54 / 123
4章
二人の距離
しおりを挟む
「よし! じゃあにそろそろ王宮広場に向かおうか。王宮の敷地内に入っても広場は広いから早めに入った方がいい」
「サランは王宮広場に行ったことがあるの?」
「うん。何度か」
王宮には何度か訪れたことがあるというサランは慣れた様子で高さ五十メートルほどある王宮の正門の前までナビゲートしてくれた。
それ自体が大きな建物のような門には魔法軍の戦士達がずらりと並んでいた。
門の幅は二十メートルほどあるので、門を潜り抜けるのはちょっとしたトンネルを潜るようなものだった。
そこを通ると王宮の敷地内だ。
「王宮の戦士の前を通るのって緊張するよね」
両サイドに並ぶ戦士の前を歩きながらサランは小声で囁くようにユノに言った。
「この中にアンドレアもいたりするのかな?」
すらりと並ぶ戦士を横目でそっと眺めながらサランに問う。
悪いことは一つもしていないのだから堂々と通ればいいのだけれど、少しばかり心臓がどきどきする。
「ぶっ……ユノはそういうところは世間知らずだよね。あいつはあれでもビスコンティ家でしょ? ビスコンティ家の子息がこんな門番するわけないじゃん。しかもあいつ手練れらしいから確か騎士団長のはずだよ。聖堂の中で式典に臨んでいる王家の一番傍で護衛しているんじゃないかな」
「そ……そうなんだ。ここに並んでいる戦士も十分すごい威圧感なのに」
そう言ってユノはサランの耳に囁いた。
トンネルのような門を通り過ぎると、思わずユノもサランもほぅっと息を吐いた。
武器を持っている人の横を通るのはやはり少し緊張する。
自分は本当に『戦士』が特性なのだろうか。
屈強な戦士を見ると、到底自分が向いているようには思えない。
美しく整備された王宮の敷地内に入っていくとユノの想像以上に大きい城が現れ、ユノは息を呑んだ。
「うわ……」
「そっか。ユノは王宮を近くで見るのは初めて?」
驚きで目を見張るユノにサランがニコニコと問う。
「うん。学園は山の上にあるから、上から見たことはあるけれど、目の前で見ると凄い迫力……」
ユノは城の大きさに呆然としながら言った。
王宮の敷地内ではキリヤに貰った招待状を何箇所かで提示し何重にもなっているセキュリティを通過して、王宮のテラスがよく見える広場に辿り着いた。
「緊張してる?」
サランがふふ、と笑いながらユノに尋ねる。
「うん。学園で慣れたと思っていたけれど桁違いだね……」
聖堂で戴冠式を終えた王が、王宮のバルコニーで国民に宣誓と挨拶を行う。
シュトレイン十五世の戴冠式だが、王が戴冠されるのに伴って王族もそれぞれ新たな階級に上がるためバルコニーには王族がずらりと並ぶ。
その様子が見たくて多くの国民は王宮前の広場に集う。
集まっている人のあまりの多さに圧倒された。
城下町の賑わいから、王宮前広場に集まっている人の数も相当なものと予想していたが、これほどまでとは思わなかった。
何万人もの人が集い、戴冠式を終えた王族を一目見ようと今か今かと待ち構えている。
「あれが、バルコニー?」
王族が国民に挨拶をするために出てくるというバルコニーはこれまでユノが学園で見てきたバルコニーとは規模が全く違っていた。
もちろん、学園のバルコニーもかなり立派なものではあったが、王宮のバルコニーは王族が国民にお目見えする場所というだけあって、まるで舞台のように広くバルコニーに出るためのガラス戸も建物三階分ほどの高さで作られているほど大きく立派であった。
「うん。そうだよ。あそこに王族がずらりと並ぶんだ」
サランがユノに説明してくれた。
ユノが壮大な城やあまりに多くの人々に面食らっていると、広場に集う群衆の最前列に並ぶ楽隊の奏でるファンファーレが鳴り響いた。
その演奏も今まで聞いたことがあるものとは桁違いの迫力だった。
「すごい迫力だね」
すぐ隣でサランが言ったが、その声もようやく聞き取れるかどうかというほど。
ファンファーレが終わると、厳かにバルコニーの巨大なガラス戸が開いた。
開いた扉から出てきたのは、凛々しい騎士団長。
「アンドレア……」
ユノはあまりに立派な彼に思わず、声を漏らした。
「うわ……今日の朝メープルのキャンディ舐めて喜んでいた奴と同一人物に見えない……」
一糸乱れぬ動きで現れた騎士団に守られるようにして国王陛下が現れた。
頭上には戴冠したばかりの眩いクラウン。
割れんばかりの拍手と歓声が沸き起こる。
そして続いて現れたのは世継ぎである皇太子殿下とその弟である『光の魔法使い』である。
