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リベリオの苦悩
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リベリオは久しぶりに飛行魔法を使って空を飛んでいた。空を飛ぶのは楽しい。まるで自分が鳥になったような気分になるからだ。
だがこの時のリベリオは空を飛ぶ事を楽しむ事はできなかった。リベリオにはある悩みがあったからだ。
リベリオには好きな女の子がいる。それまで平民だったプリシラという子だ。プリシラは配達屋で、月に一回父からの手紙をリベリオに届けてくれるのだ。
リベリオはプリシラが来る度にお茶に誘って話しをした。だが告白をする事はできなかった。リベリオは生まれて初めて真剣な恋をしたからだ。
以前のように、少し気になる女の子に声をかけて、振り向いてくれれば付き合うし、振られてしまえば別な女の子を探す気持ちにはなれなかった。プリシラに振られてしまったら、この世の終わりに思えたからだ。
リベリオがグズグスしていたある日、パルヴィス公爵家から手紙が届いた。リベリオは驚いた。パルヴィス公爵といえば、ウィード国王の伯父にあたる人だ。
最初は前デムーロ伯爵であった父宛かと思った。手紙を読んで驚いた。パルヴィス公爵の娘が社交界デビューする時のエスコートを頼みたいという内容だった。
パルヴィス公爵夫妻には子供はいなかった。つまり養女がいるという事だ。娘の名前はプリシラ。リベリオが好きで好きでたまらない女の子だ。
リベリオはすぐに返事を書き、了解の旨を伝えた。社交界前にご挨拶にうかがいたいと書き添えて。
パルヴィス公爵は快諾してくれた。リベリオは眠れぬ夜を過ごしてから、公爵家に向かった。
そこには美しく着飾ったプリシラがいた。目の覚めるような赤いドレスに身を包み、ネックレスやイヤリングはドレスに合わせたルビーが輝いていた。
「デムーロ伯爵さま。当家にお越しいただきありがとうございます」
プリシラははにかんだ笑顔でリベリオにあいさつをした。リベリオはプリシラに聞きたい事が山ほどあったが、プリシラの美しさに心を奪われて、何も話せないまま、招待されたお茶会が終わったら帰って来てしまった。
お茶会で何を話したかも覚えていない。おそらくパルヴィス公爵に何か聞かれてもはぁ、とかまぁ、とかあいまいな返答をしてしまったと思う。
これではプリシラに嫌われてしまったかもしれないともんもんとした日々を過ごしていると、プリシラが父の手紙を届けにやって来た。いつもの粗末なドレスを着て。
だがこの時のリベリオは空を飛ぶ事を楽しむ事はできなかった。リベリオにはある悩みがあったからだ。
リベリオには好きな女の子がいる。それまで平民だったプリシラという子だ。プリシラは配達屋で、月に一回父からの手紙をリベリオに届けてくれるのだ。
リベリオはプリシラが来る度にお茶に誘って話しをした。だが告白をする事はできなかった。リベリオは生まれて初めて真剣な恋をしたからだ。
以前のように、少し気になる女の子に声をかけて、振り向いてくれれば付き合うし、振られてしまえば別な女の子を探す気持ちにはなれなかった。プリシラに振られてしまったら、この世の終わりに思えたからだ。
リベリオがグズグスしていたある日、パルヴィス公爵家から手紙が届いた。リベリオは驚いた。パルヴィス公爵といえば、ウィード国王の伯父にあたる人だ。
最初は前デムーロ伯爵であった父宛かと思った。手紙を読んで驚いた。パルヴィス公爵の娘が社交界デビューする時のエスコートを頼みたいという内容だった。
パルヴィス公爵夫妻には子供はいなかった。つまり養女がいるという事だ。娘の名前はプリシラ。リベリオが好きで好きでたまらない女の子だ。
リベリオはすぐに返事を書き、了解の旨を伝えた。社交界前にご挨拶にうかがいたいと書き添えて。
パルヴィス公爵は快諾してくれた。リベリオは眠れぬ夜を過ごしてから、公爵家に向かった。
そこには美しく着飾ったプリシラがいた。目の覚めるような赤いドレスに身を包み、ネックレスやイヤリングはドレスに合わせたルビーが輝いていた。
「デムーロ伯爵さま。当家にお越しいただきありがとうございます」
プリシラははにかんだ笑顔でリベリオにあいさつをした。リベリオはプリシラに聞きたい事が山ほどあったが、プリシラの美しさに心を奪われて、何も話せないまま、招待されたお茶会が終わったら帰って来てしまった。
お茶会で何を話したかも覚えていない。おそらくパルヴィス公爵に何か聞かれてもはぁ、とかまぁ、とかあいまいな返答をしてしまったと思う。
これではプリシラに嫌われてしまったかもしれないともんもんとした日々を過ごしていると、プリシラが父の手紙を届けにやって来た。いつもの粗末なドレスを着て。
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