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363、黄金の魔法陣
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エリスが白く巨大な門の中に入った丁度その頃、エイジたちは制御室の中で呆然と立ち尽くしていた。
床とモニターから放たれる白い光。
そして、姿を消した二人の少女。
「エリス!!」
エイジは叫ぶ。
(一体どうなっているんだ!?)
白い光の中、エリスの姿を探し辺りを見渡すエイジ。
光を放っている巨大なモニターには、先程と同じように古代文字の羅列が流れ、目まぐるしく切り替わっていく。
それは今ここで起きている現象が、収束したわけではなく現在も進行していることを示しているようにエイジには思えた。
「エリス、ララリシア……」
ラエサルも思わず姿を消した少女たちの名を呟く。
リアナとアンジェは、エイジやラエサルと共に彼女たちが今まで立っていた場所に駆け寄る。
「エリス……どこなの、エリス!!」
リアナの叫び。
アンジェも呆然と口を開く。
「どういうこと? エリスとララリシア、二人ともさっきまで確かにここに立っていたわ」
オリビアは共に制御室に戻って来たキーラに叫ぶ。
「キーラさん!!」
「ええ、もうやっているわ。でも私の蜘蛛たちも二人を見つけられない……あり得ないわ、今二人はここには居ないとしか」
「そんな……」
オリビアは二人が消えた場所を見つめながら呟いた。
その時──
辺りを包む白い光の中で、床に黄金の魔法陣が描かれていく。
それを見たラエサルの眼差しが鋭くなる。
「あれは……」
精霊の住処で見たあの魔法陣と同じ。
失われたはずの転移魔方陣。
白い光の中に佇む男は笑っている。
この場所に、最も相応しいのはこの男かもしれない。
まるで科学者のような風貌。
光が反射し眼鏡の奥の瞳は窺い知れない。
「リカルド……貴様、どうしてここに」
ラエサルの両手には、既にナイフが握られている。
エイジも既に二刀の剣を構えていた。
その速さはヒュドラを倒し、レベルが上昇したことで益々早くなっている。
そして額の精霊銀も強く輝く。
『リカルド!』
エイジと融合しているファルティーシアも思わず声を上げた。
アンジェとキーラも既に臨戦態勢だ。
リアナやオリビアもそれに続く。
まさに絶体絶命のはずの男の顔からは、それでも笑みは消えない。
右手に持った剣。
ファルティーシアから力を吸ったあの剣だ。
リカルドは静かに口を開く。
「殺しますか、この私を。ふふ、それよりも知りたくはありませんか? あの二人の少女が何処に行ったのかを」
床とモニターから放たれる白い光。
そして、姿を消した二人の少女。
「エリス!!」
エイジは叫ぶ。
(一体どうなっているんだ!?)
白い光の中、エリスの姿を探し辺りを見渡すエイジ。
光を放っている巨大なモニターには、先程と同じように古代文字の羅列が流れ、目まぐるしく切り替わっていく。
それは今ここで起きている現象が、収束したわけではなく現在も進行していることを示しているようにエイジには思えた。
「エリス、ララリシア……」
ラエサルも思わず姿を消した少女たちの名を呟く。
リアナとアンジェは、エイジやラエサルと共に彼女たちが今まで立っていた場所に駆け寄る。
「エリス……どこなの、エリス!!」
リアナの叫び。
アンジェも呆然と口を開く。
「どういうこと? エリスとララリシア、二人ともさっきまで確かにここに立っていたわ」
オリビアは共に制御室に戻って来たキーラに叫ぶ。
「キーラさん!!」
「ええ、もうやっているわ。でも私の蜘蛛たちも二人を見つけられない……あり得ないわ、今二人はここには居ないとしか」
「そんな……」
オリビアは二人が消えた場所を見つめながら呟いた。
その時──
辺りを包む白い光の中で、床に黄金の魔法陣が描かれていく。
それを見たラエサルの眼差しが鋭くなる。
「あれは……」
精霊の住処で見たあの魔法陣と同じ。
失われたはずの転移魔方陣。
白い光の中に佇む男は笑っている。
この場所に、最も相応しいのはこの男かもしれない。
まるで科学者のような風貌。
光が反射し眼鏡の奥の瞳は窺い知れない。
「リカルド……貴様、どうしてここに」
ラエサルの両手には、既にナイフが握られている。
エイジも既に二刀の剣を構えていた。
その速さはヒュドラを倒し、レベルが上昇したことで益々早くなっている。
そして額の精霊銀も強く輝く。
『リカルド!』
エイジと融合しているファルティーシアも思わず声を上げた。
アンジェとキーラも既に臨戦態勢だ。
リアナやオリビアもそれに続く。
まさに絶体絶命のはずの男の顔からは、それでも笑みは消えない。
右手に持った剣。
ファルティーシアから力を吸ったあの剣だ。
リカルドは静かに口を開く。
「殺しますか、この私を。ふふ、それよりも知りたくはありませんか? あの二人の少女が何処に行ったのかを」
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