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番外編
還る家4
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「ユノ……大丈夫か?」
繋がりを一旦ほどいた後も、なかなか焦点が定まらなかったユノを落ち着かせるように背中を摩っていたキリヤ。
長い指が汗で濡れたユノの前髪をそっと避けながら尋ねる。
「何か飲み物……葡萄酒は……今はまずいな。ユノ、水はあるか?」
呼吸も落ち着かず、上気した頬で息を乱していると、キリヤはテーブルの上に置かれたブリキのカップを見て尋ねた。
「キッチンに……」
ユノが何とか身を起こし、キッチンにある水差しを魔法で取ろうと指を翳したのをキリヤはそっと制して、彼が代わりにぱちりと指を鳴らした。
すると、キッチンに置いていた水差しとグラスが宙を華麗に踊る様にリビングのテーブルにやってきた。
そして水差しは自ら傾いて優雅にグラスに水を注いだ。
注がれる水はくるくると宙をまわってグラスの中に落ちていった。
注ぎ終わると、グラスは水を零さないように滑らかに宙を滑ってキリヤの手元にやってきた。
キリヤが使うと日常魔法も優雅だな、とユノはうっとりと見とれた。
すると。
「ん……っ」
キリヤはグラスからひと口水を口に含むと、そっとユノの口に移して水を飲ませた。
こんなに甘く水を飲まされたことは初めてだ。
ゆっくりと流し込まれる冷たい水が喉を通ると、ユノは自分がとても喉が渇いていたことを自覚した。
ユノにひと口水を飲ませた後、キリヤもごくごくとグラスから水を飲んだ。
ユノももう少し水が飲みたかった。
「ね……キリヤ……もっと……」
ユノが水をねだると、時が止まったようにキリヤがぴたりと止まった。
「キ……キリヤ?」
動きが止まったキリヤに不思議に思って呼びかけると、キリヤはグラスの残りの水を一気に口に含み、グラスをベッド横のテーブルに戻した。
グラスはテーブルに戻されたが横向きに倒れた。
珍しくキリヤが魔法のコントロールを誤ったことが分かる。
どうしたのかとキリヤに問う前に。
「ん……っ」
残りの水をやや乱暴に口移しで飲まされる。
口の横から飲みきれなかった水が零れていくけれど、キリヤは構わず舌を咥内に差し込んできて、思いっきり中をかき回していく。
全てを奪いつくそうとでもいうようなキスにユノは狼狽えた。
「ひ……っ」
そしてまだ二人の体液でぐっしょりと濡れている下肢に再びキリヤの手が這わされたので、ユノは思わず声を上げた。
「ユノが……っ欲しがったのは水だと分かっているんだが……っ」
あんなに可愛らしく『もっと』なんて言うユノが悪い、とキリヤは吐息を乱して再びユノの足の間に身を進めた。
「あ……っ……」
先ほど繋がったばかりのところはまだ火照って熱を持ち、濡れて柔らかかったため、キリヤが腰を押し付けると、悦んでいるかのように奥まで彼のものを受け入れてしまった。
「や……っキリヤぁ……も……できな……っ」
先ほど深く愛し合ったお陰ですっかり敏感になってしまった粘膜を擦られることが怖くて逃げる腰を強く抑え込まれて、奥の蕩け切った粘膜に擦り付けられる。
「ひ……っ」
「あぁ……気持ちいい……ユノ……っ……わるい……っ……今日は止まれな……っ」
恍惚とした表情でキリヤは既に一度注ぎ込まれた体液をかき混ぜるように動き、そこにわずかに残っていたユノの理性もかき混ぜられてすっかり溶かしてしまおうとでも言うようだった。
そしてその日はユノが二人の境目がどこか分からなくなってしまうまで抱かれた。
パチパチと暖炉の火の精が元気に弾ける音に交じるように美味しそうな香りが漂ってきてユノは目が覚めた。
「あれ……?」
いつもの寝室に寝ていないことに気が付いて思わず零した声は掠れていた。
「おはよう、ユノ」
