。
それはあるかもしれないが。
次々とシステムチェックが行われていく地下施設の数々。
その一つでモニターの表示は止まった。
ララリシアが思わず声を上げた。
「あったわ! システムが正常に機能して、ここからもそう離れてはいない。ラエサル、これを見て頂戴!」
「ああ、ララリシア」
ララリシアは、自分が得た情報をラエサルに伝える。
彼女の言葉に何度も頷くラエサル。
「なるほどな、この場所なら分かる。しかし、ここには何もなかったはずだが……」
「大丈夫よ、私が行けば開くように今操作しておいたから」
ラエサルはララリシアの言葉に頷く。
「ああ、お前を信じている。行こうララリシア」
「うん! ラエサル!!」
嬉しそうなララリシアの顔。
いにしえの昔、彼女が生み出された理由はどうあれ、今はラエサルが一番大事な存在なのだろう。
アンジェは複雑な顔で二人の様子を見ている。
キーラはふっと笑って、アンジェの肩に手を置いた。
「下らないヤキモチは女の価値を下げるよ、アンジェ。あの子にとっても、あんたにとってもラエサルは大事な存在みたいだからね。娘ならまだいいさ、でもねああいう男に惚れると女は苦労するよ」
「キーラ……」
キーラの言葉にエリスとリアナも顔を見合わせる。
そして、エイジを見つめた。
「な、何だよ二人とも? どうして俺を見るんだよ」
ジト目になる二人。
「エイジこそ、心当たりでもあるの?」
「ほんと、ラエサルさんもエイジも鈍いんだもの」
ラエサルは、一向に荷物をまとめるように言うと施設の出口に向かう。
そして言った。
「予定とは違うが、今から新しい隠れ家に向かう」
エイジは仲間たちを見つめながら、その意思を代表するように答えた。
「ええ、行きましょうラエサルさん。俺たちの新しいアジトに!」
ララシリアの言葉に、ラエサルは驚いたように問い返す。
「レジスタンスの施設だと?」
エリスは、真実の大門の中で見た光景を思い出す。
「女王ララリシアたちは、バルドデオスと戦うためにレジスタンスを組織していたと言っていたわ」
「エリス! なら、きっとその組織が昔使っていた施設じゃないのか!?」
エイジの言葉にエリスは大きく頷いた。
「ええ、きっとそうよ!」
その間にもモニターの上には、地下都市の地図が詳細に記されていく。
ララリシアはまるで何かを探すようにそれを見つめていた。
目まぐるしく変わる画面。
ララリシアの顔が集中しているのが見て取れる。
「だめ……ここは使えないわ。システムの破損が大きすぎる。他には……」
ララリシアの前に、3Dホログラムのように投影された画面が現れる。
それはララリシアの瞳が投影したものだと一行は気が付く。
彼女はそこに描かれたものをまるで手で操作するように触ると、次々と作業を続けていく。
エイジから見ると、それはまるで未来都市を描いた映画に出てくるシーンにさえ見える。
その操作の速さ、そして見事さはある意味、職人のようで一行を魅了した。
リアナとオリビアが思わず嘆息する。
「凄いわ、ララリシア」
「ええ、まるで地下の様子を手に取って操作してようだわ」
時にそれは拡大され、システムや設備の映像にララリシアが触れている。
(ここから、他の拠点のシステムをチェックしているのか?)
エイジは驚いた。
だとしたら、まるでシステムと融合したような存在だ。
ララリシアの言っていることが真実ならば、彼女は既にこの施設の管理者ではとどまらない。
かつてレジスタンスと呼ばれた天空王への抵抗組織、その施設を制御する頭脳といった方がいいのかもしれない。
女王ララリシアが彼女の中から消えてしまった今、どこまでその権限が与えられているのか。
それはあるかもしれないが。
次々とシステムチェックが行われていく地下施設の数々。
その一つでモニターの表示は止まった。
ララリシアが思わず声を上げた。
「あったわ! システムが正常に機能して、ここからもそう離れてはいない。ラエサル、これを見て頂戴!」
「ああ、ララリシア」
ララリシアは、自分が得た情報をラエサルに伝える。
彼女の言葉に何度も頷くラエサル。
「なるほどな、この場所なら分かる。しかし、ここには何もなかったはずだが……」
「大丈夫よ、私が行けば開くように今操作しておいたから」
ラエサルはララリシアの言葉に頷く。
「ああ、お前を信じている。行こうララリシア」
「うん! ラエサル!!」
嬉しそうなララリシアの顔。
いにしえの昔、彼女が生み出された理由はどうあれ、今はラエサルが一番大事な存在なのだろう。
アンジェは複雑な顔で二人の様子を見ている。
キーラはふっと笑って、アンジェの肩に手を置いた。
「下らないヤキモチは女の価値を下げるよ、アンジェ。あの子にとっても、あんたにとってもラエサルは大事な存在みたいだからね。娘ならまだいいさ、でもねああいう男に惚れると女は苦労するよ」
「キーラ……」
キーラの言葉にエリスとリアナも顔を見合わせる。
そして、エイジを見つめた。
「な、何だよ二人とも? どうして俺を見るんだよ」
ジト目になる二人。
「エイジこそ、心当たりでもあるの?」
「ほんと、ラエサルさんもエイジも鈍いんだもの」
ラエサルは、一向に荷物をまとめるように言うと施設の出口に向かう。
そして言った。
「予定とは違うが、今から新しい隠れ家に向かう」
エイジは仲間たちを見つめながら、その意思を代表するように答えた。
「ええ、行きましょうラエサルさん。俺たちの新しいアジトに!」
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