美しいプラチナブロンドの兄弟に群衆からは感嘆の溜息が地鳴りのように響いた。
続いて王族がどんどん宮殿のバルコニーに現れた。
その中でもキリヤは『光の魔法使い』ということもあり、煌びやかな王族の中でもひと際輝いているように見えたのは、ユノの贔屓目ではないはずだ。
「やはり『光の魔法使い』を受け継ぐキリヤ様は格別の美しさとオーラを持っていらっしゃるな」
「斯様に立派な『光の魔法使い』ならば先の光の魔法使い様のようにきっと国を守ってくださるに違いない」
其処彼処からキリヤへの称賛の声が聞こえる。
王族の装束を身に纏い、群衆の前に立つ彼は美しく光り輝いていて、この世の暗闇をすべて照らしてしまうような存在に見えた。
「すごいな……キリヤ会長。学園でもカリスマのオーラ出まくりだけど、王族として振舞っている姿はまた格別だな。僕たちとは住む世界が違う……」
サランが感嘆の息を漏らし、ユノは頷いた。
ユノと図書館の片隅で何気ないことを話す彼と間違いなく同一人物であるのだが、ひどく遠い存在に感じられた。
遠くに輝く一等星を眺めているような、どこか現実味のないものを眺めているような、そんな気持ちだった。
彼の隣で、彼に触れられて。
すっかり舞い上がって勘違いをしていたのだ。
彼と自分には大きな隔たりがある。
そんなことはわかっているようでわかっていなかった。
でも、この王都に、王宮に、戴冠式に来て目の前に突きつけられた気分だった。
自分と彼の間にあるものは隔たりなんて生易しいものではない。
住んでいる世界が、次元が違う、とはこういうことを言うのだ。
そしてきっとどちらか片方の住んでいる世界に行き、二人でそこで生きる、ということは絶対に絶対にできない。
彼とユノのいる場所はあまりに遠すぎる。
学園は彼が外界を知るために、ほんの僅かに降りてきた場所に過ぎず、彼は天上の世界の人なのだ。
「サランは王宮広場に行ったことがあるの?」
「うん。何度か」
王宮には何度か訪れたことがあるというサランは慣れた様子で高さ五十メートルほどある王宮の正門の前までナビゲートしてくれた。
それ自体が大きな建物のような門には魔法軍の戦士達がずらりと並んでいた。
門の幅は二十メートルほどあるので、門を潜り抜けるのはちょっとしたトンネルを潜るようなものだった。
そこを通ると王宮の敷地内だ。
「王宮の戦士の前を通るのって緊張するよね」
両サイドに並ぶ戦士の前を歩きながらサランは小声で囁くようにユノに言った。
「この中にアンドレアもいたりするのかな?」
すらりと並ぶ戦士を横目でそっと眺めながらサランに問う。
悪いことは一つもしていないのだから堂々と通ればいいのだけれど、少しばかり心臓がどきどきする。
「ぶっ……ユノはそういうところは世間知らずだよね。あいつはあれでもビスコンティ家でしょ? ビスコンティ家の子息がこんな門番するわけないじゃん。しかもあいつ手練れらしいから確か騎士団長のはずだよ。聖堂の中で式典に臨んでいる王家の一番傍で護衛しているんじゃないかな」
「そ……そうなんだ。ここに並んでいる戦士も十分すごい威圧感なのに」
そう言ってユノはサランの耳に囁いた。
トンネルのような門を通り過ぎると、思わずユノもサランもほぅっと息を吐いた。
武器を持っている人の横を通るのはやはり少し緊張する。
自分は本当に『戦士』が特性なのだろうか。
屈強な戦士を見ると、到底自分が向いているようには思えない。
美しく整備された王宮の敷地内に入っていくとユノの想像以上に大きい城が現れ、ユノは息を呑んだ。
「うわ……」
「そっか。ユノは王宮を近くで見るのは初めて?」
驚きで目を見張るユノにサランがニコニコと問う。
「うん。学園は山の上にあるから、上から見たことはあるけれど、目の前で見ると凄い迫力……」
ユノは城の大きさに呆然としながら言った。
王宮の敷地内ではキリヤに貰った招待状を何箇所かで提示し何重にもなっているセキュリティを通過して、王宮のテラスがよく見える広場に辿り着いた。
「緊張してる?」
サランがふふ、と笑いながらユノに尋ねる。
「うん。学園で慣れたと思っていたけれど桁違いだね……」
聖堂で戴冠式を終えた王が、王宮のバルコニーで国民に宣誓と挨拶を行う。
シュトレイン十五世の戴冠式だが、王が戴冠されるのに伴って王族もそれぞれ新たな階級に上がるためバルコニーには王族がずらりと並ぶ。
その様子が見たくて多くの国民は王宮前の広場に集う。
集まっている人のあまりの多さに圧倒された。
