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幼少期編
プロローグ2
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前書き
ケイトと愉快な仲間たちの出会い。
****************
私は姉から貰った猫に『シルバー』と、名前を付けました。
貰った時は銀色に輝いて見えたんですけどね。
よく見たら黒虎でした。
そんな事より、洗っていない猫が沢山いた為に、我が家は蚤だらけになってしまいました。
一応、蚤退治はしてみたのですが、まだ屋敷中にいるみたいです。
痒くて仕方ありません!
私達家族も使用人もこのまま、屋敷で暮らすのは無理だと判断し『蚤取り用殺虫剤』を撒く事にしました。
何でも最近、姉のお友達のお兄様で、サイド家の方が開発されたのだとかで……
「こんな立派なじっけ…ゴホン…場所をお借し頂きありがとうございます。」
今、『実験』と言おうとしましたわよね?
かなり強力だと言うお話でしたので、薬剤がかかるとまずい物を全部持ち出す必要があるそうです。
数日前から、人の出入りが激しいです。
私達家族は取り敢えず、母の実家である【ホープル伯爵家】のタウンハウスに避難する事にしました。
最初は、宿に泊まる予定でしたけど
「それなら是非、家に泊まると良い。
妻や子供達も喜ぶ。」
と、叔父様が言われたのです。
普段家同士が近く、一度も泊まった事がなかったので、伯父様達は大歓迎してくださいましたわ。
この日は、既に学園初等部に通学している従姉妹のポリーンお姉様も帰宅され、夜遅くまでお喋りして過ごしました。
とても楽しかったです。
この時、私はポリーンお姉様に
「今、猫を飼っているのだけど、学園で猫を飼えるのか?」
と言う質問をしたのです。
すると、残念ながら学園の寮で動物を飼う事は、出来ないのですって。
私がガッカリしているので、ポリーンお姉様は一緒懸命考えてくださいました。
「魔獣だったら従魔契約をすれば従魔舎に預けたりできるわよ。
後、領地から馬を連れて来てる子もいるわ。
そちらは、馬房に預けているの。」
私が凄く残念そうにしていると、ポリーンお姉様は一緒懸命に考えてくれました。
「あ、そうだわ!
学園には【学園猫】が沢山いるから、それじゃダメなの?」
ダメなのです。
私はこのシルバーと一緒に居たいの。
首を横に振る私を見て、姉も困っています。
何とか、シルバーと一緒に学園に行く方法は、無いのでしょうか?
私と姉が悩んでいたら、ポリーンお姉様がとんでもない解決方法を思いついたのです。
「だったらその猫の中に、紛れ込ませれば良いのよ。
貴女達は侯爵家の子供だから1人部屋。
黙っていればわからないわよ。」
目から鱗の提案です。
確かにそれなら、いけそうな気がします。
その2日後、荷物を運び終えた屋敷で、【噴霧式殺虫剤】を焚いた結果、蚤などの虫が死んだだけではなく、瀕死のスパイも見つかりました。
我家に忍びこんだのは良かったけど、蚤騒ぎで人の出入りが激しくなり、荷物を見張る使用人や侯爵家王都騎士団が居て逃げられなくなったのですって。
そこへもって【噴霧式殺虫剤】を焚かれた為、苦しくなって出て来たのだそうです。
そのまま我慢していたら、危うく死ぬところでしたわね。
お父様は、可哀想なので家で雇ってあげる事にしたのですって。
ちゃんと、奴隷契約もしたそうです。
契約は、大事です。
ケイトと愉快な仲間たちの出会い。
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私は姉から貰った猫に『シルバー』と、名前を付けました。
貰った時は銀色に輝いて見えたんですけどね。
よく見たら黒虎でした。
そんな事より、洗っていない猫が沢山いた為に、我が家は蚤だらけになってしまいました。
一応、蚤退治はしてみたのですが、まだ屋敷中にいるみたいです。
痒くて仕方ありません!
私達家族も使用人もこのまま、屋敷で暮らすのは無理だと判断し『蚤取り用殺虫剤』を撒く事にしました。
何でも最近、姉のお友達のお兄様で、サイド家の方が開発されたのだとかで……
「こんな立派なじっけ…ゴホン…場所をお借し頂きありがとうございます。」
今、『実験』と言おうとしましたわよね?
かなり強力だと言うお話でしたので、薬剤がかかるとまずい物を全部持ち出す必要があるそうです。
数日前から、人の出入りが激しいです。
私達家族は取り敢えず、母の実家である【ホープル伯爵家】のタウンハウスに避難する事にしました。
最初は、宿に泊まる予定でしたけど
「それなら是非、家に泊まると良い。
妻や子供達も喜ぶ。」
と、叔父様が言われたのです。
普段家同士が近く、一度も泊まった事がなかったので、伯父様達は大歓迎してくださいましたわ。
この日は、既に学園初等部に通学している従姉妹のポリーンお姉様も帰宅され、夜遅くまでお喋りして過ごしました。
とても楽しかったです。
この時、私はポリーンお姉様に
「今、猫を飼っているのだけど、学園で猫を飼えるのか?」
と言う質問をしたのです。
すると、残念ながら学園の寮で動物を飼う事は、出来ないのですって。
私がガッカリしているので、ポリーンお姉様は一緒懸命考えてくださいました。
「魔獣だったら従魔契約をすれば従魔舎に預けたりできるわよ。
後、領地から馬を連れて来てる子もいるわ。
そちらは、馬房に預けているの。」
私が凄く残念そうにしていると、ポリーンお姉様は一緒懸命に考えてくれました。
「あ、そうだわ!
学園には【学園猫】が沢山いるから、それじゃダメなの?」
ダメなのです。
私はこのシルバーと一緒に居たいの。
首を横に振る私を見て、姉も困っています。
何とか、シルバーと一緒に学園に行く方法は、無いのでしょうか?
私と姉が悩んでいたら、ポリーンお姉様がとんでもない解決方法を思いついたのです。
「だったらその猫の中に、紛れ込ませれば良いのよ。
貴女達は侯爵家の子供だから1人部屋。
黙っていればわからないわよ。」
目から鱗の提案です。
確かにそれなら、いけそうな気がします。
その2日後、荷物を運び終えた屋敷で、【噴霧式殺虫剤】を焚いた結果、蚤などの虫が死んだだけではなく、瀕死のスパイも見つかりました。
我家に忍びこんだのは良かったけど、蚤騒ぎで人の出入りが激しくなり、荷物を見張る使用人や侯爵家王都騎士団が居て逃げられなくなったのですって。
そこへもって【噴霧式殺虫剤】を焚かれた為、苦しくなって出て来たのだそうです。
そのまま我慢していたら、危うく死ぬところでしたわね。
お父様は、可哀想なので家で雇ってあげる事にしたのですって。
ちゃんと、奴隷契約もしたそうです。
契約は、大事です。
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