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井戸
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パティはゴンゾから井戸の作り方を教わった翌日から、ジョナサンに了解を得て、井戸作りに取りかかった。パティがアクアにお願いすると、小さなカメのアクアは教会の裏手をチョコチョコ歩き出した。しばらくするとアクアは、パティを振り返って地面を指差した。この下に地下水脈が通っているというのだ。
次は土魔法を使うチャーミーの出番だ。パティはチャーミーにお願いというと、チャーミーはニャッと返事をした。すると先ほどアクアが示した場所の土が盛り上がり、どんどん穴が掘られていった。
穴の周りにはうずたかく土が盛られ、パティが見上げるほどになった頃、チャーミーがニャッと鳴いた。
パティが恐る恐る深い穴の底を見てみると、土の匂いにまぎれて水の匂いがした。チャーミーは地下水脈まで掘ってくれたのだ。
チャーミーはたくさんの大きな石を出して、石積みをし、土生成魔法で、滑車と水おけ、雨をよける屋根を作ってを作ってくれた。
アクアとチャーミーの力により、井戸が完成した。パティは喜んで言った。
「アクア、チャーミー、ありがとう!」
アクアとチャーミーは嬉しそうだった。マックスとピンキーは活躍できなくて不満そうだった。パティはアクアとチャーミーを抱きしめてから、マックスの頭を撫で、肩に乗ったピンキーを優しく撫でた。
パティはジョナサンに井戸の出来を見てもらった。ジョナサンは驚きの表情を浮かべたが、パティたちにありがとうと言ってくれた。
パティたちが井戸を作るという事は、暗にパティたちは教会から出て行くと言っているに他ならない。
だがジョナサンはパティに、ここを出て行くのかと質問する事はなかった。ジョナサンは慈愛の目でパティを見て言った。
「パティ、もうすぐ十五歳の誕生日だな。何か欲しいものはあるかい?」
パティは捨て子なので、いつ生まれたのかわからない。だからジョナサンがパティを拾った日がパティの誕生日なのだ。パティは言葉をにごして答えた。
「まだ、決めていません」
「そうか、決まったら教えてくれ。準備もあるからな」
「・・・、はい」
パティの願いは冒険者になる事。そして、大好きなジョナサンに長生きしてもらう事だ。
パティが冒険者になれば、ジョナサンに会える回数は少なくなるだろう。できれば仕事の合間にジョナサンに会いに行きたい。
そのために、パティは世のことわりを曲げてしまうような計画をしていた。それは五年前、チコリばあさんを若返らせた魔法。マックスたちに時間を巻き戻す魔法をジョナサンにかけてほしいと考えているのだ。
神のしもべである神父のジョナサンは、パティのこの願いを嫌悪するかもしれない。パティはジョナサンにどう切り出せばいいか思い悩んでいた。
次は土魔法を使うチャーミーの出番だ。パティはチャーミーにお願いというと、チャーミーはニャッと返事をした。すると先ほどアクアが示した場所の土が盛り上がり、どんどん穴が掘られていった。
穴の周りにはうずたかく土が盛られ、パティが見上げるほどになった頃、チャーミーがニャッと鳴いた。
パティが恐る恐る深い穴の底を見てみると、土の匂いにまぎれて水の匂いがした。チャーミーは地下水脈まで掘ってくれたのだ。
チャーミーはたくさんの大きな石を出して、石積みをし、土生成魔法で、滑車と水おけ、雨をよける屋根を作ってを作ってくれた。
アクアとチャーミーの力により、井戸が完成した。パティは喜んで言った。
「アクア、チャーミー、ありがとう!」
アクアとチャーミーは嬉しそうだった。マックスとピンキーは活躍できなくて不満そうだった。パティはアクアとチャーミーを抱きしめてから、マックスの頭を撫で、肩に乗ったピンキーを優しく撫でた。
パティはジョナサンに井戸の出来を見てもらった。ジョナサンは驚きの表情を浮かべたが、パティたちにありがとうと言ってくれた。
パティたちが井戸を作るという事は、暗にパティたちは教会から出て行くと言っているに他ならない。
だがジョナサンはパティに、ここを出て行くのかと質問する事はなかった。ジョナサンは慈愛の目でパティを見て言った。
「パティ、もうすぐ十五歳の誕生日だな。何か欲しいものはあるかい?」
パティは捨て子なので、いつ生まれたのかわからない。だからジョナサンがパティを拾った日がパティの誕生日なのだ。パティは言葉をにごして答えた。
「まだ、決めていません」
「そうか、決まったら教えてくれ。準備もあるからな」
「・・・、はい」
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パティが冒険者になれば、ジョナサンに会える回数は少なくなるだろう。できれば仕事の合間にジョナサンに会いに行きたい。
そのために、パティは世のことわりを曲げてしまうような計画をしていた。それは五年前、チコリばあさんを若返らせた魔法。マックスたちに時間を巻き戻す魔法をジョナサンにかけてほしいと考えているのだ。
神のしもべである神父のジョナサンは、パティのこの願いを嫌悪するかもしれない。パティはジョナサンにどう切り出せばいいか思い悩んでいた。
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