城下町の賑わいから、王宮前広場に集まっている人の数も相当なものと予想していたが、これほどまでとは思わなかった。
何万人もの人が集い、戴冠式を終えた王族を一目見ようと今か今かと待ち構えている。
「あれが、バルコニー?」
王族が国民に挨拶をするために出てくるというバルコニーはこれまでユノが学園で見てきたバルコニーとは規模が全く違っていた。
もちろん、学園のバルコニーもかなり立派なものではあったが、王宮のバルコニーは王族が国民にお目見えする場所というだけあって、まるで舞台のように広くバルコニーに出るためのガラス戸も建物三階分ほどの高さで作られているほど大きく立派であった。
「うん。そうだよ。あそこに王族がずらりと並ぶんだ」
サランがユノに説明してくれた。
ユノが壮大な城やあまりに多くの人々に面食らっていると、広場に集う群衆の最前列に並ぶ楽隊の奏でるファンファーレが鳴り響いた。
その演奏も今まで聞いたことがあるものとは桁違いの迫力だった。
「すごい迫力だね」
すぐ隣でサランが言ったが、その声もようやく聞き取れるかどうかというほど。
ファンファーレが終わると、厳かにバルコニーの巨大なガラス戸が開いた。
開いた扉から出てきたのは、凛々しい騎士団長。
「アンドレア……」
ユノはあまりに立派な彼に思わず、声を漏らした。
「うわ……今日の朝メープルのキャンディ舐めて喜んでいた奴と同一人物に見えない……」
一糸乱れぬ動きで現れた騎士団に守られるようにして国王陛下が現れた。
頭上には戴冠したばかりの眩いクラウン。
割れんばかりの拍手と歓声が沸き起こる。
そして続いて現れたのは世継ぎである皇太子殿下とその弟である『光の魔法使い』である。
美しいプラチナブロンドの兄弟に群衆からは感嘆の溜息が地鳴りのように響いた。
続いて王族がどんどん宮殿のバルコニーに現れた。
その中でもキリヤは『光の魔法使い』ということもあり、煌びやかな王族の中でもひと際輝いているように見えたのは、ユノの贔屓目ではないはずだ。
「やはり『光の魔法使い』を受け継ぐキリヤ様は格別の美しさとオーラを持っていらっしゃるな」
「斯様に立派な『光の魔法使い』ならば先の光の魔法使い様のようにきっと国を守ってくださるに違いない」
其処彼処からキリヤへの称賛の声が聞こえる。
王族の装束を身に纏い、群衆の前に立つ彼は美しく光り輝いていて、この世の暗闇をすべて照らしてしまうような存在に見えた。
「すごいな……キリヤ会長。学園でもカリスマのオーラ出まくりだけど、王族として振舞っている姿はまた格別だな。僕たちとは住む世界が違う……」
サランが感嘆の息を漏らし、ユノは頷いた。
ユノと図書館の片隅で何気ないことを話す彼と間違いなく同一人物であるのだが、ひどく遠い存在に感じられた。
遠くに輝く一等星を眺めているような、どこか現実味のないものを眺めているような、そんな気持ちだった。
彼の隣で、彼に触れられて。
すっかり舞い上がって勘違いをしていたのだ。
彼と自分には大きな隔たりがある。
そんなことはわかっているようでわかっていなかった。
でも、この王都に、王宮に、戴冠式に来て目の前に突きつけられた気分だった。
自分と彼の間にあるものは隔たりなんて生易しいものではない。
住んでいる世界が、次元が違う、とはこういうことを言うのだ。
そしてきっとどちらか片方の住んでいる世界に行き、二人でそこで生きる、ということは絶対に絶対にできない。
彼とユノのいる場所はあまりに遠すぎる。
学園は彼が外界を知るために、ほんの僅かに降りてきた場所に過ぎず、彼は天上の世界の人なのだ。
256
お気に入りに追加
4,316
あなたにおすすめの小説

親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。

モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中
risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。
任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。
快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。
アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——?
