81 / 145
レイチェルとエイミー2
しおりを挟む
レイチェルはエイミーとどうやったら仲良くなれるかを考えていた。どうやらエイミーは植物が好きらしい。
レイチェルも花が好きだと言って話しを合わせようか。いや、下手に嘘をついて植物に詳しくない事がバレれば、かえってエイミーの不審を買いかねない。
レイチェルが頭を悩ませていたある日、クラスのトラブルメーカーであるリンダがおかしな事を言い出した。
学校の校庭にうわっている大イチョウの木を切り倒して、ダンスルームを作るというのだ。
校庭の大イチョウは学校の創立記念に植えられた木だ。校長が切り倒すのを許すわけがない。レイチェルはくだらないと思いながら窓の外を見ていた。
クラスメイトのほとんどがリンダに賛同した。リンダは親が金持ちのため、クラス内で偉そうな態度を取っているのだ。
皆リンダの顔色をうかがいおべっかを使っていた。レイチェルはリンダなどどうでもいいので、無視しているのだが、リンダは事あるごとにレイチェルに自分のグループに入るよう勧誘していた。
レイチェルはリンダの事が好きではなかったし、群れて行動するのはしょうに合わないので拒否していた。
ダンスルーム建設の案が議決されそうになった時、誰かが違を唱えた。レイチェルが一番友達になりたいと願っているエイミーだった。
「あ、あの。イチョウの木を切るのは可哀想だよ」
エイミーは大イチョウの木を守ろうとしているのだ。レイチェルは背筋がゾクゾクした。エイミーは優しいだけではなく、強い意志を持っている女の子なのだ。
リンダは顔をみにくくゆがめてエイミーの事をにらんだ。いつも大人しいエイミーが反論するなど夢にも思っていなかったのだろう。
このままではエイミーがリンダに攻撃されてしまう。レイチェルはイスから立ち上がって言った。
「私も反対。あんなに見事な大イチョウを切り倒すなんて許せないわ」
リンダはレイチェルに視線を移して、悔しそうに顔をゆがめた。
その場は何とかおさまっまが、これからエイミーはリンダに嫌がらせを受けるだろう。レイチェルがエイミーを守らなければ。レイチェルは使命感に燃えた。
嬉しい事に、女子寮でエイミーが声をかけてくれた。
「あ、あの。レイチェル、今日はありがとう。私の意見に賛同してくれて、」
「ううん。私も同じ意見だったからね。それにしてもエイミーはすごいわ。大イチョウを守るために意見したんだから」
「いえ、とっさに立ち上がっちゃったっていうか」
「だけど根性悪のリンダが逆恨みして、エイミーにからんでくるかもしれないから、もしリンダに嫌な事されたら私に言って?とっちめてやるんだから」
「あ、ありがとう」
レイチェルの提案にエイミーは控えめに微笑んでくれた。その可愛さといったら、レイチェルは思わずエイミーに抱きついて頬ずりしたくなるのをグッとこらえた。
レイチェルも花が好きだと言って話しを合わせようか。いや、下手に嘘をついて植物に詳しくない事がバレれば、かえってエイミーの不審を買いかねない。
レイチェルが頭を悩ませていたある日、クラスのトラブルメーカーであるリンダがおかしな事を言い出した。
学校の校庭にうわっている大イチョウの木を切り倒して、ダンスルームを作るというのだ。
校庭の大イチョウは学校の創立記念に植えられた木だ。校長が切り倒すのを許すわけがない。レイチェルはくだらないと思いながら窓の外を見ていた。
クラスメイトのほとんどがリンダに賛同した。リンダは親が金持ちのため、クラス内で偉そうな態度を取っているのだ。
皆リンダの顔色をうかがいおべっかを使っていた。レイチェルはリンダなどどうでもいいので、無視しているのだが、リンダは事あるごとにレイチェルに自分のグループに入るよう勧誘していた。
レイチェルはリンダの事が好きではなかったし、群れて行動するのはしょうに合わないので拒否していた。
ダンスルーム建設の案が議決されそうになった時、誰かが違を唱えた。レイチェルが一番友達になりたいと願っているエイミーだった。
「あ、あの。イチョウの木を切るのは可哀想だよ」
エイミーは大イチョウの木を守ろうとしているのだ。レイチェルは背筋がゾクゾクした。エイミーは優しいだけではなく、強い意志を持っている女の子なのだ。
リンダは顔をみにくくゆがめてエイミーの事をにらんだ。いつも大人しいエイミーが反論するなど夢にも思っていなかったのだろう。
このままではエイミーがリンダに攻撃されてしまう。レイチェルはイスから立ち上がって言った。
「私も反対。あんなに見事な大イチョウを切り倒すなんて許せないわ」
リンダはレイチェルに視線を移して、悔しそうに顔をゆがめた。
その場は何とかおさまっまが、これからエイミーはリンダに嫌がらせを受けるだろう。レイチェルがエイミーを守らなければ。レイチェルは使命感に燃えた。
嬉しい事に、女子寮でエイミーが声をかけてくれた。
「あ、あの。レイチェル、今日はありがとう。私の意見に賛同してくれて、」
「ううん。私も同じ意見だったからね。それにしてもエイミーはすごいわ。大イチョウを守るために意見したんだから」
「いえ、とっさに立ち上がっちゃったっていうか」
「だけど根性悪のリンダが逆恨みして、エイミーにからんでくるかもしれないから、もしリンダに嫌な事されたら私に言って?とっちめてやるんだから」
「あ、ありがとう」
レイチェルの提案にエイミーは控えめに微笑んでくれた。その可愛さといったら、レイチェルは思わずエイミーに抱きついて頬ずりしたくなるのをグッとこらえた。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる