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混浴温泉
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部屋に帰るとサーラはアスカに水着を何着か持ってきた。
「ささ、どれか選んで早く着替えてください」
どれもビキニの風の布切れである。アスカはこんなに露出の多いビキニなんて着た事がない。
「こんなの着てどうするの?」
「温泉ですよ。温泉。混浴温泉。リディア様が王子様を温泉に連れて行ったのですよ。アスカ様も早く行かないと」
「えー!? 無理無理」
「そんなこと言っている暇はないですわ。この水色の水着に着替えてください。それとも裸で行きますか?」
「裸はもっといや~」
アスカは無理やりビキニに着替えさせられて、大きなバスローブを羽織らされた。
「ささ、こちらへ」
サーラについて裏庭を歩いて行くと、大きな露天の岩風呂にたどり着いた。
湯けむりが立っている。これならあまり体を見られる心配もない。
広い岩風呂は開放的で気持ちいい。
「この土地には温泉が湧き出ているのですよ。この岩風呂は水着で入ってもいいんですの」
岩風呂の一角に人だかりができていた。湯気ではっきりとは見えないがあそこに王子がいるに違いない。令嬢達がキャッキャッとはしゃいでいるのが聞こえる。
桶を使って体を流すと、ちょうどいい湯加減であった。湯船に浸かるととても気持ちいい。
サーラについて人だかりの方に近づくと令嬢達の声が耳に入ってきた。
「王子が照れてるー」
「かわいー」
「赤くなってるー」
「みてみてー」
などと言いながらリディア嬢を中心にモブ嬢達が王子を取り囲んでいる。王子はその中心で小さくなって顔を赤くしていた。
「王子ってうぶねー」そう言いながらリディア嬢が王子の腕をなでなでしている。
― お、王子に触るなー!
とアスカは思ったが、声に出しては言えない。ハラハラしながら遠目に眺めているだけである。とてもじゃないがあんな人混みの中の王子には近寄る勇気はない。
モブ嬢達は王子に胸の谷間や、水着姿を見せては王子の反応を見て楽しんでいる。王子は女性慣れしていないのか、恥ずかしそうに目のやり場に困っている。
「王子様はすごい人気ですね」サーラがつぶやく。
「それにしてもアピール合戦がすごいわね」アスカは西洋の女性達の前へ出る圧力に圧倒されていた。
「アスカ様も負けてはいられませんわ。わたしはアスカ様を応援します」
そう言うとサーラは大きな声で王子を呼んだ。
「エドワルド王子ー! こっち! こっち!」
王子はこちらを向くと、すぐに黒髪のアスカを見つけた。
王子は人混みの中から抜け出すいい機会だと思ったのか、すぐにアスカの方に歩み寄ってきた。
みんながアスカと王子に注目した。
アスカは思わず水着の上から手で体を隠した。
「アスカ殿。いらっしゃいましたか」エドワルド王子のたくましい胸板が近寄る。
「は、はい」アスカは王子を見ないように答えた。
「ゆっくり話がしたいのですが、のぼせそうです。また後ほど」
そう言って王子は風呂から出た。
王子は長く入りすぎて赤くなった体から湯気を出しながらよたよたと脱衣場の方へ歩いていった。
モブ嬢達がそれを追いかけるように風呂から出ていく。
そして、いつの間にかアスカの目の前には豊満な水着姿の女が立っていた。
リディア嬢である。
リディアは威圧的にアスカを上から睨むと
「王子に少し気にいられてるからっていい気にならないでよ。王子は私が必ず奪い取るから」そう言って大きなお尻を振りながら風呂から出ていった。
「こ、こわい」
アスカとソーラは震えながら手を握りあった。
「ささ、どれか選んで早く着替えてください」
どれもビキニの風の布切れである。アスカはこんなに露出の多いビキニなんて着た事がない。
「こんなの着てどうするの?」
「温泉ですよ。温泉。混浴温泉。リディア様が王子様を温泉に連れて行ったのですよ。アスカ様も早く行かないと」
「えー!? 無理無理」
「そんなこと言っている暇はないですわ。この水色の水着に着替えてください。それとも裸で行きますか?」
「裸はもっといや~」
アスカは無理やりビキニに着替えさせられて、大きなバスローブを羽織らされた。
「ささ、こちらへ」
サーラについて裏庭を歩いて行くと、大きな露天の岩風呂にたどり着いた。
湯けむりが立っている。これならあまり体を見られる心配もない。
広い岩風呂は開放的で気持ちいい。
「この土地には温泉が湧き出ているのですよ。この岩風呂は水着で入ってもいいんですの」
岩風呂の一角に人だかりができていた。湯気ではっきりとは見えないがあそこに王子がいるに違いない。令嬢達がキャッキャッとはしゃいでいるのが聞こえる。
桶を使って体を流すと、ちょうどいい湯加減であった。湯船に浸かるととても気持ちいい。
サーラについて人だかりの方に近づくと令嬢達の声が耳に入ってきた。
「王子が照れてるー」
「かわいー」
「赤くなってるー」
「みてみてー」
などと言いながらリディア嬢を中心にモブ嬢達が王子を取り囲んでいる。王子はその中心で小さくなって顔を赤くしていた。
「王子ってうぶねー」そう言いながらリディア嬢が王子の腕をなでなでしている。
― お、王子に触るなー!
とアスカは思ったが、声に出しては言えない。ハラハラしながら遠目に眺めているだけである。とてもじゃないがあんな人混みの中の王子には近寄る勇気はない。
モブ嬢達は王子に胸の谷間や、水着姿を見せては王子の反応を見て楽しんでいる。王子は女性慣れしていないのか、恥ずかしそうに目のやり場に困っている。
「王子様はすごい人気ですね」サーラがつぶやく。
「それにしてもアピール合戦がすごいわね」アスカは西洋の女性達の前へ出る圧力に圧倒されていた。
「アスカ様も負けてはいられませんわ。わたしはアスカ様を応援します」
そう言うとサーラは大きな声で王子を呼んだ。
「エドワルド王子ー! こっち! こっち!」
王子はこちらを向くと、すぐに黒髪のアスカを見つけた。
王子は人混みの中から抜け出すいい機会だと思ったのか、すぐにアスカの方に歩み寄ってきた。
みんながアスカと王子に注目した。
アスカは思わず水着の上から手で体を隠した。
「アスカ殿。いらっしゃいましたか」エドワルド王子のたくましい胸板が近寄る。
「は、はい」アスカは王子を見ないように答えた。
「ゆっくり話がしたいのですが、のぼせそうです。また後ほど」
そう言って王子は風呂から出た。
王子は長く入りすぎて赤くなった体から湯気を出しながらよたよたと脱衣場の方へ歩いていった。
モブ嬢達がそれを追いかけるように風呂から出ていく。
そして、いつの間にかアスカの目の前には豊満な水着姿の女が立っていた。
リディア嬢である。
リディアは威圧的にアスカを上から睨むと
「王子に少し気にいられてるからっていい気にならないでよ。王子は私が必ず奪い取るから」そう言って大きなお尻を振りながら風呂から出ていった。
「こ、こわい」
アスカとソーラは震えながら手を握りあった。
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