そう言ってラグの上で眠ってしまったユノを覗き込むようにして現れた美しい男を見て、昨夜の出来事が夢ではなく現実なのだと思い知った。
初めての夜は戦いの後だったから、疲れてすぐに眠ってしまった。そのことを後悔していると言った彼は何度精を注いだのか分からなくなるくらいユノを抱いた。
今日から学校が長期休暇でよかったと心底思いながら、掛けられていた毛布を肩まで引き上げた。
彼はもう着替えていてざっくりとしたニットを着ていた。
そんなラフな姿もとても決まっていて朝から格好良く、未だに裸の自分が恥ずかしくなってしまったのだ。
「昨夜はここで眠ってしまったから、今夜はユノのベッドに招待してほしい」
名残りの熱をたっぷりと纏った甘いキリヤの声にユノは朝から顔が赤くなるのを感じた。
「……今夜も泊まれるということですか?」
忙しい彼はてっきり今日には王都に帰ると思っていたから、ユノは目を輝かせて尋ねた。
「あぁ。この数年休まず働き詰めだったから、しばらくゆっくり休もうと思っている。休みの間ここにいても?」
「……っ」
ユノは思わず言葉を詰まらせた。
「ユノ?」
「あ……すみません。ゆっくりしていってくれるとは思わなくて……嬉しい……うわっ」
そう言ってキリヤに笑顔を見せると、勢い良く抱きしめられたのでユノは思わず驚きの声を漏らした。
「可愛い……もしかして朝から誘ってる?」
「さ……誘って?! 誘ってないです!! そうだ!! そういえばすごくおいしそうな匂いしますけど……まさかキリヤの侍従さんは来ているんですか? 久しぶりなんで、ご挨拶を……」
キリヤに抱かれるのは決して嫌ではないが、ユノには昨夜の疲れがまだ色濃く残っているのだ。
それに朝食の用意をしているような匂いがする。
この小さな家に他の人がいるのに、抱かれるのは抵抗がありすぎる。
「侍従は連れてきていないよ。今回は完全に一人きりでここまで来たんだ」
連れてきていたとしても、君のこんな姿を見せたくないないからこの家には入れることはできないな、と笑うキリヤ。
「え……じゃあ、この匂いは……?」
ユノが首を傾げると、キリヤは指を軽く振った。
すると、キッチンの方から焼き立てのパンが入ったバスケットやサラダの入ったボウル、ふわりと丸いアーチを描くオムレツが載った皿、続けて甘い香りの湯気がほわほわと立つポタージュの入ったカップ。それらが優雅に宙を滑るようにやってきて、テーブル上に音を立てずに舞い降りた。
「勝手に地下の食料庫にあったものを使わせてもらった。まずかったか?」
「ま……まずく……ないですけど……これ……キリヤが?」
ユノは目をまるくした。
だって貴族でさえも料理魔法なんて使わない。
その魔法を王族のキリヤが華麗に使いこなすなんて。
「ほら、口開けて……あーん」
キリヤは眩しすぎるほどの微笑みをユノに向けると、ひと口分切り分けたオムレツをユノの口元に運んだ。
甘く優しいたまごとバターの香りに誘われて口を開けると、匂いのとおり優しい味が口に広がる。
「……おいしい……!」
ユノが目を思わずぱちぱちと瞬かせると、キリヤは嬉しそうに笑った。
「いつかユノに食べてもらいたいと思って料理魔法に挑戦してみたんだが、実に難しかったよ。習得するのに何年も掛かってしまった。でも、こんな可愛い顔でおいしいと言ってもらえるなら頑張ってよかった……っん」
はにかんだような表情でそんなことを言う彼こそがあんまりにも可愛いので、気が付くとユノは彼の唇にキスをしてしまったのだ。
「す……すみません……つい……うわっ」
すぐに我に返って唇にを離したが、ぎゅっと毛布ごと抱きしめられた。
「ユノ……っ……やっぱり朝ご飯は後にしようか」
「わー! 折角作ってくれた料理が冷めちゃうから、食べましょう!」
「一回だけなら、冷める前に……」
「いや、絶対冷める前に終わんな……んんっ」
