上 下
26 / 50
シンガポール襲撃

事情聴取司令

しおりを挟む
野々宮も、急いで空港の司令塔へ向かった。そして、黒人の男が、爆弾のスイッチに手をかけようとした時、
「そこまでだ!」
レッドギャングに変身した野々宮が、男に銃を向けた。そして、野々宮の背後から、宇宙警察の隊員が現れ、黒人の男ともう一人の男も捕獲された。

野々宮は、傷を負った青山と黄島を空港内の病院へ搬送すると、今後の宇宙警察での任務を確認に、司令官の元を訪れた。
「今回、逮捕した男の中に、日本人がいる。しかも、シンガポール内で君たちの仲間が接触しているようだ。そこで、今回の逮捕者の事情聴取を、君たちに任せようと思っている。」
野々宮は、
「俺たちは、あまり経験がない。」
と、少し不安に感じたが、
「今回逮捕した者たちは、過去の経歴を調べたところ、この事件には直接関わりがなさそうなんだ。むしろ、なにか重要な事情を持っているように思う。だからこそ、地球人には、地球人との交流が必要なのではと、幹部の中で結論づけた。」
司令官は、詳しい事情を細かく説明した。

僕は、青山と黄島の見舞いに、空港内の病院へ来ていた。黄島は、その中で、身体の関係まで交わした、白馬という男のことを思っていた。
「黄島さん、大丈夫ですか?」
僕は、もの難しそうな顔をする黄島を気にかけた。
「あ、大丈夫。」
黄島は、僕に笑顔で答えたが、すぐにその前の表情に変わった。
そこへ、野々宮が戻ってきた。
「剛史、大事な話があって。」
僕は、野々宮の要件を察すると、すぐに病棟を離れた。
「黄島、犯行に当たった白馬という男と、接触したのか?」
野々宮が、黄島に尋ねると、
「それが?」
黄島は、少し構えた様子で、話を聞いた。
「犯人の事情聴取を、俺たちが引き受けることになった。今回の事件は、犯行に当たった男たちには、直接関わりがないらしい。そこで、白馬の事情聴取を、接触のある黄島に任せようと思うんだ。」
青山は、
「大丈夫なのか?」
と、その任務について、不安に感じたが、
「でも、この件については、黄島でないと無理だからな。」
と、野々宮は、黄島の意思を信じて、答えた。

その頃、司令官たちの中では、新たな動きが始まっていた。ポリスバードの改良と、ギャングスターが持つブレスレットの分析を急いだ。
「今回の犯罪者について調べた結果、ギャングスターたちと似た経歴であることが分かっている。場合によっては、新たな仲間として活躍してくれるかもしれない。」
その動きとは、つまり新たな仲間を受け入れるための準備であった。ギャングスターにも、新たな仲間を掴むチャンスが訪れていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

俺以外美少女の戦隊ヒーローに入隊したけどヒロインもれなくヤンデレンジャー

寄紡チタン
恋愛
ヤンデレだらけのハーレムヒーロー!?【カクヨムにて1200フォロー突破!!】 戦隊ヒーローが活躍する現代社会である日突然ブルーとしてスカウトされた浅葱空。 美少女だらけのメンバーは全員愛の重たいヤンデレンジャーだった!!

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

日本国転生

北乃大空
SF
 女神ガイアは神族と呼ばれる宇宙管理者であり、地球を含む太陽系を管理して人類の歴史を見守ってきた。  或る日、ガイアは地球上の人類未来についてのシミュレーションを実施し、その結果は22世紀まで確実に人類が滅亡するシナリオで、何度実施しても滅亡する確率は99.999%であった。  ガイアは人類滅亡シミュレーション結果を中央管理局に提出、事態を重くみた中央管理局はガイアに人類滅亡の回避指令を出した。  その指令内容は地球人類の歴史改変で、現代地球とは別のパラレルワールド上に存在するもう一つの地球に干渉して歴史改変するものであった。  ガイアが取った歴史改変方法は、国家丸ごと転移するもので転移する国家は何と現代日本であり、その転移先は太平洋戦争開戦1年前の日本で、そこに国土ごと上書きするというものであった。  その転移先で日本が世界各国と開戦し、そこで起こる様々な出来事を超人的な能力を持つ女神と天使達の手助けで日本が覇権国家になり、人類滅亡を回避させて行くのであった。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

プロミネンス~~獣人だらけの世界にいるけどやっぱり炎が最強です~~

笹原うずら
ファンタジー
獣人ばかりの世界の主人公は、炎を使う人間の姿をした少年だった。 鳥人族の国、スカイルの孤児の施設で育てられた主人公、サン。彼は陽天流という剣術の師範であるハヤブサの獣人ファルに預けられ、剣術の修行に明け暮れていた。しかしある日、ライバルであるツバメの獣人スアロと手合わせをした際、獣の力を持たないサンは、敗北してしまう。 自信の才能のなさに落ち込みながらも、様々な人の励ましを経て、立ち直るサン。しかしそんなサンが施設に戻ったとき、獣人の獣の部位を売買するパーツ商人に、サンは施設の仲間を奪われてしまう。さらに、サンの事を待ち構えていたパーツ商人の一人、ハイエナのイエナに死にかけの重傷を負わされる。 傷だらけの身体を抱えながらも、みんなを守るために立ち上がり、母の形見のペンダントを握り締めるサン。するとその時、死んだはずの母がサンの前に現れ、彼の炎の力を呼び覚ますのだった。 炎の力で獣人だらけの世界を切り開く、痛快大長編異世界ファンタジーが、今ここに開幕する!!!

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...