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杖の修行3
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エラルドは剣を構えたままびどうだにしない。パティは杖を持ったまま、エラルドに向かって走り出した。
右手を前に構えていた杖を、回転させて後ろで持っていた左手を前に出し、エラルドの模擬刀を払いのけようとした。
だがパティが渾身の力で杖を打ちつけても、エラルドの剣はピクリとも動かない。
エラルドが軽く剣でなぐと、パティはその力に押されて倒れてしまった。
パティは素早く立ち上がり杖を構えなおした。エラルドのげきが飛ぶ。
「パティ!剣先ばかり見るな!俺の身体の全体の動きを見て、次の俺の攻撃を予測するんだ!」
エラルドにいつも言われている事。パティは剣での打ち合いの時、いつも剣先を目で追ってしまうのだ。
エラルドの剣は変幻自在だ。正面に構えられていたと思ったら、すぐさま足元に斬り込まれ、転倒させられてしまう。
パティは杖を構えて、エラルドにどう攻撃しようかと考えあぐねていると、エラルドがパティめがけて走ってきた。
その速度は風のようで、パティがどう動こうかと考える前に目の前に詰めよっていた。
エラルドが模擬刀を振り上げる。パティは反射的に杖で模擬刀を受けようとした。
ガッ、と木の打ち合う音の後、パティの右手に激痛が走った。
エラルドの模擬刀を受けそこね、右手の指をぶつけてしまったのだ。あまりの痛みにパティの杖を持つ手が弱まった。
エラルドは杖をはじくとパティの胴に模擬刀を打ち込んだ。横腹を模擬刀で打たれ、パティは横に吹っ飛んで倒れた。
あまりの痛みと苦しさに、息を吸い込もうとするがうまくいかない。エラルドは無表情な顔でパティに近づいてきた。
早く立ち上がらなければ、パティは四肢に力をいれようとするが、ブルブル震えて動けない。
怖い。パティがそう思った瞬間、パティを守るようにマックスとチャーミーが立っていた。チャーミーの背中にはアクアがしがみついている。
パティの肩にはピンキーが止まり、パティを気づかうようにピピッと鳴いた。
パティの恐怖の感情を読み取ったマックスたちが助けに来てくれたのだ。エラルドは顔をしかめてマックスたちに言った。
「どけ、お前たち。俺はお前のご主人を強くしようとしているんだ、邪魔をするな」
エラルドを前にして、マックスはウウッとうなり声をあげ、チャーミーはシャーッと威かくをした。
パティは焦った。早くマックスたちに伝えなければ。自分はエラルドにいじめられているのではなく、稽古をつけてもらっているのだと。
言葉を発しようとするが、カラ咳が出るだけで言葉にならない。焦るパティの前に、ロレーナが立ちはだかった。
右手を前に構えていた杖を、回転させて後ろで持っていた左手を前に出し、エラルドの模擬刀を払いのけようとした。
だがパティが渾身の力で杖を打ちつけても、エラルドの剣はピクリとも動かない。
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パティは素早く立ち上がり杖を構えなおした。エラルドのげきが飛ぶ。
「パティ!剣先ばかり見るな!俺の身体の全体の動きを見て、次の俺の攻撃を予測するんだ!」
エラルドにいつも言われている事。パティは剣での打ち合いの時、いつも剣先を目で追ってしまうのだ。
エラルドの剣は変幻自在だ。正面に構えられていたと思ったら、すぐさま足元に斬り込まれ、転倒させられてしまう。
パティは杖を構えて、エラルドにどう攻撃しようかと考えあぐねていると、エラルドがパティめがけて走ってきた。
その速度は風のようで、パティがどう動こうかと考える前に目の前に詰めよっていた。
エラルドが模擬刀を振り上げる。パティは反射的に杖で模擬刀を受けようとした。
ガッ、と木の打ち合う音の後、パティの右手に激痛が走った。
エラルドの模擬刀を受けそこね、右手の指をぶつけてしまったのだ。あまりの痛みにパティの杖を持つ手が弱まった。
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怖い。パティがそう思った瞬間、パティを守るようにマックスとチャーミーが立っていた。チャーミーの背中にはアクアがしがみついている。
パティの肩にはピンキーが止まり、パティを気づかうようにピピッと鳴いた。
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