平凡な俺が魔法学校で冷たい王子様と秘密の恋を始めました

ゆなな

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7章

ユノの頼み

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オレは、公爵閣下を好きな人から見ると、けしからん存在らしい。

アイドルに熱愛報道出たときに、相手を叩きたくなる心理か?

しかも、オレは、スピード婚しちゃっているから。

表立って反対はしないけど、みたいな?

さっさと、公爵に真実の愛を捧げる人を斡旋して、オレは、日本に帰ろう。

夫と愛がない結婚生活の上に、国中の夫大好きなやつから、嫌われているって、どんな、結婚生活だよ。

しかも、文句の一つでも、と思っても、公爵は家にいない。

帰って来ないんだよ。
結婚した日以来、オレは、夫の顔を見ていない。

結婚生活の始まりから、説明もなく別居。

夫は、家に帰らないのに。

夫の手配しただろう人が、毎日くる新婚家庭って、どうよ?

夫の手配した人は、夫のことは好きだけど、伴侶のオレは好きじゃない。

離婚推奨じゃない?

オレが相談されたら、別れろ、一択だわ。

離婚したら、日本に帰るための条件を満たさないんで、オレは、結婚したままでいる。

冷え切った夫婦そのもの。

オレ、なんで、異世界にきて、こんな四面楚歌にあってるんだ?


気を取り直して、教育係と本題に入るか。

「お茶会とか、するんだよな?
やり方、知らないし、何をどうするかも知らないんだけど。
そもそも、なんなの、お茶会って?」

「そんなことも知らないで、よく、今まで生きてきましたね。」
と教育係。

日本の庶民に、お茶会の習慣はない。

野点で、お茶席ぐらいじゃないか?

でも、そんな感想は言わない。

教育係は、オレ個人に興味がないと分かったから。

「昼の社交です。」
と教育係。

「はあ。昼の?ということは、夜もある?」

「夜は、夜会です。」
と教育係。

「夜会は、何を?」

「食事や、舞踏会です。」
と教育係。

「お茶会は?」

「昼餐とは異なります。おやつとお茶をいただく会です。」
と教育係。

わあ、上流階級だね。

何、その面倒なやつ。

日本に帰ってからの使い道がなさすぎる。

この国の王侯貴族についての知識も、使い道はないけれど。

公爵が、職場で、勝手に、真実の愛を捧げる相手を見つけてこないかな?

そうすれば、オレは、苦労せずに日本に帰れるのに。

そうはいっても、まだ異世界から帰る目途が立っていないので、生活していくためだ。

オレは、オレを好きじゃない教育係の指導を受けて、お茶会を開くことにした。
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