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279、リカルド
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「リカルドは鍛冶職人なんかじゃないわ。彼の知識はもっと深くて広いもの、私たちが興味を惹かれる程にね。人間を私たちの思考空間に招いたのは、エイジを除いたらリカルドぐらいよ」
メグの言葉にエイジは首を傾げる。
そして尋ねた。
「鍛冶職人じゃない? でもリカルドさんが作った剣は凄い力を持ってるんだぜ」
ジーナの『風神』やアンジェの『紅』、それにオリビアの『ソード・オブ・エンジェル』。
どれも素晴らしい力を持つ剣だ。
メグはエイジの言葉に肩をすくめると──
「リカルドは不思議なの。私たちに与えていい情報と与えてはいけない情報を、彼自身で操作してるのが分かるのよ。普通の人間はそんなこと出来ない。無意識まで理性で制御するなんて不可能だわ。そんな人が、只の鍛冶職人だなんて」
「無意識を制御、そんなことが出来るのか?」
エイジの問いに、メグは強く頷くと。
「私はそう感じるわ。尋ねてみたらニッコリと笑って『メグ、誰にでも知られたくない過去があるのですよ』って。本当に不思議な人よ」
そういいながらもメグは、リカルドの事が嫌いではなさそうだ。
「へえ……何だか益々あってみたくなったな。なあ、エリス」
「ええ、早く会ってみたいわね。もしかして白王の薔薇のことも、何か知っているかもしれない」
その言葉に、メグはふふっと笑うとエイジたちに言った。
「そうね、リカルドなら何か知っているかも。さっきの悪い奴が持ってた、鍵と封印の事だって知ってたし」
それを聞いて、エイジとエリスは顔を見合わせた。
エイジはメグに尋ねる。
「鍵と封印って、あの太古の国王が持っていた剣と鞘の事か?」
「ええ、さっきあれを見た時思ったの。ああ、これがリカルドが言ってた物のことだなって。鍵が剣で封印ていうのが鞘だって、はっきり言ってたもの」
それを聞いてエイジは思う。
(そんなことまで知っているなんて……確かに普通の鍛冶職人だとは到底思えないな。一体何者なんだ)
少なくてもさっきの映像を見ていなくても、それに準ずる知識を持っていたことになる。
(太古に作られた、あの剣と鞘。そして、不思議な剣を作る鍛冶職人……)
エイジはその間に、何か不思議な繋がりのようなものを感じて暫く押し黙った。
メグが首を傾げる。
「リカルドが何かを作ろうとしてるってこと? あの鍵や封印に関係している何かを」
「はは、リカルドさんと違って俺にはメグに隠し事は出来そうにないな」
エイジはそう言って肩をすくめた。
「何だか一瞬そんな気がしたんだ。俺の考えすぎだとは思うけどさ」
メグは笑いながら答える。
「幾ら何でも考え過ぎよ。だってあんな大昔に作られた物なのよ? それに今よりもずっと進んだ文明が作った遺物だもの。いくらリカルドだって」
「はは、そうか。そうだよな」
エイジは相槌を打つとエリスに言った。
「なあ、エリス。ファルティーシアさんの依頼も果たしたことだし、この後もう少しレベルを上げたら一度、ルイーナに戻らないか? もしかしたら、リカルドさんに会えるかもしれないし」
メグの言葉にエイジは首を傾げる。
そして尋ねた。
「鍛冶職人じゃない? でもリカルドさんが作った剣は凄い力を持ってるんだぜ」
ジーナの『風神』やアンジェの『紅』、それにオリビアの『ソード・オブ・エンジェル』。
どれも素晴らしい力を持つ剣だ。
メグはエイジの言葉に肩をすくめると──
「リカルドは不思議なの。私たちに与えていい情報と与えてはいけない情報を、彼自身で操作してるのが分かるのよ。普通の人間はそんなこと出来ない。無意識まで理性で制御するなんて不可能だわ。そんな人が、只の鍛冶職人だなんて」
「無意識を制御、そんなことが出来るのか?」
エイジの問いに、メグは強く頷くと。
「私はそう感じるわ。尋ねてみたらニッコリと笑って『メグ、誰にでも知られたくない過去があるのですよ』って。本当に不思議な人よ」
そういいながらもメグは、リカルドの事が嫌いではなさそうだ。
「へえ……何だか益々あってみたくなったな。なあ、エリス」
「ええ、早く会ってみたいわね。もしかして白王の薔薇のことも、何か知っているかもしれない」
その言葉に、メグはふふっと笑うとエイジたちに言った。
「そうね、リカルドなら何か知っているかも。さっきの悪い奴が持ってた、鍵と封印の事だって知ってたし」
それを聞いて、エイジとエリスは顔を見合わせた。
エイジはメグに尋ねる。
「鍵と封印って、あの太古の国王が持っていた剣と鞘の事か?」
「ええ、さっきあれを見た時思ったの。ああ、これがリカルドが言ってた物のことだなって。鍵が剣で封印ていうのが鞘だって、はっきり言ってたもの」
それを聞いてエイジは思う。
(そんなことまで知っているなんて……確かに普通の鍛冶職人だとは到底思えないな。一体何者なんだ)
少なくてもさっきの映像を見ていなくても、それに準ずる知識を持っていたことになる。
(太古に作られた、あの剣と鞘。そして、不思議な剣を作る鍛冶職人……)
エイジはその間に、何か不思議な繋がりのようなものを感じて暫く押し黙った。
メグが首を傾げる。
「リカルドが何かを作ろうとしてるってこと? あの鍵や封印に関係している何かを」
「はは、リカルドさんと違って俺にはメグに隠し事は出来そうにないな」
エイジはそう言って肩をすくめた。
「何だか一瞬そんな気がしたんだ。俺の考えすぎだとは思うけどさ」
メグは笑いながら答える。
「幾ら何でも考え過ぎよ。だってあんな大昔に作られた物なのよ? それに今よりもずっと進んだ文明が作った遺物だもの。いくらリカルドだって」
「はは、そうか。そうだよな」
エイジは相槌を打つとエリスに言った。
「なあ、エリス。ファルティーシアさんの依頼も果たしたことだし、この後もう少しレベルを上げたら一度、ルイーナに戻らないか? もしかしたら、リカルドさんに会えるかもしれないし」
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