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8章
忘れる魔法
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眠りに落ちる前に自身にかけた『目覚めの魔法』でユノは静かに夜明け前に目を覚ますことができた。
いつの間にか寝返りをしてしまったのか、窓の方を向いて眠っているユノをキリヤが背中から抱きしめてくれている体勢だった。
愛していると可愛いという言葉を鼓膜が溶けそうなほど囁かれた。
他に経験がないから比べようがないが、恐らくとてもとても優しく抱かれた。
彼が暴走してしまいそうな欲望を必死に抑えようとしている姿を思い出すと、愛おしさで胸が苦しくなるくらいだった。
背中から包み込むように抱きしめられていて、左手が上から重ねる様にぎゅっと握られていた。
二人の左手には青いキリヤの魔法石がはめ込まれた揃いの指輪。
それを見ていると、いつまでも名残惜しくなってしまいそうで、ユノは絡んでいる指を一本ずつそっと外していったがキリヤが起きる気配はなかった。
そういえばキリヤは王都に帰って来る特別急行の中でも、ユノを心配して眠っていなかった。
相当疲れているのだろう。
指を外した後、ユノは彼の腕の中からも静かに抜け出した。
よく眠っている彼は少し幼く見えて、可愛らしく思えた。
「さすがにこの指輪は貰ってはだめだよね」
王族や貴族の持っている特別な魔法石はただ高価なだけではないのだ。
産まれてくるときに握りしめているというその希少な宝石には強い魔法の力が込められている。
そんな大切なものを貰って行ってしまうわけにはいかない。
ユノは言ってから左手の薬指からそっと青い指輪を外した。
いつか誰かにこの魔法石を渡すのかなと思えば胸がひどく痛いけれど、これからユノがすることを思えばそれは仕方のないことだ。
むしろ、その人と幸せになることを祈れる自分でありたい。
ユノにぴったりなサイズで作られたそれなのに、指輪を抜こうとすると、指輪が嫌がるみたいに外しにくかった。
なんとか外すと、左の薬指がとても冷たくなった。
そして同時に。
「ひ……っ」
恐怖のあまりユノは思わず引きつった声を漏らした。
その声でキリヤを起こしてしまったかと思って右手で口を抑えてキリヤを見たが、キリヤは目を覚まさなかった。
そのことにほっとしながらも、指輪を外した左手を恐る恐るもう一度見た。
覚悟していたとはいえ、あまりの恐怖で体ががたがたと震えた。
そう、指輪を外した途端、ユノの左手の肘の辺りから手の甲に掛けてぶわっと『悪魔の痣』が現れたのだ。
とうとう出てしまった。
ユノが『黒い魔法』を使った『黒い魔法使い』だという証が。
ユノに現れた『悪魔の痣』はドレイクやキリヤの命を狙った魔法使いと違って蛇のようなものではなく、茨の蔓がぐるぐるとユノの腕に纏わりついたようなものだった。
酷く恐ろしく思えて、絶対にキリヤに見られたくないと強く思った。
「急がなきゃ……」
『黒い魔法使い』になってしまったら『光の魔法使い』の傍になんていられるはずがない。
いくらキリヤを守るとは言え、人の存在を一瞬で消してしまう『絶命の魔法』なんていうものを使用してしまった罰は受けないといけないのだ。
いよいよ愛する人との最後の別れが身に迫ってきた。
こんな恐ろしい痣を持つ者が、王宮にいていい訳ない。
涙が溢れそうなほど辛いけれど、最後にユノはどうしてもしなければならないことがある。
きっと突然ユノが消えたら、キリヤはとても苦しむだろう。
もしかしたらユノを追って来てくれるかもしれない。
でもユノは『黒い魔法使い』になってしまったことをどうしてもキリヤに知られたくなかった。
もしこの醜い『悪魔の痣』を彼に見られたら。
考えただけで耐えられそうになかった。
『黒い魔法使い』になってしまうと『黒い魔法』の魅力に取りつかれてしまい、悪魔のようなその魔法をまた使いたくなってしまうらしいと聞いたが、本当のことかもしれない。
