国立ユイナーダ学園高等部③〜どうやら僕は名探偵らしいですね【連載版】

砂月ちゃん

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初等部編

侵入経路

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とりあえず、この場は侯爵家の騎士に任せて、僕達は【立て籠り】の現場ユイナーダ銀行学園街支店に行く事にした。


「あれ?そう言えば、ケイトちゃんの彼氏のライネル様はどうしたの?
確か透明化インビジブルが得意だったよね?」


という僕の質問に対してエリーちゃんは……


「それがねー5日前に、ベネト領の冒険者ギルドから指名依頼が来て、今近くに居ないのよ。」


と残念そうに答えた。


5日前にこっちを出たんなら、今頃現地に着いたところかな?
何の依頼かわからないけど、それじゃ絶対間に合わないよね。


「エリーちゃん、もう1人くらい小柄で身軽な人居ない?
もし、僕が見つかった時に連絡役で欲しいんだけど。
後、銀行の見取り図とか設計図も。
シルバーが侵入経路を知ってるだけじゃ困るよ。」


僕の要求にエリーちゃんは少し考えてから答えた。


「う~ん。侵入経路の方は大丈夫。
専門の人※1がいるから、もう揃ってるわ。
それから小柄な子も1人居るわよ。
たぶんもう来てると思う。」



エリーちゃん達と話しながら着いたのは、銀行じゃなくて少し離れた空き家だった。


「ここって?」


何か嫌な予感が……


「正規のルートじゃ侵入できなかったから、他にないか探してたらそこに転がってるおじさん達が、地下から銀行に行くトンネルを掘ってたのよ。
ちょうど良いから利用させてもらう事にしたわ♪」


周りをよく見ると簀巻きにされた、如何にもなおじさん達が40人近くいた。
エ…エリーちゃんそれって、もしかしなくても別口の銀行強盗じゃ!?


「あれ?このおじさん達が通れるなら、別に僕じゃなくても通れるんじゃないの?」


と僕が言うとエリーちゃんはため息を吐きながら


「それがねー、このおじさん達のトンネル金庫室の近くにあった、キングノーネズミの地下通路までは続いているんだけど、そこから先はその地下通路を通らないと銀行側に行けないのよ。」


あゝ確か銀行強盗防止策で銀行の地下は、土魔法で掘れないんだっけ。



「全部人力で掘らないといけないからトンネルを掘る為に、あれだけの人数がいる訳なのよ。
まぁ残念ながら先を越された上に、こうして私達に捕まってるんだけどね。」


銀行強盗未遂のおじさん達、エリーちゃんに見つかったのが、運の尽きだったね。


「ところでこのおじさん達どうするの?」


やっぱり衛兵隊に突き出すのかな?


「穴掘りが好きみたいだし、最近ボルネオール領で見つかった鉱山で働いてもらおうかしら?
おじさん達のおかげでケイト達の救出作戦が早く進んだから、父様に交渉してあげるわ。」


うわぁ~エリーちゃんの所の最近見つかった鉱山ってアレでしょ?
如何にも親切そうに言ってるけど、この前領地に帰った時にシルバーが見つけた、ダンジョンの中にある魔石鉱山。



絶対、国の鉱山の方がマシだよー。



なんか銀行強盗未遂のおじさん達、エリーにお礼言ってるけど、きっと後悔するだろうね。


----------------ーー

※1

銀行強盗未遂犯のおじさん達の事。
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