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舞踏会
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ルイスは花が咲くような笑顔で微笑んだ。
「レティシア嬢。本日はザイン王国が戦いに勝利した祝いの宴です。存分にお楽しみください」
レティシアは感謝してお辞儀をしたが、頭の中で疑問符がグルグルしていた。ザイン王国軍勝利の祝いは、レティシアがティアラたちとのんびり城に向かっている間に終わったのではないだろうか。
まさかレティシアが到着するまで待っていたのだろうか。そう考えてレティシアは首を振った。一兵士であるレティシアを待ってから祝いの宴をするわけがない。
きっとレティシアが到着したのがたまたま祝賀パーティーだったので、レティシアをついでに招待してくれたのだろう。
舞踏会場の天井には、星のようにキラキラと輝くシャンデリアがつり下がっていた。レティシアは豪華な空間に圧倒され、キョロキョロしてしまった。
会場にはたくさんの貴族たちが集まっていて、レティシアを萎縮させた。夢で視た未来の事を思い出してしまったからだ。
レティシアは夢の中で、マティアス王子には相応しくないと陰口をたたかれていたからだ。
レティシアには常にヴィヴィアンが側にいてくれ、なにくれと世話を焼いてくれた。
貴族の婦人がヴィヴィアンに話しかけ、レティシアに質問しても、ヴィヴィアンがそつなく受け答えをしてくれた。
『ねぇ、レティシア!あっちに美味しそうなフルーツがたくさんあるよ?!食べていい?』
レティシアの肩に乗ったチップが嬉しそうにはしゃぐ。ヴィヴィアンに聞くと、彼女は微笑んで承諾してくれた。
チップは自身の背中の翼でフルーツのあるテーブルまで飛んでいってしまった。
会場がザワザワしだす。マティアス王子とルイス第二王子が姿をあらわしたのだ。
ザイン王国の王子たちは、貴族たちの拍手で迎えられた。マティアス王子は貴族たちに向けてあいさつをする。
「親愛なるザイン王国の貴族たちよ、そなたたちのおかげでザイン王国は領土を拡大した。これからもそなたちの助力を大いに期待する」
王子の言葉に、貴族たちは大きな拍手を送った。
壇上から降りたマティアス王子は、辺りをキョロキョロした。誰かを探しているのだろうか。皆マティアス王子の動向を気にしている。
マティアス王子は目当ての人物が見つかったのか、スタスタと歩いてくる。こっちに向かって。
レティシアがぼんやりとマティアス王子を見ていたら、レティシアの前で止まった。
「私と一曲踊っていただけませんか?レティシア嬢」
レティシアはカチリと石のように固まった。
「レティシア嬢。本日はザイン王国が戦いに勝利した祝いの宴です。存分にお楽しみください」
レティシアは感謝してお辞儀をしたが、頭の中で疑問符がグルグルしていた。ザイン王国軍勝利の祝いは、レティシアがティアラたちとのんびり城に向かっている間に終わったのではないだろうか。
まさかレティシアが到着するまで待っていたのだろうか。そう考えてレティシアは首を振った。一兵士であるレティシアを待ってから祝いの宴をするわけがない。
きっとレティシアが到着したのがたまたま祝賀パーティーだったので、レティシアをついでに招待してくれたのだろう。
舞踏会場の天井には、星のようにキラキラと輝くシャンデリアがつり下がっていた。レティシアは豪華な空間に圧倒され、キョロキョロしてしまった。
会場にはたくさんの貴族たちが集まっていて、レティシアを萎縮させた。夢で視た未来の事を思い出してしまったからだ。
レティシアは夢の中で、マティアス王子には相応しくないと陰口をたたかれていたからだ。
レティシアには常にヴィヴィアンが側にいてくれ、なにくれと世話を焼いてくれた。
貴族の婦人がヴィヴィアンに話しかけ、レティシアに質問しても、ヴィヴィアンがそつなく受け答えをしてくれた。
『ねぇ、レティシア!あっちに美味しそうなフルーツがたくさんあるよ?!食べていい?』
レティシアの肩に乗ったチップが嬉しそうにはしゃぐ。ヴィヴィアンに聞くと、彼女は微笑んで承諾してくれた。
チップは自身の背中の翼でフルーツのあるテーブルまで飛んでいってしまった。
会場がザワザワしだす。マティアス王子とルイス第二王子が姿をあらわしたのだ。
ザイン王国の王子たちは、貴族たちの拍手で迎えられた。マティアス王子は貴族たちに向けてあいさつをする。
「親愛なるザイン王国の貴族たちよ、そなたたちのおかげでザイン王国は領土を拡大した。これからもそなたちの助力を大いに期待する」
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壇上から降りたマティアス王子は、辺りをキョロキョロした。誰かを探しているのだろうか。皆マティアス王子の動向を気にしている。
マティアス王子は目当ての人物が見つかったのか、スタスタと歩いてくる。こっちに向かって。
レティシアがぼんやりとマティアス王子を見ていたら、レティシアの前で止まった。
「私と一曲踊っていただけませんか?レティシア嬢」
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