24000字程度の短編です。
※BL(ボーイズラブ)作品です。
この作品は小説家になろうさんでも公開します。
ギルド職員は高ランク冒険者の執愛に気づかない
Ayari(橋本彩里)
BL
王都東支部の冒険者ギルド職員として働いているノアは、本部ギルドの嫌がらせに腹を立て飲みすぎ、酔った勢いで見知らぬ男性と夜をともにしてしまう。
かなり戸惑ったが、一夜限りだし相手もそう望んでいるだろうと挨拶もせずその場を後にした。
後日、一夜の相手が有名な高ランク冒険者パーティの一人、美貌の魔剣士ブラムウェルだと知る。
群れることを嫌い他者を寄せ付けないと噂されるブラムウェルだがノアには態度が違って……
冷淡冒険者(ノア限定で世話焼き甘えた)とマイペースギルド職員、周囲の思惑や過去が交差する。
表紙は友人絵師kouma.作です♪
【完結】僕はキミ専属の魔力付与能力者
みやこ嬢
BL
【2025/01/24 完結、ファンタジーBL】
リアンはウラガヌス伯爵家の養い子。魔力がないという理由で貴族教育を受けさせてもらえないまま18の成人を迎えた。伯爵家の兄妹に良いように使われてきたリアンにとって唯一安らげる場所は月に数度訪れる孤児院だけ。その孤児院でたまに会う友人『サイ』と一緒に子どもたちと遊んでいる間は嫌なことを全て忘れられた。
ある日、リアンに魔力付与能力があることが判明する。能力を見抜いた魔法省職員ドロテアがウラガヌス伯爵家にリアンの今後について話に行くが、何故か軟禁されてしまう。ウラガヌス伯爵はリアンの能力を利用して高位貴族に娘を嫁がせようと画策していた。
そして見合いの日、リアンは初めて孤児院以外の場所で友人『サイ』に出会う。彼はレイディエーレ侯爵家の跡取り息子サイラスだったのだ。明らかな身分の違いや彼を騙す片棒を担いだ負い目からサイラスを拒絶してしまうリアン。
「君とは対等な友人だと思っていた」
素直になれない魔力付与能力者リアンと、無自覚なままリアンをそばに置こうとするサイラス。両片想い状態の二人が様々な障害を乗り越えて幸せを掴むまでの物語です。
【独占欲強め侯爵家跡取り×ワケあり魔力付与能力者】
* * *
2024/11/15 一瞬ホトラン入ってました。感謝!

小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~
朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」
普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。
史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。
その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。
外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。
いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。
領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。
彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。
やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。
無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。
(この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)

からかわれていると思ってたら本気だった?!
雨宮里玖
BL
御曹司カリスマ冷静沈着クール美形高校生×貧乏で平凡な高校生
《あらすじ》
ヒカルに告白をされ、まさか俺なんかを好きになるはずないだろと疑いながらも付き合うことにした。
ある日、「あいつ間に受けてやんの」「身の程知らずだな」とヒカルが友人と話しているところを聞いてしまい、やっぱりからかわれていただけだったと知り、ショックを受ける弦。騙された怒りをヒカルにぶつけて、ヒカルに別れを告げる——。
葛葉ヒカル(18)高校三年生。財閥次男。完璧。カリスマ。
弦(18)高校三年生。父子家庭。貧乏。
葛葉一真(20)財閥長男。爽やかイケメン。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる