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331、警戒すべき相手
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「みんな、こちらに来てみろ」
ラエサルのその呼び掛けに、一同は広間の中央に集まる。
アンジェは首を傾げると。
「どうしたの? ラエサル。ここには魔物はいないのね、広間の外には気配を感じるけど」
「ふっ、索敵の能力が上がってるなアンジェ。そうだ、迷宮の中にはいくつかこんな場所がある」
エイジはそれを聞いて頷いた。
(確かに、さっきラエサルさんはそんなこと言ってたな)
そう言いながらエイジは辺りを見渡す。
何の変哲もない場所に見えるが、他と違う何かがあるのだろう。
「少しここで休むとしよう。疲労の回復も戦いの内だ」
熟練の冒険者らしい台詞に、一同は皆同意する。
「賛成!」
「そうね、もうへとへと」
そう言って顔を見合わせるエリスとリアナ。
アンジェとオリビアも肩をすくめると。
「正直いうと私もよ」
「ええ、同感だわ」
共に戦うことで、すっかり気を許すようになってきた魔法剣士の二人。
エイジはファルティーシア、そしてリイムとミイムにもその旨伝える。
『分かりましたわ、それでは』
そう言ってファルティーシアは床にそっと手をかざす。
すると、まるで浄化されたかのように周囲の床が綺麗になっていく。
『さすがお母様!』
『綺麗になったです!』
そう言って、ぴょんと地面に飛び降りるリイムとミイム。
『はは、これは凄いな』
驚きつつも、ふぅと一息ついてその場に座るエイジたち一行。
『みゅぅ~何か生えてるです』
座り込んだエイジの傍に生えている植物を、ミイムがつついている。
ミイムがつつくと、閉じていたその植物の葉が大きく開く。
『みゅううう! エイジ』
びっくりしたのだろう。
慌ててエイジの膝に飛び乗るミイム。
だが、危険が無さそうだと分かると何度も、それを繰り返して遊んでいる。
『いっぱい生えてるです!』
それがたくさん生えてる場所を見つけると、ミイムは手で順番にその葉を触って広がっていくのを見てはしゃいでいた。
『もう、子供なんだからミイムは』
そう言いながらも、リイムもやってみたくてうずうずしたような顔になっている。
『そう言わずに、ミイムと一緒に遊んでやれよ、リイム』
『そ、そうね。エイジがそう言うなら遊んであげてもいいわ』
そう言ってリイムは、ミイムと一緒に楽しそうにその植物の葉で遊んでいた。
その様子が可愛らしくて、女性陣は眺めながら和む。
エリスとリアナは微笑むと。
「何かしら、変わった植物ね」
「ええ、本当に」
ラエサルその植物を見ると二人に答える。
「名前があるのかどうかは分からないが、それは食べられる植物だぞ。非常用に刈っておくか?」
「はは……ラエサルさん」
楽しそうに遊ぶリイムたちとラエサルの言葉を考え併せて、思わず苦笑いをするエイジ。
エリスとリアナは、ジト目でラエサルを見つめる。
「食料はエリクさんたちが何とかしてくれるって」
「ミイムたちも、あんなに楽しく遊んでるんだし」
ラエサルはそれを聞いて笑いながら。
「まあ、王女に食べさせるものでもないか。俺だって、出来るならフィアーナが作った料理が食べたいからな」
エリスとリアナは、それを聞いて大きく頷いた。
「分かるわ! フィアーナさんの料理ってとっても美味しいわよね」
「ほんとね、帰ったらまだ一杯教わりたい料理があるもの!」
アンジェはラエサルの前に立つと胸を張って言う。
「ねえラエサル! 私もフィアーナにお料理を教わったのよ」
「そうか、じゃあ帰ったら早速作ってもらうとするかな」
「ふふ、任せて! これからはエイジとラエサルと私、一緒に暮らすんだもの」
アンジェのその言葉に、エリスとリアナが頬を膨らます。
「あら、私たちも一緒よ!」
「ええ! ロイさんもフィアーナさんもいいって言ってたもの」
ラエサルとエイジは、顔を見合わせて肩をすくめた。
「こりゃあ、あそこも随分賑やかになりそうだな」
「はは、本当に」
たわいのない話に花を咲かせながら、休息をとるエイジたち。
ラエサルがここから先にいる魔物のことを、簡潔に皆に説明していく。
その内容は、凄腕の冒険者だけあって的確で分かりやすい。
「お前たちはもう、キラーマンティスの群れさえも倒す実力がある。この付近で用心するべき魔物がいるとしたら、あいつぐらいだろうな」
ラエサルのその呼び掛けに、一同は広間の中央に集まる。
アンジェは首を傾げると。
「どうしたの? ラエサル。ここには魔物はいないのね、広間の外には気配を感じるけど」
「ふっ、索敵の能力が上がってるなアンジェ。そうだ、迷宮の中にはいくつかこんな場所がある」
エイジはそれを聞いて頷いた。
(確かに、さっきラエサルさんはそんなこと言ってたな)
そう言いながらエイジは辺りを見渡す。
何の変哲もない場所に見えるが、他と違う何かがあるのだろう。
「少しここで休むとしよう。疲労の回復も戦いの内だ」
熟練の冒険者らしい台詞に、一同は皆同意する。
「賛成!」
「そうね、もうへとへと」
そう言って顔を見合わせるエリスとリアナ。
アンジェとオリビアも肩をすくめると。
「正直いうと私もよ」
「ええ、同感だわ」
共に戦うことで、すっかり気を許すようになってきた魔法剣士の二人。
エイジはファルティーシア、そしてリイムとミイムにもその旨伝える。
『分かりましたわ、それでは』
そう言ってファルティーシアは床にそっと手をかざす。
すると、まるで浄化されたかのように周囲の床が綺麗になっていく。
『さすがお母様!』
『綺麗になったです!』
そう言って、ぴょんと地面に飛び降りるリイムとミイム。
『はは、これは凄いな』
驚きつつも、ふぅと一息ついてその場に座るエイジたち一行。
『みゅぅ~何か生えてるです』
座り込んだエイジの傍に生えている植物を、ミイムがつついている。
ミイムがつつくと、閉じていたその植物の葉が大きく開く。
『みゅううう! エイジ』
びっくりしたのだろう。
慌ててエイジの膝に飛び乗るミイム。
だが、危険が無さそうだと分かると何度も、それを繰り返して遊んでいる。
『いっぱい生えてるです!』
それがたくさん生えてる場所を見つけると、ミイムは手で順番にその葉を触って広がっていくのを見てはしゃいでいた。
『もう、子供なんだからミイムは』
そう言いながらも、リイムもやってみたくてうずうずしたような顔になっている。
『そう言わずに、ミイムと一緒に遊んでやれよ、リイム』
『そ、そうね。エイジがそう言うなら遊んであげてもいいわ』
そう言ってリイムは、ミイムと一緒に楽しそうにその植物の葉で遊んでいた。
その様子が可愛らしくて、女性陣は眺めながら和む。
エリスとリアナは微笑むと。
「何かしら、変わった植物ね」
「ええ、本当に」
ラエサルその植物を見ると二人に答える。
「名前があるのかどうかは分からないが、それは食べられる植物だぞ。非常用に刈っておくか?」
「はは……ラエサルさん」
楽しそうに遊ぶリイムたちとラエサルの言葉を考え併せて、思わず苦笑いをするエイジ。
エリスとリアナは、ジト目でラエサルを見つめる。
「食料はエリクさんたちが何とかしてくれるって」
「ミイムたちも、あんなに楽しく遊んでるんだし」
ラエサルはそれを聞いて笑いながら。
「まあ、王女に食べさせるものでもないか。俺だって、出来るならフィアーナが作った料理が食べたいからな」
エリスとリアナは、それを聞いて大きく頷いた。
「分かるわ! フィアーナさんの料理ってとっても美味しいわよね」
「ほんとね、帰ったらまだ一杯教わりたい料理があるもの!」
アンジェはラエサルの前に立つと胸を張って言う。
「ねえラエサル! 私もフィアーナにお料理を教わったのよ」
「そうか、じゃあ帰ったら早速作ってもらうとするかな」
「ふふ、任せて! これからはエイジとラエサルと私、一緒に暮らすんだもの」
アンジェのその言葉に、エリスとリアナが頬を膨らます。
「あら、私たちも一緒よ!」
「ええ! ロイさんもフィアーナさんもいいって言ってたもの」
ラエサルとエイジは、顔を見合わせて肩をすくめた。
「こりゃあ、あそこも随分賑やかになりそうだな」
「はは、本当に」
たわいのない話に花を咲かせながら、休息をとるエイジたち。
ラエサルがここから先にいる魔物のことを、簡潔に皆に説明していく。
その内容は、凄腕の冒険者だけあって的確で分かりやすい。
「お前たちはもう、キラーマンティスの群れさえも倒す実力がある。この付近で用心するべき魔物がいるとしたら、あいつぐらいだろうな」
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