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59、四帝
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「ロイ君、貴方は四帝という言葉は知っているかしら?」
「すみません、エミリア先生。勉強不足でして」
それを聞いてキースが呆れたように言う。
「おいマジか? お前、氷帝の息子とあんなド派手なバトルをやらかしたくせに、そんなことも知らないのかよ」
俺は隣にいるアーシェに尋ねる。
「アーシェは知ってる?」
「ううん、ロイ」
アーシェは首を横に振る。
そんな俺たちを見て、ティア先輩がキースに言う。
「キース、それは私たちが貴族の家に生まれたからよ。そうじゃないロイ君たちが知らなくても無理はないわ」
それを聞いてキースは肩をすくめた。
「へ? こいつどこかの貴族の息子じゃないのかよ! あんなとんでもない戦い方する奴が、庶民の生まれとか信じられねえ。一体どんな育ち方したんだお前」
「え? ま、まあ色々ありまして」
まさか、赤ん坊の頃から魔力を高める訓練をしてたとは言えないからな。
ましてや一歳半の時に岩をぶった切ったなんて言ったら、確実にヤバイ奴認定されるだろう。
ティア先輩は呆れたようにキースに言った。
「アンドニウスとロイ君のことは昨日からもう学園で噂になっていたはずよ。生徒会のメンバーなのにそんなことも知らないなんて。将来軍務につけば情報戦は戦略のカギよ」
「悪いなティア。俺は噂話とか興味なくてよ」
「まったく、キースらしいわね」
どうやら、ティア先輩は俺の情報収集に余念がないようだ。
やはり確実に問題児扱いされてるな。
そういえば、今朝も校門の前で俺たちを待っていたからな。
なんであんなに女子生徒たちが集まってたのかは知らないが、ティア先輩はエミリア先生に言われるまでもなく俺を監視するために居たのだろう。
そりゃ、校庭にすっ飛んでくるわけだな。
エミリア先生はティア先輩とキースの会話に苦笑しながら話を続ける。
「ロイ君、貴方も私の夫であるマキシア・ファーレンが炎帝と呼ばれていることは知っているわね? それに氷帝のことも」
「は、はい、それはもちろん」
この人の夫であることは未だに信じられないが、炎帝の名前ぐらいは誰でも知っているからな。
とんでもない力を持つこの国の英雄である。
炎帝についていえば、神槍ゲイボルンを手に敵陣に切り込んで、一度に数千の敵兵を超級火炎魔法で焼き尽くしたとゆう武勇伝はこの国の小さな子供で知っている話だ。
氷帝に関しても同じような逸話を聞いたことがある。
いずれにしても、この国のヤバイ奴ランキングでぶっちぎり最上位の二人であることは確かだろう。
エミリア先生は話を続ける。
「英雄と呼ばれ、異名の末尾に帝を冠する者は実は二人だけではないの。後二人いるわ。一人は雷帝、そして最後の一人は風帝。その四人の称して四帝というのよ」
「雷帝と風帝? ……ああ、雷帝と言う名前なら俺も知ってます」
そういえば雷帝については聞いたことがある。
やはり、とんでもない強さを誇るこの国の英雄だ。
もう七十歳を超えるじい様で、すでに現役を引退してるそうだけどな。
ケルヴィンがコホンと咳ばらいをして、少し自慢げに胸を張る。
「雷帝ルーファス・ゼオリヌス、僕の曽祖父だ」
「ケルヴィン先輩の?」
どうやら、この愛戦士は雷帝のひ孫らしい。
道理でやたらと強いわけだ。
一瞬で俺の傍までやって来たあの踏み込みは、まさに雷といった感じだったからな。
となると、キース先輩ももしや。
俺は傍にいるキースに尋ねてみる。
「なるほど。ティア先輩が炎帝の娘で、ケルヴィン先輩は雷帝のひ孫ってことはキース先輩はもしかして風帝の……」
「うるせえな! 俺にはそんな御大層な身内はいねえよ、悪かったな」
「はは……すみません」
どうやら違ったようだ。
エミリア先生は俺に言う。
「風帝という名を知らない生徒が多いのも仕方ないわね。百年近く前に亡くなっているもの。ただ、今の三人の英雄たちに並ぶほどの、いいえそれ以上の力を持っていたと言うわ」
「百年前に……」
そりゃ、俺が知るわけもないな。
そもそも、快適な我が家にずっと引きこもってきた俺がこの国の英雄の歴史なんて詳しく知るはずもない。
炎帝や氷帝についても、この学園に来るまでは庶民の常識程度しか知らなかったわけだし。
エミリア先生はティアやケルヴィンを眺めながら続けた。
「そもそも、17年前にこの士官学校が作られた理由の一つが、四帝と呼ばれる者たちの後継者を育てることなのよ。だけど、中々それ程の才能に恵まれた生徒は現れなかった。でも、ここ数年でようやくその候補たちが現れたわ」
なるほどな。
国としては、国力を維持するためにも英雄の名を継ぐ者が欲しいというわけだ。
それがティア先輩やケルヴィンってことか。
……そして、恐らくアンドニウスも。
「次世代の炎帝候補としてティアを、そして、雷帝の候補としてケルヴィン。今年はアンドニウスが筆頭になって氷帝の候補生になるはずだった。そこに現れたのがロイ君、君ってわけ」
エミリア先生は苦笑しながら、少しかがんで俺を見つめるとちょんと鼻先をつつく。
仕草が色っぽい上に母性に溢れているのがこの人の罪深いところだ。
ケルヴィン以外にも学園に愛戦士を何人も育成してそうである。
俺は先生の豊かな胸を見つめながら、ふぅと溜め息を吐いた。
「は……はは。なんだかすみません」
候補生の一人になるはずだったあいつとバトルして、校庭に大の字にしちまったからな。
彼女としては予定が狂ったと言う訳だ。
でも待てよ。
エミリアは俺の事を四帝候補生として迎えたいって言ってたよな。
どういうことだ?
炎帝や雷帝の候補生はもう決まってる。
氷帝の候補生に俺がなんてことになったら、それこそ氷帝が俺をぶっ殺しに来るだろう。
つまりそうなると……
「あ、あの、エミリア先生。もしかして……」
エミリア先生はニッコリと笑うと俺に言った。
「ええ、ロイ君。貴方には風帝の候補生として特別選抜チームに入ってもらいたいの。候補生になればナイト、つまり騎士爵の称号が与えられるわ。それも陛下から直接にね。そうなれば氷帝と言えども、そう簡単に貴方に理不尽な真似は出来なくなる。どう、ロイ君。こんな機会はそうはないわ、やってみる価値はあると思うけど?」
「すみません、エミリア先生。勉強不足でして」
それを聞いてキースが呆れたように言う。
「おいマジか? お前、氷帝の息子とあんなド派手なバトルをやらかしたくせに、そんなことも知らないのかよ」
俺は隣にいるアーシェに尋ねる。
「アーシェは知ってる?」
「ううん、ロイ」
アーシェは首を横に振る。
そんな俺たちを見て、ティア先輩がキースに言う。
「キース、それは私たちが貴族の家に生まれたからよ。そうじゃないロイ君たちが知らなくても無理はないわ」
それを聞いてキースは肩をすくめた。
「へ? こいつどこかの貴族の息子じゃないのかよ! あんなとんでもない戦い方する奴が、庶民の生まれとか信じられねえ。一体どんな育ち方したんだお前」
「え? ま、まあ色々ありまして」
まさか、赤ん坊の頃から魔力を高める訓練をしてたとは言えないからな。
ましてや一歳半の時に岩をぶった切ったなんて言ったら、確実にヤバイ奴認定されるだろう。
ティア先輩は呆れたようにキースに言った。
「アンドニウスとロイ君のことは昨日からもう学園で噂になっていたはずよ。生徒会のメンバーなのにそんなことも知らないなんて。将来軍務につけば情報戦は戦略のカギよ」
「悪いなティア。俺は噂話とか興味なくてよ」
「まったく、キースらしいわね」
どうやら、ティア先輩は俺の情報収集に余念がないようだ。
やはり確実に問題児扱いされてるな。
そういえば、今朝も校門の前で俺たちを待っていたからな。
なんであんなに女子生徒たちが集まってたのかは知らないが、ティア先輩はエミリア先生に言われるまでもなく俺を監視するために居たのだろう。
そりゃ、校庭にすっ飛んでくるわけだな。
エミリア先生はティア先輩とキースの会話に苦笑しながら話を続ける。
「ロイ君、貴方も私の夫であるマキシア・ファーレンが炎帝と呼ばれていることは知っているわね? それに氷帝のことも」
「は、はい、それはもちろん」
この人の夫であることは未だに信じられないが、炎帝の名前ぐらいは誰でも知っているからな。
とんでもない力を持つこの国の英雄である。
炎帝についていえば、神槍ゲイボルンを手に敵陣に切り込んで、一度に数千の敵兵を超級火炎魔法で焼き尽くしたとゆう武勇伝はこの国の小さな子供で知っている話だ。
氷帝に関しても同じような逸話を聞いたことがある。
いずれにしても、この国のヤバイ奴ランキングでぶっちぎり最上位の二人であることは確かだろう。
エミリア先生は話を続ける。
「英雄と呼ばれ、異名の末尾に帝を冠する者は実は二人だけではないの。後二人いるわ。一人は雷帝、そして最後の一人は風帝。その四人の称して四帝というのよ」
「雷帝と風帝? ……ああ、雷帝と言う名前なら俺も知ってます」
そういえば雷帝については聞いたことがある。
やはり、とんでもない強さを誇るこの国の英雄だ。
もう七十歳を超えるじい様で、すでに現役を引退してるそうだけどな。
ケルヴィンがコホンと咳ばらいをして、少し自慢げに胸を張る。
「雷帝ルーファス・ゼオリヌス、僕の曽祖父だ」
「ケルヴィン先輩の?」
どうやら、この愛戦士は雷帝のひ孫らしい。
道理でやたらと強いわけだ。
一瞬で俺の傍までやって来たあの踏み込みは、まさに雷といった感じだったからな。
となると、キース先輩ももしや。
俺は傍にいるキースに尋ねてみる。
「なるほど。ティア先輩が炎帝の娘で、ケルヴィン先輩は雷帝のひ孫ってことはキース先輩はもしかして風帝の……」
「うるせえな! 俺にはそんな御大層な身内はいねえよ、悪かったな」
「はは……すみません」
どうやら違ったようだ。
エミリア先生は俺に言う。
「風帝という名を知らない生徒が多いのも仕方ないわね。百年近く前に亡くなっているもの。ただ、今の三人の英雄たちに並ぶほどの、いいえそれ以上の力を持っていたと言うわ」
「百年前に……」
そりゃ、俺が知るわけもないな。
そもそも、快適な我が家にずっと引きこもってきた俺がこの国の英雄の歴史なんて詳しく知るはずもない。
炎帝や氷帝についても、この学園に来るまでは庶民の常識程度しか知らなかったわけだし。
エミリア先生はティアやケルヴィンを眺めながら続けた。
「そもそも、17年前にこの士官学校が作られた理由の一つが、四帝と呼ばれる者たちの後継者を育てることなのよ。だけど、中々それ程の才能に恵まれた生徒は現れなかった。でも、ここ数年でようやくその候補たちが現れたわ」
なるほどな。
国としては、国力を維持するためにも英雄の名を継ぐ者が欲しいというわけだ。
それがティア先輩やケルヴィンってことか。
……そして、恐らくアンドニウスも。
「次世代の炎帝候補としてティアを、そして、雷帝の候補としてケルヴィン。今年はアンドニウスが筆頭になって氷帝の候補生になるはずだった。そこに現れたのがロイ君、君ってわけ」
エミリア先生は苦笑しながら、少しかがんで俺を見つめるとちょんと鼻先をつつく。
仕草が色っぽい上に母性に溢れているのがこの人の罪深いところだ。
ケルヴィン以外にも学園に愛戦士を何人も育成してそうである。
俺は先生の豊かな胸を見つめながら、ふぅと溜め息を吐いた。
「は……はは。なんだかすみません」
候補生の一人になるはずだったあいつとバトルして、校庭に大の字にしちまったからな。
彼女としては予定が狂ったと言う訳だ。
でも待てよ。
エミリアは俺の事を四帝候補生として迎えたいって言ってたよな。
どういうことだ?
炎帝や雷帝の候補生はもう決まってる。
氷帝の候補生に俺がなんてことになったら、それこそ氷帝が俺をぶっ殺しに来るだろう。
つまりそうなると……
「あ、あの、エミリア先生。もしかして……」
エミリア先生はニッコリと笑うと俺に言った。
「ええ、ロイ君。貴方には風帝の候補生として特別選抜チームに入ってもらいたいの。候補生になればナイト、つまり騎士爵の称号が与えられるわ。それも陛下から直接にね。そうなれば氷帝と言えども、そう簡単に貴方に理不尽な真似は出来なくなる。どう、ロイ君。こんな機会はそうはないわ、やってみる価値はあると思うけど?」
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*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
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