16 / 109
第3章 ズーラシアン王国編
1 いざ!モフモフの国へ!!
しおりを挟む
俺とテレーゼは、ズーラシアン王国の国境にある砦の門の前に居る。
俺と従者、テレーゼと専属執事とメイド2名、新人使用人1名。
そしてユイナーダ王国の外交官であるロピアー次期公爵夫妻と一緒に……
偶々、新婚旅行を兼ねてズーラシアン王国に視察団として行く事になっていた次期公爵夫妻に、ケイト先輩が俺達の同行を頼んでくれたのだ。
よく考えたらいくら転移魔法で簡単に行き来できるからといって、勝手に他国に出入りしたら【不法入国】になる。
見つかれば国際問題だ。
俺は見つからない自信があるがテレーゼは何かやらかしそうだし。
俺は何処かの勇者パーティー(笑)の様には、なりたく無いからな。
俺達の同行理由は【稀人研究】の為という事になっている。
このズーラシアン王国にも【稀人伝承】があるのだ。
そして俺のお目当ての人物が滞在しているのがズーラシアン王国で【稀人研究の第一人者】と言われている虎の獣人で第五王子のタイガ殿下の離宮だ。
当然、王宮内に有るので【不法侵入】は無理だ。
正規の方法を教えていたらケイト先輩が『ズーラシアン王国に伝がある』と教えてくれた。
以前ケイト先輩がお世話になった兎獣人の伯爵令嬢の義兄が、タイガ殿下の離宮の護衛官だと言うのでちょっと関係が遠いけど、その人を通して『【稀人研究の件】で会いたい。』と打診してもらったらすんなりOKの返事が来た。
それにしてもケイト先輩、顔広いな。
流石は次期女侯爵。
俺も次期公爵として頑張ろう。
ズーラシアン王国に入国して数日後、俺達はタイガ殿下に会う為に離宮へとやって来た。
次期公爵夫人エリー様も着いて来たがっていたが、公務がある為、夫君である次期公爵クリス様に連れられて渋々出かけて行った。
その代わりお目当ての人物達の写真を、頼まれている。
俺達だけでは大変だろうと、ケイト先輩がミケルという猫獣人ハーフの上級メイドも付けてくれた。
何でも以前は学園街でお爺さんと2人で食堂をしていたが、ある事件を期に辞める事になり、その時ケイト先輩と知り合って侯爵家に仕える事になったのだそうだ。
残念ながら、唯一の身内だったお爺さんは2年前に亡くなり、もしかしたらいるかも知れない獣人族の身内を探す為にも、俺達に同行する事になった。
個人で探すよりも俺達と一緒に来て、タイガ殿下の伝を頼った方がいいからな。
因みにテレーゼは、ズーラシアン王国迄の道中でミケルとすっかり仲良くなり、今では姉の様に慕っている。
で、今回連れて来た新人使用人。
実は例の元勇者パーティーの聖女(笑)で前世の従姉妹だ。
彼女は大した事をしていなかったので、早々に釈放されたが、何のスキルもなく前の世界に居た時も、家の手伝いもせずに【乙女ゲーム】ばかりしていたから、当然家事労働も出来ない。
流石に野垂れ死にでもされたら、気分が悪いので従兄弟とは名乗らず、【稀人研究】の為だと偽って使用人として雇った。
もちろん、無駄に遊ばせてはいない。
きちんと使用人の仕事をさせている。
で、コイツの【乙女ゲーム】の知識がまさか今回役に立つとは、この時の俺は思いもしなかったのだ。
俺と従者、テレーゼと専属執事とメイド2名、新人使用人1名。
そしてユイナーダ王国の外交官であるロピアー次期公爵夫妻と一緒に……
偶々、新婚旅行を兼ねてズーラシアン王国に視察団として行く事になっていた次期公爵夫妻に、ケイト先輩が俺達の同行を頼んでくれたのだ。
よく考えたらいくら転移魔法で簡単に行き来できるからといって、勝手に他国に出入りしたら【不法入国】になる。
見つかれば国際問題だ。
俺は見つからない自信があるがテレーゼは何かやらかしそうだし。
俺は何処かの勇者パーティー(笑)の様には、なりたく無いからな。
俺達の同行理由は【稀人研究】の為という事になっている。
このズーラシアン王国にも【稀人伝承】があるのだ。
そして俺のお目当ての人物が滞在しているのがズーラシアン王国で【稀人研究の第一人者】と言われている虎の獣人で第五王子のタイガ殿下の離宮だ。
当然、王宮内に有るので【不法侵入】は無理だ。
正規の方法を教えていたらケイト先輩が『ズーラシアン王国に伝がある』と教えてくれた。
以前ケイト先輩がお世話になった兎獣人の伯爵令嬢の義兄が、タイガ殿下の離宮の護衛官だと言うのでちょっと関係が遠いけど、その人を通して『【稀人研究の件】で会いたい。』と打診してもらったらすんなりOKの返事が来た。
それにしてもケイト先輩、顔広いな。
流石は次期女侯爵。
俺も次期公爵として頑張ろう。
ズーラシアン王国に入国して数日後、俺達はタイガ殿下に会う為に離宮へとやって来た。
次期公爵夫人エリー様も着いて来たがっていたが、公務がある為、夫君である次期公爵クリス様に連れられて渋々出かけて行った。
その代わりお目当ての人物達の写真を、頼まれている。
俺達だけでは大変だろうと、ケイト先輩がミケルという猫獣人ハーフの上級メイドも付けてくれた。
何でも以前は学園街でお爺さんと2人で食堂をしていたが、ある事件を期に辞める事になり、その時ケイト先輩と知り合って侯爵家に仕える事になったのだそうだ。
残念ながら、唯一の身内だったお爺さんは2年前に亡くなり、もしかしたらいるかも知れない獣人族の身内を探す為にも、俺達に同行する事になった。
個人で探すよりも俺達と一緒に来て、タイガ殿下の伝を頼った方がいいからな。
因みにテレーゼは、ズーラシアン王国迄の道中でミケルとすっかり仲良くなり、今では姉の様に慕っている。
で、今回連れて来た新人使用人。
実は例の元勇者パーティーの聖女(笑)で前世の従姉妹だ。
彼女は大した事をしていなかったので、早々に釈放されたが、何のスキルもなく前の世界に居た時も、家の手伝いもせずに【乙女ゲーム】ばかりしていたから、当然家事労働も出来ない。
流石に野垂れ死にでもされたら、気分が悪いので従兄弟とは名乗らず、【稀人研究】の為だと偽って使用人として雇った。
もちろん、無駄に遊ばせてはいない。
きちんと使用人の仕事をさせている。
で、コイツの【乙女ゲーム】の知識がまさか今回役に立つとは、この時の俺は思いもしなかったのだ。
1
お気に入りに追加
54
あなたにおすすめの小説

乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…

元ゲーマーのオタクが悪役令嬢? ごめん、そのゲーム全然知らない。とりま異世界ライフは普通に楽しめそうなので、設定無視して自分らしく生きます
みなみ抄花
ファンタジー
前世で死んだ自分は、どうやらやったこともないゲームの悪役令嬢に転生させられたようです。
女子力皆無の私が令嬢なんてそもそもが無理だから、設定無視して自分らしく生きますね。
勝手に転生させたどっかの神さま、ヒロインいじめとか勇者とか物語の盛り上げ役とかほんっと心底どうでも良いんで、そんなことよりチート能力もっとよこしてください。
婚約破棄してたった今処刑した悪役令嬢が前世の幼馴染兼恋人だと気づいてしまった。
風和ふわ
恋愛
タイトル通り。連載の気分転換に執筆しました。
※なろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、pixivに投稿しています。

私はざまぁされた悪役令嬢。……ってなんだか違う!
杵島 灯
恋愛
王子様から「お前と婚約破棄する!」と言われちゃいました。
彼の隣には幼馴染がちゃっかりおさまっています。
さあ、私どうしよう?
とにかく処刑を避けるためにとっさの行動に出たら、なんか変なことになっちゃった……。
小説家になろう、カクヨムにも投稿中。

転生者の取り巻き令嬢は無自覚に無双する
山本いとう
ファンタジー
異世界へと転生してきた悪役令嬢の取り巻き令嬢マリアは、辺境にある伯爵領で、世界を支配しているのは武力だと気付き、生き残るためのトレーニングの開発を始める。
やがて人智を超え始めるマリア式トレーニング。
人外の力を手に入れるモールド伯爵領の面々。
当然、武力だけが全てではない貴族世界とはギャップがある訳で…。
脳筋猫かぶり取り巻き令嬢に、王国中が振り回される時は近い。

公爵令嬢は薬師を目指す~悪役令嬢ってなんですの?~【短編版】
ゆうの
ファンタジー
公爵令嬢、ミネルヴァ・メディシスは時折夢に見る。「治癒の神力を授かることができなかった落ちこぼれのミネルヴァ・メディシス」が、婚約者である第一王子殿下と恋に落ちた男爵令嬢に毒を盛り、断罪される夢を。
――しかし、夢から覚めたミネルヴァは、そのたびに、思うのだ。「医者の家系《メディシス》に生まれた自分がよりによって誰かに毒を盛るなんて真似をするはずがないのに」と。
これは、「治癒の神力」を授かれなかったミネルヴァが、それでもメディシスの人間たろうと努力した、その先の話。
※ 様子見で(一応)短編として投稿します。反響次第では長編化しようかと(「その後」を含めて書きたいエピソードは山ほどある)。

このやってられない世界で
みなせ
ファンタジー
筋肉馬鹿にビンタをくらって、前世を思い出した。
悪役令嬢・キーラになったらしいけど、
そのフラグは初っ端に折れてしまった。
主人公のヒロインをそっちのけの、
よく分からなくなった乙女ゲームの世界で、
王子様に捕まってしまったキーラは
楽しく生き残ることができるのか。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる