究極妹属性のぼっち少女が神さまから授かった胸キュンアニマルズが最強だった

盛平

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パティとマイラ

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 パティは大きくなったピンキーに乗って一路王都を目指していた。

 姉のマイラからしきりに連絡が入っていたからだ。いつ王都に戻ってくるのか、パティの無事な姿が見たいと言ってくれていた。

 ジョナサン神父からも早く仕事に戻るように言われている。ジョナサン神父の期待に応えるためにも、パティは冒険者に復帰しなければいけないのだ。

 マイラの家に到着したのは夕方頃だった。マイラはいつものように優しい笑顔で出迎えてくれた。

「パティ、皆お帰り。明日ね、トグサたちもエラルドたちも依頼から帰ってくるんだって、だから皆で夕食でもどうかなって。・・・、どうしたの?パティ。暗い顔して」

 姉のマイラには、パティの悩みなどすべてお見通しなのだ。パティはマイラに心の不安をすべて話した。

 ジョナサン神父とチコリおばあさんと離れている事。もし彼らに何かあった時、駆けつけられないのが心配だという事。話しを聞いたマイラはにっこり笑って言った。

「それなら神父さまとチコリおばあさんに私が目印をつけるのはどうかしら?」
「えっ?冒険者でもない神父さまとチコリおばあちゃんに?!」
「ええ。以前から二人にはいずれお会いしたいな、と思っていたのよ?パティの祖父母なんだから」

 マイラが《ボイス》の目印をつけてくれれば心強い。もしジョナサン神父に危険がおよんでも、マイラに連絡すれば、マイラからパティにすぐ連絡を入れる事ができる。

「だけど、マイラ。大変じゃない?常に頭の中に色んな人の声がしていたら、」
「あら?私は《ボイス》の使い手なのよ。そんな心配いらないわ。どうしましょうか?私がドミノ村に行ったらいいかしら?それとも、神父さまとチコリおばあさんを王都に招待するのはどうかしら?きっとパティが王都でどんな生活をしているか気になっているはずだわ」
「・・・。うん、」
「やっと笑った。パティにはいつも笑顔でいてほしいわ」
「ありがとう、マイラ。でも私、マイラにわがままばっかり言ってしまって、」
「こんなのわがままに入らないわよ。パティにはもっとわがまま言ってほしいわ!」

 マイラの言葉にパティは笑って両手を広げる。抱きしめてというおねだりだ。マイラはパティの願いを叶えてくれる。

 マイラはパティを抱きしめながら首をかしげる。次はどうしてほしいのと聞いているのだ。

「おでこにキスして?」

 マイラは美しく微笑んで、パティのおでこに親愛のキスをくれた。

 
 
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