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リーダー
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亜子は狼牙を連れて、自分のグループに向かった。三人のメンバーは、河童の半妖の大沼河太郎。河太郎は小柄の優しげな少年だ。やまびこの半妖の小峠山彦。山彦は身体が大きくて、きびしい表情の少年だ。最後はうわばみの半妖の石鐘清姫。清姫は長い黒髪の美しい少女だ。亜子と同い年の十三歳とは思えないくら色っぽい。
亜子は同じグループの仲間を見てある事に気がついた。このグループ分けは、仲の良い者たちを引き離したグループなのだ。
亜子は友達の音子と離され、狼牙は狐太郎と離された。河太郎は幼なじみの人魚の海野みなもと分けられ、山彦は同郷のさとりの十和田悟と分かれた。清姫は友達の鬼蜘蛛の依網菊花と離された。
担任の雪奈がパンパンと手を叩く。皆雪奈に視線を向けた。雪奈は皆が静かになったのを見てから口を開いた。
「これからグループのリーダーを発表します」
亜子はグループのリーダーは山彦ではないかなと思った。リーダーというものは、男子がやるものだと思っていた。それも強い男の子。狼牙と河太郎は少し頼りなさそうなので、山彦が適任だと思っていた。だが雪奈はとんでもない発言をした。
「グループのリーダーは、狐太郎くん。亜子さんにやってもらいます」
狐太郎はすぐさま席を立ち、黙礼した。狐太郎のグループの者たちは手を叩いて賛同している。
亜子はぼう然としていた。普通の女の子である亜子が半妖同士の戦闘訓練のリーダー。あまりの重い責任に亜子は震える声で雪奈に言った。
「先生、グループのリーダーなんて私には荷が重すぎます」
今にも泣き出しそうな亜子に対して、雪奈は笑顔で答えた。
「校長先生の意見は絶対です」
亜子がぐったりとうなだれていると、清姫が亜子の肩にポンと手をおいて言った。
「亜子ちゃん。そう構えないで大丈夫よ?皆貴女に協力するわ。ねぇ?」
清姫は残りのメンバーを見た。山彦と河太郎と狼牙はうなずいてくれた。山彦が少しきつい口調で亜子に言った。
「亜子!決まっちまった事は仕方ねぇ。俺たちがお前をフォローする。大船に乗ったつもりでいろ!」
「そぉだぞ。オラたちもがんばるぞ」
「亜子、リーダー」
山彦の言葉に、河太郎も狼牙も続いてくれた。亜子はホッと息をはいて、気持ちを切り替えた。決まってしまったものは仕方がない。亜子はグループのリーダーをやりとげなければいけないのだ。
亜子は同じグループの仲間を見てある事に気がついた。このグループ分けは、仲の良い者たちを引き離したグループなのだ。
亜子は友達の音子と離され、狼牙は狐太郎と離された。河太郎は幼なじみの人魚の海野みなもと分けられ、山彦は同郷のさとりの十和田悟と分かれた。清姫は友達の鬼蜘蛛の依網菊花と離された。
担任の雪奈がパンパンと手を叩く。皆雪奈に視線を向けた。雪奈は皆が静かになったのを見てから口を開いた。
「これからグループのリーダーを発表します」
亜子はグループのリーダーは山彦ではないかなと思った。リーダーというものは、男子がやるものだと思っていた。それも強い男の子。狼牙と河太郎は少し頼りなさそうなので、山彦が適任だと思っていた。だが雪奈はとんでもない発言をした。
「グループのリーダーは、狐太郎くん。亜子さんにやってもらいます」
狐太郎はすぐさま席を立ち、黙礼した。狐太郎のグループの者たちは手を叩いて賛同している。
亜子はぼう然としていた。普通の女の子である亜子が半妖同士の戦闘訓練のリーダー。あまりの重い責任に亜子は震える声で雪奈に言った。
「先生、グループのリーダーなんて私には荷が重すぎます」
今にも泣き出しそうな亜子に対して、雪奈は笑顔で答えた。
「校長先生の意見は絶対です」
亜子がぐったりとうなだれていると、清姫が亜子の肩にポンと手をおいて言った。
「亜子ちゃん。そう構えないで大丈夫よ?皆貴女に協力するわ。ねぇ?」
清姫は残りのメンバーを見た。山彦と河太郎と狼牙はうなずいてくれた。山彦が少しきつい口調で亜子に言った。
「亜子!決まっちまった事は仕方ねぇ。俺たちがお前をフォローする。大船に乗ったつもりでいろ!」
「そぉだぞ。オラたちもがんばるぞ」
「亜子、リーダー」
山彦の言葉に、河太郎も狼牙も続いてくれた。亜子はホッと息をはいて、気持ちを切り替えた。決まってしまったものは仕方がない。亜子はグループのリーダーをやりとげなければいけないのだ。
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