ユノはどうしてもキリヤに『黒い魔法』の一種である『忘却の魔法』を使いたい。
強くそう思ってしまう。
このユノの名と共にこの呪文を唱えると、ユノのことだけ綺麗に全て忘れてしまうのだ。
禁書に載っていた『忘却の魔法』の呪文はユノの頭の中に鮮明に残っていた。
人の記憶を勝手に奪うそんな危険な魔法は『絶命の魔法』に匹敵するくらい禁じられた『黒い魔法』だ。
ユノは二度も禁忌を犯す。
覚悟を決めると、ゴクリと唾を呑み込んだ。
ぐっすりと眠る愛する人の顔を覗き込む。
あぁ……こんなにも愛しているのに。
彼の為ならどんなことでもできるくらい愛しているのに。
本当はユノのことを忘れてほしくなんてない。
「でも、早くしないと……」
離れていても、二度と会えなくても、彼の記憶の中に生き続けられたらどんなに幸せだろうか。
ユノは美しい彼の顔にそっと顔を寄せた。
でも。
「ごめんね。キリヤ。俺のことは忘れて……」
そしてまるで最後のキスでも交わすかのように彼に顔を近づけると、ユノのことを忘れるよう呪いを込めた『忘却の魔法』の呪文を唱えた。
ユノの名前と共に呪文を全て唱え終わると、ユノは静かにキリヤから離れた。
これで起きたらもう彼はユノを思い出さない。
最初から、二人は出会わなかったのだ。
それでいい。
もともと運命が交わることがおかしいほどに遠い二人なのだ。
そして外した指輪を彼の枕元にそっと置いた。
『ユノ、行かないで……』
指輪を置いたとき彼の声が聞こえた気がした。
だがユノはその声を振り切る様に、元々着ていた国境警備隊の制服に着替えた。
そしてキリヤの部屋の窓をそっと開けた。
キリヤの部屋の窓にはシールドが張られているだろうが、シールドは外側からの侵入を防ぐ役割のものなので内側から出るのには何の支障もない。
ユノは指をさっと振って、国境警備隊の制服に収納されている箒を取り出すとそれに乗って夜明け前の空に飛びだした。
「さようなら、キリヤ」
夜明け前の静まり返った空。
誰もいない。
だから涙をどれだけ流しても誰にも見られることもない。
このまま駅へ行って、朝一番の列車で故郷に帰ろう。
ユノの帰るべき場所だ。
途中一度だけ、王宮を振り返った。
壮大で美しい城だと思った。
いつの間にか寝返りをしてしまったのか、窓の方を向いて眠っているユノをキリヤが背中から抱きしめてくれている体勢だった。
愛していると可愛いという言葉を鼓膜が溶けそうなほど囁かれた。
他に経験がないから比べようがないが、恐らくとてもとても優しく抱かれた。
彼が暴走してしまいそうな欲望を必死に抑えようとしている姿を思い出すと、愛おしさで胸が苦しくなるくらいだった。
背中から包み込むように抱きしめられていて、左手が上から重ねる様にぎゅっと握られていた。
二人の左手には青いキリヤの魔法石がはめ込まれた揃いの指輪。
それを見ていると、いつまでも名残惜しくなってしまいそうで、ユノは絡んでいる指を一本ずつそっと外していったがキリヤが起きる気配はなかった。
そういえばキリヤは王都に帰って来る特別急行の中でも、ユノを心配して眠っていなかった。
相当疲れているのだろう。
指を外した後、ユノは彼の腕の中からも静かに抜け出した。
よく眠っている彼は少し幼く見えて、可愛らしく思えた。
「さすがにこの指輪は貰ってはだめだよね」
王族や貴族の持っている特別な魔法石はただ高価なだけではないのだ。
産まれてくるときに握りしめているというその希少な宝石には強い魔法の力が込められている。
そんな大切なものを貰って行ってしまうわけにはいかない。
ユノは言ってから左手の薬指からそっと青い指輪を外した。
いつか誰かにこの魔法石を渡すのかなと思えば胸がひどく痛いけれど、これからユノがすることを思えばそれは仕方のないことだ。
むしろ、その人と幸せになることを祈れる自分でありたい。
ユノにぴったりなサイズで作られたそれなのに、指輪を抜こうとすると、指輪が嫌がるみたいに外しにくかった。
なんとか外すと、左の薬指がとても冷たくなった。
そして同時に。
「ひ……っ」
