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第2章 カミスナ廃城
9.体力試験
「え、まじでやんの?」
「うほー!すげぇ!」
用意されたのは、二本のパイプ。床と天井で比べると、やや天井に近いあたりで、そのパイプは固定されていた。アダムはそのパイプの意味が怖いほど分かった。
「ここにぶら下がればいいんでしょー?いつまでー?」
相変わらず調子の良いブームが、両手をこすり合わせ、今にもパイプにとびつこうとする。鬼教官は、そんなブームに呆れたように息を吐く。
「好きなだけぶら下がってろ」
「わーい!」
ぶら下がること数十分。
アダムは、余裕の表情を浮かべ、ぶら下がり続けるブームを見上げていた。
「お前、諦めるの早すぎねぇか?」
「……腕、痛めたら困る」
空中パフォーマンスなのか、ブームは片手でパイプを半回転し、いろんなポーズを取ってみる。いつの間にか、残ったのはブームただ1人となり、試験は終了した。30分は経過していただろう。
超人過ぎる……アダムは汗ひとつないブームの横顔にそう思った。
「仕方ねぇ。貴様の階級も……一応。一応Sだ」
「ヤッホォー!これで高級プライベートルームがもらえる!」
はしゃぐブームを連れて、鬼教官は背中越しに次の試験場所を指定する。
「死ぬなよ」
その言葉と一緒に。
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