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3章
王族と平民
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信じられないようなキリヤの告白のあと、キリヤもユノも目が回るほど忙しかった。
だが、その間を縫うようにキリヤが図書館に現れたり、生徒会室で向かい合って互いの仕事をこなしたり、治癒学の授業を並んで受けたり。
これまでユノの日常に無かったことが、気がつけばすんなりとユノの日常に入りこんでいた。
「ユノ、ノートありがとう。助かった」
治癒学の授業が終わるとそう言って、先週貸した昨年のノートをキリヤはユノに手渡した。
「どういたしまして」
「ユノっ食堂行くよっ」
授業が終わるなり自分の席から走るようにユノの元へやって来たサランは、キリヤからユノを引きはがすように引っ張って言う。
「じゃあキリヤ、また」
ユノがそう言って手を振ると、昼休みでさえも忙しい彼はユノの頭を軽くかき混ぜると、軽やかにローブを翻しあっさりと行ってしまう。
キリヤの背中にガルガルと唸る番犬のような視線を向けているサランに苦笑しながら、ノートを収納バッグに戻すべく収納バッグを開ける。
ノートをバッグにしまう前にパラリとノートを捲る。
(あ……)
最後のページの隅っこ。
『4時30分』
ユノが使っている黒のインクではなく、深い青のインクで書かれた時間。
それを確認してからユノはノートをそっとバッグにしまった。
「ちょっと! 何笑ってんの?」
キリヤの背中を睨むように見ていたサランが振り返って言う。
「え? 笑ってた?」
「笑ってたよ。にこーって」
「何でもないよ。早くご飯食べに行こ」
ユノは顔の前で手を振って、何でもないということを強調して見せる。
「そう? 本当になんでもない? 最近授業で会うと二人本当に仲よさそうじゃん」
サランの指摘にユノは内心ギクリと慌てる。
サランには本当のことを話した方がよさそうにも思えたが、明るいサランがキリヤには敵意を剥き出しにしているので切り出せずにいた。
だが、察しの良いサランには隠したい恥ずかしいことも言わずとも全てばれてしまいそうでもあった。
「な……仲良く見える?」
「うん。授業中コソコソって話しているでしょ。それがすごく親密そうに見える。でも僕以外は気付いていないとは思うよ」
荷物を纏めたユノとサランはジェイコブなどのクラスメイトが待つ食堂に向かって連れ立って歩き出す。
「どうしてサラン以外は気づいてないって思うの?」
ユノは尋ねた。
「二人はさ、授業終わったらぱっと離れるじゃん。秘密の関係のカップルみたいに」
「ひ……っ?! 秘密の…てっ……ゲホっ」
サランの言葉にびっくりしてユノがむせると、苦笑しながらサランはユノの背中を摩る。
「もー、大丈夫? そう見えているのは僕だけだと思うから。王子だ平民だって周りはうるさいけど、二人は気を付けているから大丈夫だよ。精々生徒会役員として多少の関わりがあるんだろうなってくらいにしかみえないよ。でも僕はそれでも心配だ」
治癒学で使用する教室を出て、廊下を歩きながらサランは声を潜めてユノに言う。
「生徒会でユノがうまくやれているなら安心だし、嬉しいよ。でもさあんまり仲良くなりすぎると卒業した後辛いよ? 今はクラスが違うとはいえ同じ学年の生徒だけど、卒業したら向こうは王族。しかも会長は『光の魔法使い』で、ユノは村の幼馴染達と故郷を復興させるために絶対に王都には残らず帰るって言ってる。平民同士なら離れていても連絡は取れるだろうけど、王族とは連絡を取ることさえも難しくなるんだよ」
サランの方を見ると、大きな瞳はユノを心底心配してくれているようだった。
そして賢いサランの言葉は間違っていないと、ユノは思った。
「ん。その通りだね。ありがとう。深入りしないように気を付ける」
言いにくいだろうことを言ってくれたサランにユノは礼を言った。
「さ、早く行こう。食堂で待っている皆に怒られちゃう」
明るく言ってくれたサランと、よく磨かれた木製の廊下を急いで歩いた。
話題を変えたサランと明るく会話しながら歩きながらも、サランの言葉で冷水を浴びさせられたように冷静になったユノは頭の中で考えを整理した。
キリヤの突然の告白に心がかき乱されたが、ユノの気持ち以前に冷静に考えると彼の告白を受けるという選択肢を選べるはずもないのだ。
サランの言うとおり、学園を卒業したらユノとキリヤは友人として交流するのも難しくなるだろう。
しかも、キリヤにはシュリというパートナーがいるし、そのうちに貴族の魔女と婚約もするとも騒がれてもいる。
王族であるキリヤは何人も恋仲になる相手がいることは普通の感覚なのかもしれないが、ユノにはその感覚は理解しがたいものであった。
しかもユノは故郷に大切な幼馴染達がいる。
