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…1ヶ月が経過した。
私の瞳からはとうに宝石然とした輝きは消えていた。
この1ヶ月の間は、語るに堪えない日々だった。
殴られ、蹴られ、犯され。
尽くせる限りの辱めを受け続けた。
感情などはとうに私の手を離れていた。
「クク…よォ…あんた…上じゃお姫様だったんだってなァ…クク、いや、なりそこなったんだっけかァ…ま、そんなこたァどぉだっていいやァ……んなことよりさァァ抱かせろよぉいいだろ?いいよな?だって俺らもう同類、同族だもんなァ拒否する権利なんてねェからなァ!!!」
まぁ、こんなのが日に3回ならまだ少ない方である。
ここに人間はいない。
それは、私含めて。
「…お好きに」
抵抗して拒絶する気力は5日目で尽き果てた。
____酷く不快だ。
でも、それ以上に無感情。
かつてのアウローラ・アイギスが守ったものは全て崩れ去った。
あれだけ叩き込まれた姫君としての立ち居振る舞いも、思い出した頃には忘れていた。
残ったのは無だけの残骸。
それが今の私。
「クッ…ふぅー……あぁ、最高だったぜェ…また頼むわァ、よろしくな、お姫様。…おっと、これは地雷だったかァ?クククク…」
「……死ね」
これだけ。
これだけを繰り返す。
壁を這い回る百足も、どこを向いても視界に入る人の死体も、私にとっては無関係。
そのまま、私は眠る。
あぁ、でも、最近はよく生まれた村のことを思い出す。
その記憶だけが、私。
それだけが、アウローラ・アイギス。
____嘘。
もう一つ。
残骸を私に繋ぎ止めているもの。
碧。
翠。
その色が、絶え間なく私を見つめてる。
その視線に気づくたび、私は私になれる。
___殺意という名の劇薬で。
「……ッ…目が冴えてきちゃったな…」
と、冴えた瞳を持て余していると、
「……ん?」
何か…目が冴えすぎているのか、何かが見える。
あれは、何?
何かが、見える。
それは、次第に大きくなって…
「え?降ってきてない…?」
どんどん近づいて、
「まって直撃コースじゃんこれてか速」
堕ちた。
「……いった……ちゃんと直撃してんじゃん…」
何事かと思って確認すると、
「え?…人じゃん」
降ってきたのは、青年だった。
私の瞳からはとうに宝石然とした輝きは消えていた。
この1ヶ月の間は、語るに堪えない日々だった。
殴られ、蹴られ、犯され。
尽くせる限りの辱めを受け続けた。
感情などはとうに私の手を離れていた。
「クク…よォ…あんた…上じゃお姫様だったんだってなァ…クク、いや、なりそこなったんだっけかァ…ま、そんなこたァどぉだっていいやァ……んなことよりさァァ抱かせろよぉいいだろ?いいよな?だって俺らもう同類、同族だもんなァ拒否する権利なんてねェからなァ!!!」
まぁ、こんなのが日に3回ならまだ少ない方である。
ここに人間はいない。
それは、私含めて。
「…お好きに」
抵抗して拒絶する気力は5日目で尽き果てた。
____酷く不快だ。
でも、それ以上に無感情。
かつてのアウローラ・アイギスが守ったものは全て崩れ去った。
あれだけ叩き込まれた姫君としての立ち居振る舞いも、思い出した頃には忘れていた。
残ったのは無だけの残骸。
それが今の私。
「クッ…ふぅー……あぁ、最高だったぜェ…また頼むわァ、よろしくな、お姫様。…おっと、これは地雷だったかァ?クククク…」
「……死ね」
これだけ。
これだけを繰り返す。
壁を這い回る百足も、どこを向いても視界に入る人の死体も、私にとっては無関係。
そのまま、私は眠る。
あぁ、でも、最近はよく生まれた村のことを思い出す。
その記憶だけが、私。
それだけが、アウローラ・アイギス。
____嘘。
もう一つ。
残骸を私に繋ぎ止めているもの。
碧。
翠。
その色が、絶え間なく私を見つめてる。
その視線に気づくたび、私は私になれる。
___殺意という名の劇薬で。
「……ッ…目が冴えてきちゃったな…」
と、冴えた瞳を持て余していると、
「……ん?」
何か…目が冴えすぎているのか、何かが見える。
あれは、何?
何かが、見える。
それは、次第に大きくなって…
「え?降ってきてない…?」
どんどん近づいて、
「まって直撃コースじゃんこれてか速」
堕ちた。
「……いった……ちゃんと直撃してんじゃん…」
何事かと思って確認すると、
「え?…人じゃん」
降ってきたのは、青年だった。
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