恐怖のあまりユノは思わず引きつった声を漏らした。
その声でキリヤを起こしてしまったかと思って右手で口を抑えてキリヤを見たが、キリヤは目を覚まさなかった。
そのことにほっとしながらも、指輪を外した左手を恐る恐るもう一度見た。
覚悟していたとはいえ、あまりの恐怖で体ががたがたと震えた。
そう、指輪を外した途端、ユノの左手の肘の辺りから手の甲に掛けてぶわっと『悪魔の痣』が現れたのだ。
とうとう出てしまった。
ユノが『黒い魔法』を使った『黒い魔法使い』だという証が。
ユノに現れた『悪魔の痣』はドレイクやキリヤの命を狙った魔法使いと違って蛇のようなものではなく、茨の蔓がぐるぐるとユノの腕に纏わりついたようなものだった。
酷く恐ろしく思えて、絶対にキリヤに見られたくないと強く思った。
「急がなきゃ……」
『黒い魔法使い』になってしまったら『光の魔法使い』の傍になんていられるはずがない。
いくらキリヤを守るとは言え、人の存在を一瞬で消してしまう『絶命の魔法』なんていうものを使用してしまった罰は受けないといけないのだ。
いよいよ愛する人との最後の別れが身に迫ってきた。
こんな恐ろしい痣を持つ者が、王宮にいていい訳ない。
涙が溢れそうなほど辛いけれど、最後にユノはどうしてもしなければならないことがある。
きっと突然ユノが消えたら、キリヤはとても苦しむだろう。
もしかしたらユノを追って来てくれるかもしれない。
でもユノは『黒い魔法使い』になってしまったことをどうしてもキリヤに知られたくなかった。
もしこの醜い『悪魔の痣』を彼に見られたら。
考えただけで耐えられそうになかった。
『黒い魔法使い』になってしまうと『黒い魔法』の魅力に取りつかれてしまい、悪魔のようなその魔法をまた使いたくなってしまうらしいと聞いたが、本当のことかもしれない。
ユノはどうしてもキリヤに『黒い魔法』の一種である『忘却の魔法』を使いたい。
強くそう思ってしまう。
このユノの名と共にこの呪文を唱えると、ユノのことだけ綺麗に全て忘れてしまうのだ。
禁書に載っていた『忘却の魔法』の呪文はユノの頭の中に鮮明に残っていた。
人の記憶を勝手に奪うそんな危険な魔法は『絶命の魔法』に匹敵するくらい禁じられた『黒い魔法』だ。
ユノは二度も禁忌を犯す。
覚悟を決めると、ゴクリと唾を呑み込んだ。
ぐっすりと眠る愛する人の顔を覗き込む。
あぁ……こんなにも愛しているのに。
彼の為ならどんなことでもできるくらい愛しているのに。
本当はユノのことを忘れてほしくなんてない。
「でも、早くしないと……」
離れていても、二度と会えなくても、彼の記憶の中に生き続けられたらどんなに幸せだろうか。
ユノは美しい彼の顔にそっと顔を寄せた。
でも。
「ごめんね。キリヤ。俺のことは忘れて……」
そしてまるで最後のキスでも交わすかのように彼に顔を近づけると、ユノのことを忘れるよう呪いを込めた『忘却の魔法』の呪文を唱えた。
ユノの名前と共に呪文を全て唱え終わると、ユノは静かにキリヤから離れた。
これで起きたらもう彼はユノを思い出さない。
最初から、二人は出会わなかったのだ。
それでいい。
もともと運命が交わることがおかしいほどに遠い二人なのだ。
そして外した指輪を彼の枕元にそっと置いた。
『ユノ、行かないで……』
指輪を置いたとき彼の声が聞こえた気がした。
だがユノはその声を振り切る様に、元々着ていた国境警備隊の制服に着替えた。
そしてキリヤの部屋の窓をそっと開けた。
キリヤの部屋の窓にはシールドが張られているだろうが、シールドは外側からの侵入を防ぐ役割のものなので内側から出るのには何の支障もない。
ユノは指をさっと振って、国境警備隊の制服に収納されている箒を取り出すとそれに乗って夜明け前の空に飛びだした。
「さようなら、キリヤ」
夜明け前の静まり返った空。
誰もいない。
だから涙をどれだけ流しても誰にも見られることもない。
このまま駅へ行って、朝一番の列車で故郷に帰ろう。
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