【最終章】どうやら俺はただのモブではなかったらしい、フラグは折る為にある!

砂月ちゃん

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第4章  異世界編

7 異世界に行って来ました! 1-7

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翌日の朝のニュースで俺が捕まえた、コンビニ強盗が『と断定された。』と報道された。


遅い!
道を尋ねに戻って来た、金持ちの外人の少年と生活苦のコンビニ強盗犯の、どこに接点があると思っていたんだ?


薫さんと2人で別の店舗に買い物に行きながら、実家の様子を見に行く事にした。
事件は解決したのに何故かまだ、刑事さん2人が付いて来ている。


しつこいなぁ~。
これ以上ついて来られても困るし、話しをつけるか……


近くの桜大池公園で車を止めてもらい、中心部にある池の方に歩いて行くと当然、刑事さん達も俺達の後を着けて来た。


ある程度歩いたところで振り返って、こちらから話しかけた。


「刑事さん…いい加減にして貰えない?
俺の容疑は晴れたんですよね?」


本当にいい加減にして欲しい!
このままじゃいつまでたっても秋羽原に行けないじゃないか!!


------------------

(犬井side)

うわぁ怒ってるなぁ~。
事件は解決したのにいつまでもつき纏われてちゃ当然か……
ヤマさんには今朝も言ったんだけどなぁ~。


「ヤマさん、もういい加減にしましょうよ!
彼、あの強盗犯と関係無いの確定したでしょ?」


「だが、奴は何か隠してる!
あの動きはただ者じゃないぞ!」


まぁ、そりゃそうだろうな。
向こうの世界は魔物も出没する剣と魔法の世界だそうだし、高位貴族なら命を狙われる事もあるだろう。
ある程度戦えないと困る。


「あのさぁ…刑事さん。
俺が住んでいる所って割りと物騒なんだ。
子供の頃から護身術習ってたら、あの程度普通だよ。」


「だそうですよヤマさん……
いい加減に諦めて帰りましょう。
これ以上やると処罰対象になりますよ……」


俺の台詞にヤマさんは、怒りで顔を真っ赤にして怒鳴った。


「犬井!お前、どっちの味方だ!?」


え~そりゃ、新しい雇い主(予定)の方に決まってるじゃないですか♪
だって何の罪も無い未成年者を、追いかけ回すって違法行為でしょ?


「そりゃもちろん、ジョナサン君の方ですが何か?」


ヤマさんはますます真っ赤になって、怒鳴った。


「犬井貴様!裏切り者!!
俺の教えた刑事魂はどうしたぁ~!?」


そんな事言われてもなぁ……
無実の人間追っかけ回しても無駄だし。
大事な再就職先(予定)だからな。


「彼は別に何もやって無いんですから、見張る必要がないでしょ?
とっとと帰りますよ……」


暴れるヤマさんを、俺は無理矢理引きずって署に帰る事にした。


「ジョナサン君迷惑をかけて済まなかったね。」


俺が謝罪するとジョナサン君はニヤリと笑って


『もうその人連れて来ないで下さいね。
貴方とだけなら歓迎しますけど……
1週間後には用を済ませて帰国する予定ですから、その間にどうするか決めて下さいよ。』(ドイツ語)


1週間後かぁ……
今晩にでも具体的な雇用条件の話し合いに行く事にしよう。
昨日は説得力に欠けると言われたしな。


帰り道の車の中でヤマさんが、ジョナサン君が最後に何を言ったのか質問して来た。


「おい!犬井?アイツは最後に何を言ってたんだ?
英語じゃ無かっただろ!?」


あ~ヤマさん、外国語は得意じゃ無いですからね。
でも英語じゃ無かったのは解ったんだ。
態々ドイツ語で話すとか、ジョナサン君って性格悪いなぁ~。


「ドイツ語ですよ。
もうヤマさんには会いたくないそうです。
それと1週間後には帰国する予定だそうですよ。」


「何でドイツ語なんだ!?」


それは貴方に話しを聞かれたくないからです。
とは口が裂けても言えない……


「さぁ?」
その日の夜…俺は神社でジョナサン君と今後の事に付いて話し合いをした。


もちろんヤマさんには内緒で……








後書き

何故、ドイツ語なのか?
単なる作者の趣味です。
因みに作者もドイツ語は解りませんww


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