幸せな二人の攻防は火の精が呆れるほどしばらく続いたとさ。
めでたし、めでたし。
おわり
繋がりを一旦ほどいた後も、なかなか焦点が定まらなかったユノを落ち着かせるように背中を摩っていたキリヤ。
長い指が汗で濡れたユノの前髪をそっと避けながら尋ねる。
「何か飲み物……葡萄酒は……今はまずいな。ユノ、水はあるか?」
呼吸も落ち着かず、上気した頬で息を乱していると、キリヤはテーブルの上に置かれたブリキのカップを見て尋ねた。
「キッチンに……」
ユノが何とか身を起こし、キッチンにある水差しを魔法で取ろうと指を翳したのをキリヤはそっと制して、彼が代わりにぱちりと指を鳴らした。
すると、キッチンに置いていた水差しとグラスが宙を華麗に踊る様にリビングのテーブルにやってきた。
そして水差しは自ら傾いて優雅にグラスに水を注いだ。
注がれる水はくるくると宙をまわってグラスの中に落ちていった。
注ぎ終わると、グラスは水を零さないように滑らかに宙を滑ってキリヤの手元にやってきた。
キリヤが使うと日常魔法も優雅だな、とユノはうっとりと見とれた。
すると。
「ん……っ」
キリヤはグラスからひと口水を口に含むと、そっとユノの口に移して水を飲ませた。
こんなに甘く水を飲まされたことは初めてだ。
ゆっくりと流し込まれる冷たい水が喉を通ると、ユノは自分がとても喉が渇いていたことを自覚した。
ユノにひと口水を飲ませた後、キリヤもごくごくとグラスから水を飲んだ。
ユノももう少し水が飲みたかった。
「ね……キリヤ……もっと……」
ユノが水をねだると、時が止まったようにキリヤがぴたりと止まった。
「キ……キリヤ?」
動きが止まったキリヤに不思議に思って呼びかけると、キリヤはグラスの残りの水を一気に口に含み、グラスをベッド横のテーブルに戻した。
グラスはテーブルに戻されたが横向きに倒れた。
珍しくキリヤが魔法のコントロールを誤ったことが分かる。
どうしたのかとキリヤに問う前に。
「ん……っ」
残りの水をやや乱暴に口移しで飲まされる。
口の横から飲みきれなかった水が零れていくけれど、キリヤは構わず舌を咥内に差し込んできて、思いっきり中をかき回していく。
全てを奪いつくそうとでもいうようなキスにユノは狼狽えた。
「ひ……っ」
そしてまだ二人の体液でぐっしょりと濡れている下肢に再びキリヤの手が這わされたので、ユノは思わず声を上げた。
「ユノが……っ欲しがったのは水だと分かっているんだが……っ」
あんなに可愛らしく『もっと』なんて言うユノが悪い、とキリヤは吐息を乱して再びユノの足の間に身を進めた。
「あ……っ……」
先ほど繋がったばかりのところはまだ火照って熱を持ち、濡れて柔らかかったため、キリヤが腰を押し付けると、悦んでいるかのように奥まで彼のものを受け入れてしまった。
「や……っキリヤぁ……も……できな……っ」
先ほど深く愛し合ったお陰ですっかり敏感になってしまった粘膜を擦られることが怖くて逃げる腰を強く抑え込まれて、奥の蕩け切った粘膜に擦り付けられる。
「ひ……っ」
「あぁ……気持ちいい……ユノ……っ……わるい……っ……今日は止まれな……っ」
恍惚とした表情でキリヤは既に一度注ぎ込まれた体液をかき混ぜるように動き、そこにわずかに残っていたユノの理性もかき混ぜられてすっかり溶かしてしまおうとでも言うようだった。
そしてその日はユノが二人の境目がどこか分からなくなってしまうまで抱かれた。
パチパチと暖炉の火の精が元気に弾ける音に交じるように美味しそうな香りが漂ってきてユノは目が覚めた。
「あれ……?」
いつもの寝室に寝ていないことに気が付いて思わず零した声は掠れていた。
「おはよう、ユノ」
そう言ってラグの上で眠ってしまったユノを覗き込むようにして現れた美しい男を見て、昨夜の出来事が夢ではなく現実なのだと思い知った。
