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反撃2
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レイチェルは不安そうにしているキティを見下ろして言った。
「キティ。ニワトリ男にとどめを刺す権利はゆずるけど、奴をぶちのめさないと私の気がおさまらないの。だから行かせて?」
「レイチェル?どうしたの?何か変だよ?」
「変?私のどこが?」
「・・・。なんか、ニワトリ男みたい。なんか、レイチェルがバケモノみたい」
「バケモノ?私が?アハハ、それはけっさくだわ。いいじゃない、バケモノ対バケモノなんて、子供が好きそうな特撮映画みたいだわ」
レイチェルは泣き出しそうな顔のキティの頭をポンとひと撫でしてから、ふらふらとアレックスたちの元に向かった。
アレックスとエイミーはニワトリ男に向かってひたすら銃弾を浴びせ続けている。だが決定打に欠ける。もっと強い力でニワトリ男を押さえつけなければ。
「アレックス、わたしが、ニワトリ男をやるわ。しょっとがんをちょうだい」
アレックスは銃弾を撃つ事をやめないまま、レイチェルを振り向いてギョッとしたような顔になった。レイチェルが大けがをしているからビックリしたのだろうか。
エイミーも銃を撃ちながら横目でレイチェルを見た。レイチェルはお腹なの中が熱くて熱くて仕方なかった。まるで腹の中にマグマが渦巻いていて、噴き出したくて仕方なかった。
どうやったらこの苦しさを解放できるだろうか。レイチェルには解っていた。ニワトリ男をズタズタにしてやればいいのだ。
早く、早くニワトリ男を殺してやりたい。その前に、そうだ、レイチェルの大切な仲間、アレックスとエイミーとキティに安全なところに行ってもらわなければ。
そういえばさっきキティと何か約束したはずだが、一体何を約束したのだろうか。どうしてだろう、思い出せない。
「アレックス、ニワトリ男は、わたしガかならず倒すワ。だからこの場からニゲテ」
アレックスは右手でショットガンを撃ちながら、左手にショットガンを出したのに、中々レイチェルに渡してくれない。レイチェルがじれていると、エイミーが銃を撃つのをやめてレイチェルに向きなおって言った。
「レイチェル、私も一緒に行くわ」
「だめヨ、エイミー。あブない、わ」
「私は予知能力者よ。レイチェルの力にきっとなれる」
エイミーのゆるぎない瞳。いつもは大好きな瞳のはずなのに、今は何故かエイミーに自分を見てほしくないような気持ちになった。
何故エイミーに見られたくないのか。レイチェルはその原因に気づいて、恐る恐るエイミーに聞いた。
「エイミー、ワたし、が、コワくない、の?」
エイミーの頬が、サッと赤くなった。
「キティ。ニワトリ男にとどめを刺す権利はゆずるけど、奴をぶちのめさないと私の気がおさまらないの。だから行かせて?」
「レイチェル?どうしたの?何か変だよ?」
「変?私のどこが?」
「・・・。なんか、ニワトリ男みたい。なんか、レイチェルがバケモノみたい」
「バケモノ?私が?アハハ、それはけっさくだわ。いいじゃない、バケモノ対バケモノなんて、子供が好きそうな特撮映画みたいだわ」
レイチェルは泣き出しそうな顔のキティの頭をポンとひと撫でしてから、ふらふらとアレックスたちの元に向かった。
アレックスとエイミーはニワトリ男に向かってひたすら銃弾を浴びせ続けている。だが決定打に欠ける。もっと強い力でニワトリ男を押さえつけなければ。
「アレックス、わたしが、ニワトリ男をやるわ。しょっとがんをちょうだい」
アレックスは銃弾を撃つ事をやめないまま、レイチェルを振り向いてギョッとしたような顔になった。レイチェルが大けがをしているからビックリしたのだろうか。
エイミーも銃を撃ちながら横目でレイチェルを見た。レイチェルはお腹なの中が熱くて熱くて仕方なかった。まるで腹の中にマグマが渦巻いていて、噴き出したくて仕方なかった。
どうやったらこの苦しさを解放できるだろうか。レイチェルには解っていた。ニワトリ男をズタズタにしてやればいいのだ。
早く、早くニワトリ男を殺してやりたい。その前に、そうだ、レイチェルの大切な仲間、アレックスとエイミーとキティに安全なところに行ってもらわなければ。
そういえばさっきキティと何か約束したはずだが、一体何を約束したのだろうか。どうしてだろう、思い出せない。
「アレックス、ニワトリ男は、わたしガかならず倒すワ。だからこの場からニゲテ」
アレックスは右手でショットガンを撃ちながら、左手にショットガンを出したのに、中々レイチェルに渡してくれない。レイチェルがじれていると、エイミーが銃を撃つのをやめてレイチェルに向きなおって言った。
「レイチェル、私も一緒に行くわ」
「だめヨ、エイミー。あブない、わ」
「私は予知能力者よ。レイチェルの力にきっとなれる」
エイミーのゆるぎない瞳。いつもは大好きな瞳のはずなのに、今は何故かエイミーに自分を見てほしくないような気持ちになった。
何故エイミーに見られたくないのか。レイチェルはその原因に気づいて、恐る恐るエイミーに聞いた。
「エイミー、ワたし、が、コワくない、の?」
エイミーの頬が、サッと赤くなった。
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