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パティの魔法
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「ねぇねぇ、パティ。貴女の魔法、とっても素敵だったわ。なんて魔法なの?」
セーラは好奇心旺盛な瞳をクリクリさせながらパティに質問した。
「ちょっと出し抜けによしなさいよ、パティが困っているじゃない。ごめんね、セーラったら気になるとすぐにはしゃいじゃうの」
ジェシカは申し訳なさそうにパティにわびてくれた。どうやらジェシカはしっかり者のようだ。
「大丈夫よ、気にしないで。私の魔法は《幻影》なの」
「ああ、だからかぁ。土魔法に風魔法に火魔法に水魔法が同時にできるわけないものね」
セーラはやっと納得がいったという顔をしていた。
パティは以前トグサに言われたのだ。火、水、風、土のすべての魔法が使える者はいない。だからパティの魔法《フレンド》はできるだけ隠すようにしなさいと。
もしパティの魔法を聞かれた時マックスたちが側にいれば、四体の動物をテイムできる魔法だと言うように。
もしマックスたちの魔法を見られたら、《幻影》の魔法だと言いなさいと。
パティは嘘をつく事が苦手だ。だがパティの魔法がおおやけになった方が周りに迷惑がかかるのだ。
セーラは納得したようだが、ジェシカはいぶかるような視線をパティに向けた。
「パティは冒険者をしていると言ったわよね?《幻影》はすごい魔法だと思うけど、攻撃力のない魔法では危ないんじゃの?」
「だ、大丈夫よ!大きな犬の幻影を見せて、炎のかたまりをたくさん出すと、敵は逃げていくから」
「・・・。そう、それならいいけど」
「ジェ、ジェシカ!貴女の魔法は歌の魔法なのね?とっても素敵だったわ」
パティは嘘をつくのにいたたまれなくなって話題を変えた。ジェシカが答えるよりも、となりのセーラがジェシカの肩を抱いて言った。
「そうなの!ジェシカの《ナイチンゲール》は綺麗な歌なだけじゃないのよ?!人を幸せにする力があるんだからから!」
「大げさよ、セーラ。私の魔法は歌。私が嬉しい気持ちで歌うと、私の気持ちが聞いた人にも影響するの。だから私が悲しい気持ちで歌ったら、聞いた人は悲しくなってしまうの」
どうやらジェシカの魔法は精神感応系のようだ。使いようによってはすごい効果がありそうだ。パティはセーラの魔法も賞賛した。
「セーラの魔法も素敵だったわ。貴女の魔法は《ドレスメーカー》なのね?」
「えへへ、ありがとうパティ。そうよ、ママには劣るけどね、将来は城下町一番のドレスメーカーになるんだから!」
「セーラのママ?」
「そう、私のママは城下町一番のドレスメーカーなのよ」
「ひょっとしてポーラさん?」
「ええ、そうよ。そっかぁ、ママが言ってた素敵な女の子ってパティの事だったんだ。この間夜遅くに帰って来て、すごい綺麗な女の子のドレスを作ったって、満足そうに言ってたわ」
「そうね。ポーラさんが作ってくれたドレスのおかげで私は最終審査に残れたんだわ」
パティの言葉に、セーラはケラケラ笑った。
「ええ、ママのドレスも一役買ったと思うわ。だけどね、パティ。ドレスは着た人間を最大限に美しくする事が役割なの。あくまでドレスは引き立て役なのよ。だからパティが最終審査に残ったのは、純粋にパティの美しさなのよ」
セーラの断言に、パティは恥ずかしくなって黙ってしまった。
セーラは好奇心旺盛な瞳をクリクリさせながらパティに質問した。
「ちょっと出し抜けによしなさいよ、パティが困っているじゃない。ごめんね、セーラったら気になるとすぐにはしゃいじゃうの」
ジェシカは申し訳なさそうにパティにわびてくれた。どうやらジェシカはしっかり者のようだ。
「大丈夫よ、気にしないで。私の魔法は《幻影》なの」
「ああ、だからかぁ。土魔法に風魔法に火魔法に水魔法が同時にできるわけないものね」
セーラはやっと納得がいったという顔をしていた。
パティは以前トグサに言われたのだ。火、水、風、土のすべての魔法が使える者はいない。だからパティの魔法《フレンド》はできるだけ隠すようにしなさいと。
もしパティの魔法を聞かれた時マックスたちが側にいれば、四体の動物をテイムできる魔法だと言うように。
もしマックスたちの魔法を見られたら、《幻影》の魔法だと言いなさいと。
パティは嘘をつく事が苦手だ。だがパティの魔法がおおやけになった方が周りに迷惑がかかるのだ。
セーラは納得したようだが、ジェシカはいぶかるような視線をパティに向けた。
「パティは冒険者をしていると言ったわよね?《幻影》はすごい魔法だと思うけど、攻撃力のない魔法では危ないんじゃの?」
「だ、大丈夫よ!大きな犬の幻影を見せて、炎のかたまりをたくさん出すと、敵は逃げていくから」
「・・・。そう、それならいいけど」
「ジェ、ジェシカ!貴女の魔法は歌の魔法なのね?とっても素敵だったわ」
パティは嘘をつくのにいたたまれなくなって話題を変えた。ジェシカが答えるよりも、となりのセーラがジェシカの肩を抱いて言った。
「そうなの!ジェシカの《ナイチンゲール》は綺麗な歌なだけじゃないのよ?!人を幸せにする力があるんだからから!」
「大げさよ、セーラ。私の魔法は歌。私が嬉しい気持ちで歌うと、私の気持ちが聞いた人にも影響するの。だから私が悲しい気持ちで歌ったら、聞いた人は悲しくなってしまうの」
どうやらジェシカの魔法は精神感応系のようだ。使いようによってはすごい効果がありそうだ。パティはセーラの魔法も賞賛した。
「セーラの魔法も素敵だったわ。貴女の魔法は《ドレスメーカー》なのね?」
「えへへ、ありがとうパティ。そうよ、ママには劣るけどね、将来は城下町一番のドレスメーカーになるんだから!」
「セーラのママ?」
「そう、私のママは城下町一番のドレスメーカーなのよ」
「ひょっとしてポーラさん?」
「ええ、そうよ。そっかぁ、ママが言ってた素敵な女の子ってパティの事だったんだ。この間夜遅くに帰って来て、すごい綺麗な女の子のドレスを作ったって、満足そうに言ってたわ」
「そうね。ポーラさんが作ってくれたドレスのおかげで私は最終審査に残れたんだわ」
パティの言葉に、セーラはケラケラ笑った。
「ええ、ママのドレスも一役買ったと思うわ。だけどね、パティ。ドレスは着た人間を最大限に美しくする事が役割なの。あくまでドレスは引き立て役なのよ。だからパティが最終審査に残ったのは、純粋にパティの美しさなのよ」
セーラの断言に、パティは恥ずかしくなって黙ってしまった。
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