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戦い
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カールは震える手で拳銃の安全装置を外した。カールはこれまで拳銃など撃った事がない。きっと普通に撃てば確実に的を外すだろう。
ならばライオンマスクの男がカールを殺そうとしたその時を狙うしかない。カールは道路に尻をついたまま拳銃を構えた。足が震えてもう立つ事ができなかったからだ。
さぁ、来てみろ。斧を振り下ろそうとした瞬間に、お前のどてっぱらに一発お見舞いしてやる。
ライオンマスクの男が斧を振り上げた。この瞬間だ。カールは迷わず引き金を引いた。だが弾は発射されなかった。焦っているために弾詰まりを起こしたのだろうか。拳銃に詳しくないカールには、不備の原因がわからなかった。
ああ、このまま一度もライオンマスクの男に攻撃できないで死んでいくのか。カールはみじめな気持ちで目を閉じた。
しばらくすればカールの魂をキャシーのところに連れて行ってくれるだろう。カールはこれから起こりうる激痛を待った。
だがいつまで経ってもその時はおとずれなかった。不審に思って薄目を開けると、そこには金髪の少女の背中があった。やはり以前と同じように、両手を前に突き出している。その間、ライオンマスクの男は動きを止めていた。
「なかなかやるじゃない。少しは見直したわ」
金髪の美少女はカールに振り向いて笑顔で言った。
誰かがカールの肩をたたく。ギクリと身体を震わせてから振り向くと、銀髪の少女がいた。
「お疲れ様です。さぁ、こっちへ!」
驚いた事に、銀髪少女は腰を抜かしたカールをおぶってその場を離れたのだ。カールをおぶって連れて行った先には、やはり黒髪の女の子が待っていた。黒髪の女の子は素早く銀髪少女にカールのケガの有無を確認する。
黒髪の女の子はこんなに小さいのに、医学の知識でもあるのだろうか。銀髪少女はカールにこの場から動かないように言いつけてから、ライオンマスクの男のところに走って行った。
カールは遠くからライオンマスクの男と少女たちの動向を食い入るように見つめていた。
カールは目の前で起こっている事が現実とは認識できなかった。それだけ信じられない光景だったからだ。
金髪美少女は、なんと空を自由に飛んでいるのだ。空を飛び、空中からライオンマスクの男にショットガンを撃ち込んでいるのだ。
銀髪少女と黒髪の女の子までもが拳銃を手に、慣れた手つきで撃っている。
ライオンマスクの男と少女たちとの戦いは、まるでダンスのように美しいものだった。
カールがぼう然とその場に立ちつくしていると、声をかける者がいた。
ならばライオンマスクの男がカールを殺そうとしたその時を狙うしかない。カールは道路に尻をついたまま拳銃を構えた。足が震えてもう立つ事ができなかったからだ。
さぁ、来てみろ。斧を振り下ろそうとした瞬間に、お前のどてっぱらに一発お見舞いしてやる。
ライオンマスクの男が斧を振り上げた。この瞬間だ。カールは迷わず引き金を引いた。だが弾は発射されなかった。焦っているために弾詰まりを起こしたのだろうか。拳銃に詳しくないカールには、不備の原因がわからなかった。
ああ、このまま一度もライオンマスクの男に攻撃できないで死んでいくのか。カールはみじめな気持ちで目を閉じた。
しばらくすればカールの魂をキャシーのところに連れて行ってくれるだろう。カールはこれから起こりうる激痛を待った。
だがいつまで経ってもその時はおとずれなかった。不審に思って薄目を開けると、そこには金髪の少女の背中があった。やはり以前と同じように、両手を前に突き出している。その間、ライオンマスクの男は動きを止めていた。
「なかなかやるじゃない。少しは見直したわ」
金髪の美少女はカールに振り向いて笑顔で言った。
誰かがカールの肩をたたく。ギクリと身体を震わせてから振り向くと、銀髪の少女がいた。
「お疲れ様です。さぁ、こっちへ!」
驚いた事に、銀髪少女は腰を抜かしたカールをおぶってその場を離れたのだ。カールをおぶって連れて行った先には、やはり黒髪の女の子が待っていた。黒髪の女の子は素早く銀髪少女にカールのケガの有無を確認する。
黒髪の女の子はこんなに小さいのに、医学の知識でもあるのだろうか。銀髪少女はカールにこの場から動かないように言いつけてから、ライオンマスクの男のところに走って行った。
カールは遠くからライオンマスクの男と少女たちの動向を食い入るように見つめていた。
カールは目の前で起こっている事が現実とは認識できなかった。それだけ信じられない光景だったからだ。
金髪美少女は、なんと空を自由に飛んでいるのだ。空を飛び、空中からライオンマスクの男にショットガンを撃ち込んでいるのだ。
銀髪少女と黒髪の女の子までもが拳銃を手に、慣れた手つきで撃っている。
ライオンマスクの男と少女たちとの戦いは、まるでダンスのように美しいものだった。
カールがぼう然とその場に立ちつくしていると、声をかける者がいた。
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