究極妹属性のぼっち少女が神さまから授かった胸キュンアニマルズが最強だった

盛平

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トゥルースとカリスマ

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「エリオさん!」

 パティは思わずエリオに向かって叫んだ。優しくて頼もしかったエリオは無表情な顔でパティたちを見ていた。

 メグリダは起き上がって身体についた泥を払っていった。

「ギャハハ!どうだお前たち!仲間を攻撃するなどできんだろう。お前らは皆殺しにしてやる。ああ、女たちは生かしておけ」
「はい、メグリダさま」

 エリオはそう答えると、パティたちに向かって走りこんできた。パティの前にマックスとチャーミーが立ちはだかる。パティの肩にはピンキーがとまり、ショルダーバッグからはアクアが顔を出している。

 皆、エリオがパティに危害をくわえようとしたら、攻撃するつもりなのだ。パティは思わず叫んだ。

「皆だめ!エリオさんを傷つけないで!」

 マックスとチャーミーは心配そうにパティを振り返った。エリオに攻撃するなんてできるわけがない。エリオはパティたちの大切な仲間なのだ。

 パティがどうしたらいいか動けないでいると、デイジーは剣を抜いて構えた。パティはデイジーに叫んだ。

「デイジー!エリオさんを攻撃するの?!」
「ええ。エリオだってあたしたちを傷つけたいなんて思ってない」
「そんな、」

 パティは悲しくなって泣き出しそうになった。デイジーは突進してくるエリオの槍の穂先を的確に弾くと、槍の柄を掴んで槍の動きを止めて叫んだ。

「コジモ!」
「ああ!」

 デイジーの後ろに控えていたコジモが、槍を動かせなくなっているエリオの前に踊り出た。

「眠れ!」

 コジモの言葉に、エリオは目を閉じて倒れた。コジモはすかさずエリオを抱きとめ、肩に担いだ。

 パティはホッとため息をついた。エリオにケガさせる事なく動きを止める事ができたのだ。

 それまでこの場の状況を見ていたトグサが口を開いた。

「デイジー。メグリダの魔法の範囲は半径一メートル。バラのツタで拘束してくれ」
「ええ、わかったわ」

 デイジーは盗賊団の統領メグリダに向かって手を向けた。逃げようとするメグリダの足元から、バラのツタが伸びてメグリダをぐるぐる巻きにした。

 メグリダはバラのトゲの痛みにうめいてその場に座り込んだ。トグサはパティたちにこの場にいるように指示して、単身メグリダの前に立ちはだかった。

 パティはトグサの事が心配でデイジーの顔を見上げた。エリオのように魔法で操られてしまうのではないかと思ったのだ。

 パティの不安に気づいたデイジーは、微笑んで言った。

「大丈夫よ、パティ。トグサはすごいんだから」

 パティがトグサに視線を戻すと、トグサはメグリダ目の前にしゃがみ込んで言った。

「メグリダ、私の仲間の洗脳を解け」
「ギャハハ!解くわけないだろう。お前のマヌケな仲間は、一生俺さまの奴隷なんだよ」
「言葉を訂正しろ。私の仲間はマヌケではない。エリオはわざと貴様の魔法にかかったのだ。私にお前の魔法の内容を確認させるためなのだ。ほう、貴様が魔法を解除しなければ、《カリスマ》の魔法を受けた者は永遠に貴様の奴隷となるようだ。解除するためには貴様を殺さなければいけないのか」

 トグサは芝居がかった仕草で腰の剣を抜き、メグリダの首すじに当てた。メグリダはそこで初めて慌て出した。

「ま、待て!テメェ、なんで俺さまの魔法にかからないんだ?!」
 
 うろたえるメグリダに対して、トグサは意地の悪い笑みを浮かべて答えた。

「精神操作系の魔法の弱点は、同じ魔法を持つ者には効きにくいのは、無知な貴様でも知っているだろう」
「ま、まさか。テメェも俺さまと同じ精神操作系だというのか?!」
「ああ。そして、魔法の優劣は、魔法の熟練度で決まる。貴様のように手下従えて、猿山のボスになって喜んでいるようでは、私には勝てない」

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