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メリケンサック女
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早川と部室に向かってる途中、遠目にアキさんが誰かと話してるのが見えた。
「アキさーん!」
嬉しくなって手を振った。
アキさんと話していた人はなぜかアキさんがこっちに手を振り返してくれた時にはもう居なかった。
部室に着き、着替えて体育館に向かいながら早川に今日の朝の話をした。
「湯原先生がちょうどチャイムが鳴って教室に入った所に居て、今日の部活も楽しみだねって言ってたんだけどまぁ昨日と違って女子バレー部があるからね!」
体育館に入ると女子バレー部は居なかった。
「…居ない。」
「居ないね。」
「居ない。」
「居ないね。」
「どうしよう!」
「どうしようかね?」背後から湯原先生が僕の肩を叩く。
「ギャー!でたー!」
"ゴン"
指輪が当たるように殴られた。
「でたーって私はお化けか何かかい?」
「お化けの方が…」
"ゴン"
あなたの指についてるのはメリケンサックですか?
「痛い!」
「そりゃあ痛いだろうね。あんたは昨日みたいに走りたいみたいだね。」
何も言わずに首を大きく横に振った。
「バレー部はミーティングで体育館使わないからね。せっかく2面も使えるんだい2日連続であんたの為に使ったらみんなが可哀想だからね。今日は男女1面づつ分かれて練習だね。」
走らなくて済む!
「心、今日はあんたがメニュー考えな。任せたよ。」今日のメニューはキャプテンの心さんに託された。
「はい!」
部員も集まり、いつも通りのアップが終わり、初めて練習に混ざった日と何ら変わりのないメニューが終わっり先生も帰って行った。
「あとは自主練で」
まぁ30分ほど適当にシューティングする部員が居て30分を過ぎると福ちゃん、早川、ヒデと僕しか残って居なかった。
前回と同じようにヒデが基礎練に付き合ってくれた。
「白?」
「ん?」
「ドリブルしながら会話しよか!」
「いいよ!」
ボール2つを、腰を落として一定のリズムでドリブルしながら会話した。
「白気づいた?女の子が…」
ボールが足に当たって転がってしまった。
「ごめんごめん!女の子が?」
「そう、女の子がね、ちょくちょく…」
また足に当たって転がってしまった。
「ごめんごめん!ちょくちょく?」
「ちょくちょくね…」
またまた足に当たって転がってしまった。
僕がボールをもう1度つこうとしたらヒデが「とりあえず聞いてくれる?」
「はい!」
「今日練習してる時ちょくちょく、女の子が体育館覗いてたの気づいた?」
「えっ!そうなの!気づく余裕がまだない!」
「そっかそっか!」
「誰かの彼女とかじゃなくて?」
「そうなぁ?初めて見たんだよね。」
「何?ヒデ一目惚れですか?」
「は?けど可愛かったな…。」
「可愛かったんだぁ…見ときたかったな。」
「誰かを見に来てるならまた来るでしょ!」
「お前らいつまでやってんだ!」
顧問の南山先生が体育館にやって来た。
「こういう時しか部活に顔出さないんだから…」南山先生に聞こえないようにヒデがボヤいた。
「体育館閉めるから荷物出せ。忘れ物するなよ。」
「はーい!」
僕たちは体育館を追い出されて校舎やグランドを見たが活動をしているのは、僕たちが最後だった。
急いで部室に戻り着替えを済ませて、自転車にまたがった時には、9時に近い時間だった。
「みんな今日帰って早く寝るんだよ!」
福ちゃんが言う。
「はーい!また明日!」
「アキさーん!」
嬉しくなって手を振った。
アキさんと話していた人はなぜかアキさんがこっちに手を振り返してくれた時にはもう居なかった。
部室に着き、着替えて体育館に向かいながら早川に今日の朝の話をした。
「湯原先生がちょうどチャイムが鳴って教室に入った所に居て、今日の部活も楽しみだねって言ってたんだけどまぁ昨日と違って女子バレー部があるからね!」
体育館に入ると女子バレー部は居なかった。
「…居ない。」
「居ないね。」
「居ない。」
「居ないね。」
「どうしよう!」
「どうしようかね?」背後から湯原先生が僕の肩を叩く。
「ギャー!でたー!」
"ゴン"
指輪が当たるように殴られた。
「でたーって私はお化けか何かかい?」
「お化けの方が…」
"ゴン"
あなたの指についてるのはメリケンサックですか?
「痛い!」
「そりゃあ痛いだろうね。あんたは昨日みたいに走りたいみたいだね。」
何も言わずに首を大きく横に振った。
「バレー部はミーティングで体育館使わないからね。せっかく2面も使えるんだい2日連続であんたの為に使ったらみんなが可哀想だからね。今日は男女1面づつ分かれて練習だね。」
走らなくて済む!
「心、今日はあんたがメニュー考えな。任せたよ。」今日のメニューはキャプテンの心さんに託された。
「はい!」
部員も集まり、いつも通りのアップが終わり、初めて練習に混ざった日と何ら変わりのないメニューが終わっり先生も帰って行った。
「あとは自主練で」
まぁ30分ほど適当にシューティングする部員が居て30分を過ぎると福ちゃん、早川、ヒデと僕しか残って居なかった。
前回と同じようにヒデが基礎練に付き合ってくれた。
「白?」
「ん?」
「ドリブルしながら会話しよか!」
「いいよ!」
ボール2つを、腰を落として一定のリズムでドリブルしながら会話した。
「白気づいた?女の子が…」
ボールが足に当たって転がってしまった。
「ごめんごめん!女の子が?」
「そう、女の子がね、ちょくちょく…」
また足に当たって転がってしまった。
「ごめんごめん!ちょくちょく?」
「ちょくちょくね…」
またまた足に当たって転がってしまった。
僕がボールをもう1度つこうとしたらヒデが「とりあえず聞いてくれる?」
「はい!」
「今日練習してる時ちょくちょく、女の子が体育館覗いてたの気づいた?」
「えっ!そうなの!気づく余裕がまだない!」
「そっかそっか!」
「誰かの彼女とかじゃなくて?」
「そうなぁ?初めて見たんだよね。」
「何?ヒデ一目惚れですか?」
「は?けど可愛かったな…。」
「可愛かったんだぁ…見ときたかったな。」
「誰かを見に来てるならまた来るでしょ!」
「お前らいつまでやってんだ!」
顧問の南山先生が体育館にやって来た。
「こういう時しか部活に顔出さないんだから…」南山先生に聞こえないようにヒデがボヤいた。
「体育館閉めるから荷物出せ。忘れ物するなよ。」
「はーい!」
僕たちは体育館を追い出されて校舎やグランドを見たが活動をしているのは、僕たちが最後だった。
急いで部室に戻り着替えを済ませて、自転車にまたがった時には、9時に近い時間だった。
「みんな今日帰って早く寝るんだよ!」
福ちゃんが言う。
「はーい!また明日!」
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