アサノっち的戦隊シリーズ・大阪戦隊ナニワレンジャー

ナニワレンジャーの罠

 浪速バズーカの爆発で倒れた、ナニワレンジャー五人。
「戦闘兵。確認しろ！」
ワニ軍団が、死を確認しようとしたとき、武器もろとも、ナニワレンジャーの姿が消えた。
「ん？なに！？」
バズーカ王は、少しうろたえた。すると、案の定、別の場所からナニワレンジャーの五人が出てきた。
「なぜ？どういうことだ！？」
バズーカ王が問いただすと、
「俺は、貴様の小細工を長官に報告した。その時、ブレスレットに忍ばされた爆弾は除去。代わりに、貴様に見せたホログラフを持って、御堂筋たちと合流したのさ！」
四ツ橋が、ことの全てを暴露した。
「おのれ！」
「笑顔を守る、浪速魂！大阪戦隊ナニワレンジャー！」
「戦闘兵、かかれ！」
バズーカ王は、戦闘兵に命令した。しかし、ナニワレンジャーは、個人武器で倒し、バズーカ王に立ち塞がった。
「今度こそ、許さない！浪速バズーカ！」
ナニワレンジャーは、バズーカ王に大砲を放った。
「ギャー！」
バズーカ王は、粉々に砕かれた。

 そこへ、ジェファー王子とカリブ王女が、揃って姿を現した。
「貴様らの抹殺は、まだ終わっていない！」
ジェファー王子は、そう言って、カリブ王女に作戦を指示した。すると、地中から強力なフラッシュが、倒れたバズーカ王に浴びせられた。そして、巨大化した最強の魔人が誕生した。
「ナニワメカ、発進！」 
ミドウスジレンジャーが、５体のメカを発進させた。そして、すぐに合体体制に入った。その時、チュウオウレンジャーが乗り込むグリーントレインに、特殊な光線が浴びせられた。ナニワレンジャーは、気付かずにナニワキングに合体した。
「よっしゃ、行くぞ！」
ミドウスジレンジャーが、指示した。その時、グリーントレインが合体している部分から、火花が散った。そして、ナニワキング諸とも、爆発した。
「うわーっ！」
ナニワキングから投げ出されたナニワレンジャーは、散り散りに倒れ転がった。
「危ない！」
天王寺長官は、司令室からの操作で、御堂筋が装着するブレスレットから、魔人に対して、ビームを浴びせた。すると、魔人のパワーが若干弱まり、その場から消えた。

「御堂筋君、応答してくれ！」
長官は、御堂筋を呼んだ。
「う…。そ、そうか。助けへんと。」
御堂筋は、腕に負った傷を押さえながら、他の仲間で意識がある者を探した。すると、
「み、御堂筋。俺たちは？」
中央が、御堂筋の呼び掛けに応答した。そして、二人で、三人の傷の様子を調べた。
「堺筋の傷が、ひどいみたいや。」
「ちょ、長官、来てくれへんか？二人じゃ無理や。」
「分かってる。今、向かってる。まずは、安全な場所に、何とかみんなで避難するんだ。」
御堂筋は、両肩で四ツ橋と千日前を抱え、中央は、堺筋を背負って、街の駅の中へ避難して、長官が到着するのを待った。しかし、ナニワレンジャーの五人は、強力な魔人の前に太刀打ちできる情況でなかった。一体、ナニワレンジャーに勝てる手段はあるのか？