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第7章 王立ポーラルタオ魔法学院編
妹の婚約者と庭の秘密
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妹のテレーゼの婚約者が決まった。
ランディーの元婚約者、スレーネ・F・ボトルコフィ伯爵令嬢の長兄ブライト殿(22歳)。
ポーラルタオ王国騎士団で既に部隊長の地位についているなかなか優秀な騎士だ。
大柄で如何にもこの世界の騎士らしい男だ。
残念ながらテレーゼの好みではない。
好みではないからと、貴族令嬢が、家同士の決めた婚約を断るのは無理である。
もちろん令息もだが……
今日はその婚約者殿の屋敷で、ボトルコフィ兄妹と一緒にお茶会をする事になった。
テレーゼはスレーネ嬢と仲が良いので、ここには何度も来ているので慣れたものだが、俺は当然初めて来た。
顔合わせなどは全て公爵家で行ったからな。
それにしても一度婚約が白紙になった家と、人を変えてでも結婚させたいとは、よほど両家にメリットがあるらしい。
手土産のユイナーダ王国の最高級紅茶ベネト紅茶の茶葉を伯爵家の執事に渡し、緊張でガチガチのブレディーに案内されて今日のお茶会の会場である、庭に向かった。
何でお前がそんなに緊張しているんだ?
しかも案内役をしている意味がわからない。
案内されて着いた庭は何故かニホン風だった。
ブレディーの話しによると、彼らの数代前の先祖が稀人で、元の世界では庭作りが仕事だったそうで、今でも先祖の残したデザインノートを参考に庭を整えているのだとか……
ただその中で一つだけ不思議な物があった。
庭の隅に立っている石灯籠だ。
どうも通常の物とデザインが違う。
気にはなったがとりあえず、改めて挨拶はしておかないと……
「「本日はこの様な立派な庭園にお招き頂きありがとうございます。」」
「婚約者のテレーゼ嬢とその兄であるジョナサン殿を我が家にご招待できて我々も嬉しい。」
定型的な挨拶の後、庭の四阿に用意された席に着いた。
「そういえば、テレーゼ様をこの時期に、こちら側の庭にご案内するのは初めてですわね?」
「そうですわね。
いつもはこの時期バラ園の方ですもの♪」
テレーゼとスレーネ嬢の会話が進む中、俺達の会話は全く進まない……
ブライト殿はテレーゼに見惚れてぼ~としてるし、ブレディーは何か言いたげに俺をみている。
何か言えよ!気まずい……
仕方ない…こちらから話を振ってみるか……
「ブレディー殿、あちらにあるのは石灯籠ではありませんか?
私はユイナーダで、稀人の研究をしていたので是非近くで見てみたいのですが…… 」
俺が声を掛けると待ってましたとばかりに、さっそく石灯籠の方に案内してくれた。
ブライト殿が……
いや、貴方が今構わなければいけないのは俺じゃなくてテレーゼの方だろ!?
結局、俺とボトルコフィ兄弟の三人で石灯籠を見に行く事になった。
これじゃさっきまでと、あんまり状況変わってないじゃないか!
ブライト殿が話しをしてくれてるだけマシかな。
「このイシドウロウという石塔は、先祖が作ってからずっとここにある。
当主にだけ伝えられている云われがあったらしいのだが、残念な事に曽祖父が急死してしまった為にそれが途絶えているのだ。
今日、ジョナサン殿がここへ来たのも何かの縁……
出来ればそれを解明して貰えるとありがたい。」
「なるほど…そういう事ならお任せください!
こういうのは得意なんです。」
こうして俺はまた、余計な事に首を突っ込んでしまった。
ランディーの元婚約者、スレーネ・F・ボトルコフィ伯爵令嬢の長兄ブライト殿(22歳)。
ポーラルタオ王国騎士団で既に部隊長の地位についているなかなか優秀な騎士だ。
大柄で如何にもこの世界の騎士らしい男だ。
残念ながらテレーゼの好みではない。
好みではないからと、貴族令嬢が、家同士の決めた婚約を断るのは無理である。
もちろん令息もだが……
今日はその婚約者殿の屋敷で、ボトルコフィ兄妹と一緒にお茶会をする事になった。
テレーゼはスレーネ嬢と仲が良いので、ここには何度も来ているので慣れたものだが、俺は当然初めて来た。
顔合わせなどは全て公爵家で行ったからな。
それにしても一度婚約が白紙になった家と、人を変えてでも結婚させたいとは、よほど両家にメリットがあるらしい。
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何でお前がそんなに緊張しているんだ?
しかも案内役をしている意味がわからない。
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ブレディーの話しによると、彼らの数代前の先祖が稀人で、元の世界では庭作りが仕事だったそうで、今でも先祖の残したデザインノートを参考に庭を整えているのだとか……
ただその中で一つだけ不思議な物があった。
庭の隅に立っている石灯籠だ。
どうも通常の物とデザインが違う。
気にはなったがとりあえず、改めて挨拶はしておかないと……
「「本日はこの様な立派な庭園にお招き頂きありがとうございます。」」
「婚約者のテレーゼ嬢とその兄であるジョナサン殿を我が家にご招待できて我々も嬉しい。」
定型的な挨拶の後、庭の四阿に用意された席に着いた。
「そういえば、テレーゼ様をこの時期に、こちら側の庭にご案内するのは初めてですわね?」
「そうですわね。
いつもはこの時期バラ園の方ですもの♪」
テレーゼとスレーネ嬢の会話が進む中、俺達の会話は全く進まない……
ブライト殿はテレーゼに見惚れてぼ~としてるし、ブレディーは何か言いたげに俺をみている。
何か言えよ!気まずい……
仕方ない…こちらから話を振ってみるか……
「ブレディー殿、あちらにあるのは石灯籠ではありませんか?
私はユイナーダで、稀人の研究をしていたので是非近くで見てみたいのですが…… 」
俺が声を掛けると待ってましたとばかりに、さっそく石灯籠の方に案内してくれた。
ブライト殿が……
いや、貴方が今構わなければいけないのは俺じゃなくてテレーゼの方だろ!?
結局、俺とボトルコフィ兄弟の三人で石灯籠を見に行く事になった。
これじゃさっきまでと、あんまり状況変わってないじゃないか!
ブライト殿が話しをしてくれてるだけマシかな。
「このイシドウロウという石塔は、先祖が作ってからずっとここにある。
当主にだけ伝えられている云われがあったらしいのだが、残念な事に曽祖父が急死してしまった為にそれが途絶えているのだ。
今日、ジョナサン殿がここへ来たのも何かの縁……
出来ればそれを解明して貰えるとありがたい。」
「なるほど…そういう事ならお任せください!
こういうのは得意なんです。」
こうして俺はまた、余計な事に首を突っ込んでしまった。
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