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目の前で、男性が転んだ。
男性が持っていたコップの水が、私に掛かった。
ビチョビチョになったのに、男性は謝りもしなかった。
目の前にいる、さっきと同じ男性が、大きい音に驚いて、私に抱きついてきた。
男性は、また謝りもしなかった。
目の前にいる、さっきと同じ男性の香水のニオイは、かなりキツかった。
目の前にいる、さっきと同じ男性がしたくしゃみの唾が、私に飛んで来て、しっかりと掛かった。
目の前にいる、さっきと同じ男性のイヤホンが抜けたのか、音漏れがすごいことになっていた。
目の前にいる、さっきと同じ男性があおぐ団扇の風が、こっちに結構侵入してきた。
目の前にいる、さっきと同じ男性が蹴って遊んでいたボールが、私に思い切り直撃した。
30分も経たない間に、その男性の失礼は、ものすごい数になった。
なのに、一度もその男性は、謝って来なかった。
その男性は一度去り、少し経ってから、また私の前に姿を現した。
「さっきのあれは、本当にすみませんでした」
男性は、私に頭を下げて謝ってきた。
のだが。
どれ?
男性が持っていたコップの水が、私に掛かった。
ビチョビチョになったのに、男性は謝りもしなかった。
目の前にいる、さっきと同じ男性が、大きい音に驚いて、私に抱きついてきた。
男性は、また謝りもしなかった。
目の前にいる、さっきと同じ男性の香水のニオイは、かなりキツかった。
目の前にいる、さっきと同じ男性がしたくしゃみの唾が、私に飛んで来て、しっかりと掛かった。
目の前にいる、さっきと同じ男性のイヤホンが抜けたのか、音漏れがすごいことになっていた。
目の前にいる、さっきと同じ男性があおぐ団扇の風が、こっちに結構侵入してきた。
目の前にいる、さっきと同じ男性が蹴って遊んでいたボールが、私に思い切り直撃した。
30分も経たない間に、その男性の失礼は、ものすごい数になった。
なのに、一度もその男性は、謝って来なかった。
その男性は一度去り、少し経ってから、また私の前に姿を現した。
「さっきのあれは、本当にすみませんでした」
男性は、私に頭を下げて謝ってきた。
のだが。
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