初めての夜は戦いの後だったから、疲れてすぐに眠ってしまった。そのことを後悔していると言った彼は何度精を注いだのか分からなくなるくらいユノを抱いた。
今日から学校が長期休暇でよかったと心底思いながら、掛けられていた毛布を肩まで引き上げた。
彼はもう着替えていてざっくりとしたニットを着ていた。
そんなラフな姿もとても決まっていて朝から格好良く、未だに裸の自分が恥ずかしくなってしまったのだ。
「昨夜はここで眠ってしまったから、今夜はユノのベッドに招待してほしい」
名残りの熱をたっぷりと纏った甘いキリヤの声にユノは朝から顔が赤くなるのを感じた。
「……今夜も泊まれるということですか?」
忙しい彼はてっきり今日には王都に帰ると思っていたから、ユノは目を輝かせて尋ねた。
「あぁ。この数年休まず働き詰めだったから、しばらくゆっくり休もうと思っている。休みの間ここにいても?」
「……っ」
ユノは思わず言葉を詰まらせた。
「ユノ?」
「あ……すみません。ゆっくりしていってくれるとは思わなくて……嬉しい……うわっ」
そう言ってキリヤに笑顔を見せると、勢い良く抱きしめられたのでユノは思わず驚きの声を漏らした。
「可愛い……もしかして朝から誘ってる?」
「さ……誘って?! 誘ってないです!! そうだ!! そういえばすごくおいしそうな匂いしますけど……まさかキリヤの侍従さんは来ているんですか? 久しぶりなんで、ご挨拶を……」
キリヤに抱かれるのは決して嫌ではないが、ユノには昨夜の疲れがまだ色濃く残っているのだ。
それに朝食の用意をしているような匂いがする。
この小さな家に他の人がいるのに、抱かれるのは抵抗がありすぎる。
「侍従は連れてきていないよ。今回は完全に一人きりでここまで来たんだ」
連れてきていたとしても、君のこんな姿を見せたくないないからこの家には入れることはできないな、と笑うキリヤ。
「え……じゃあ、この匂いは……?」
ユノが首を傾げると、キリヤは指を軽く振った。
すると、キッチンの方から焼き立てのパンが入ったバスケットやサラダの入ったボウル、ふわりと丸いアーチを描くオムレツが載った皿、続けて甘い香りの湯気がほわほわと立つポタージュの入ったカップ。それらが優雅に宙を滑るようにやってきて、テーブル上に音を立てずに舞い降りた。
「勝手に地下の食料庫にあったものを使わせてもらった。まずかったか?」
「ま……まずく……ないですけど……これ……キリヤが?」
ユノは目をまるくした。
だって貴族でさえも料理魔法なんて使わない。
その魔法を王族のキリヤが華麗に使いこなすなんて。
「ほら、口開けて……あーん」
キリヤは眩しすぎるほどの微笑みをユノに向けると、ひと口分切り分けたオムレツをユノの口元に運んだ。
甘く優しいたまごとバターの香りに誘われて口を開けると、匂いのとおり優しい味が口に広がる。
「……おいしい……!」
ユノが目を思わずぱちぱちと瞬かせると、キリヤは嬉しそうに笑った。
「いつかユノに食べてもらいたいと思って料理魔法に挑戦してみたんだが、実に難しかったよ。習得するのに何年も掛かってしまった。でも、こんな可愛い顔でおいしいと言ってもらえるなら頑張ってよかった……っん」
はにかんだような表情でそんなことを言う彼こそがあんまりにも可愛いので、気が付くとユノは彼の唇にキスをしてしまったのだ。
「す……すみません……つい……うわっ」
すぐに我に返って唇にを離したが、ぎゅっと毛布ごと抱きしめられた。
「ユノ……っ……やっぱり朝ご飯は後にしようか」
「わー! 折角作ってくれた料理が冷めちゃうから、食べましょう!」
「一回だけなら、冷める前に……」
「いや、絶対冷める前に終わんな……んんっ」
幸せな二人の攻防は火の精が呆れるほどしばらく続いたとさ。
めでたし、めでたし。
おわり
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