今は村を守れる自分になるために王都の学園で自由に過ごしているが、七年学園で過ごして故郷に帰ったら、勉強するユノに替わって村を守ってくれている幼馴染と共に村に全て捧げると固く心に決めているのだ。
未来を思い描けない人と恋人になることはできない。
そう思ってユノはゆっくりと瞬きをした。
答えは決まっているはずなのに、胸がひどく痛かった。
でも自分の痛みは人生の選択の考慮に入れるべきものではない。
それが親を失ったユノを育ててくれた故郷に対するユノの信条でもあった。
だが、その間を縫うようにキリヤが図書館に現れたり、生徒会室で向かい合って互いの仕事をこなしたり、治癒学の授業を並んで受けたり。
これまでユノの日常に無かったことが、気がつけばすんなりとユノの日常に入りこんでいた。
「ユノ、ノートありがとう。助かった」
治癒学の授業が終わるとそう言って、先週貸した昨年のノートをキリヤはユノに手渡した。
「どういたしまして」
「ユノっ食堂行くよっ」
授業が終わるなり自分の席から走るようにユノの元へやって来たサランは、キリヤからユノを引きはがすように引っ張って言う。
「じゃあキリヤ、また」
ユノがそう言って手を振ると、昼休みでさえも忙しい彼はユノの頭を軽くかき混ぜると、軽やかにローブを翻しあっさりと行ってしまう。
キリヤの背中にガルガルと唸る番犬のような視線を向けているサランに苦笑しながら、ノートを収納バッグに戻すべく収納バッグを開ける。
ノートをバッグにしまう前にパラリとノートを捲る。
(あ……)
最後のページの隅っこ。
『4時30分』
ユノが使っている黒のインクではなく、深い青のインクで書かれた時間。
それを確認してからユノはノートをそっとバッグにしまった。
「ちょっと! 何笑ってんの?」
キリヤの背中を睨むように見ていたサランが振り返って言う。
「え? 笑ってた?」
「笑ってたよ。にこーって」
「何でもないよ。早くご飯食べに行こ」
ユノは顔の前で手を振って、何でもないということを強調して見せる。
「そう? 本当になんでもない? 最近授業で会うと二人本当に仲よさそうじゃん」
サランの指摘にユノは内心ギクリと慌てる。
サランには本当のことを話した方がよさそうにも思えたが、明るいサランがキリヤには敵意を剥き出しにしているので切り出せずにいた。
だが、察しの良いサランには隠したい恥ずかしいことも言わずとも全てばれてしまいそうでもあった。
「な……仲良く見える?」
「うん。授業中コソコソって話しているでしょ。それがすごく親密そうに見える。でも僕以外は気付いていないとは思うよ」
荷物を纏めたユノとサランはジェイコブなどのクラスメイトが待つ食堂に向かって連れ立って歩き出す。
「どうしてサラン以外は気づいてないって思うの?」
ユノは尋ねた。
「二人はさ、授業終わったらぱっと離れるじゃん。秘密の関係のカップルみたいに」
「ひ……っ?! 秘密の…てっ……ゲホっ」
サランの言葉にびっくりしてユノがむせると、苦笑しながらサランはユノの背中を摩る。
「もー、大丈夫? そう見えているのは僕だけだと思うから。王子だ平民だって周りはうるさいけど、二人は気を付けているから大丈夫だよ。精々生徒会役員として多少の関わりがあるんだろうなってくらいにしかみえないよ。でも僕はそれでも心配だ」
治癒学で使用する教室を出て、廊下を歩きながらサランは声を潜めてユノに言う。
「生徒会でユノがうまくやれているなら安心だし、嬉しいよ。でもさあんまり仲良くなりすぎると卒業した後辛いよ? 今はクラスが違うとはいえ同じ学年の生徒だけど、卒業したら向こうは王族。しかも会長は『光の魔法使い』で、ユノは村の幼馴染達と故郷を復興させるために絶対に王都には残らず帰るって言ってる。平民同士なら離れていても連絡は取れるだろうけど、王族とは連絡を取ることさえも難しくなるんだよ」
サランの方を見ると、大きな瞳はユノを心底心配してくれているようだった。
そして賢いサランの言葉は間違っていないと、ユノは思った。
「ん。その通りだね。ありがとう。深入りしないように気を付ける」
言いにくいだろうことを言ってくれたサランにユノは礼を言った。
「さ、早く行こう。食堂で待っている皆に怒られちゃう」
明るく言ってくれたサランと、よく磨かれた木製の廊下を急いで歩いた。
話題を変えたサランと明るく会話しながら歩きながらも、サランの言葉で冷水を浴びさせられたように冷静になったユノは頭の中で考えを整理した。
キリヤの突然の告白に心がかき乱されたが、ユノの気持ち以前に冷静に考えると彼の告白を受けるという選択肢を選べるはずもないのだ。
サランの言うとおり、学園を卒業したらユノとキリヤは友人として交流するのも難しくなるだろう。
しかも、キリヤにはシュリというパートナーがいるし、そのうちに貴族の魔女と婚約もするとも騒がれてもいる。
王族であるキリヤは何人も恋仲になる相手がいることは普通の感覚なのかもしれないが、ユノにはその感覚は理解しがたいものであった。
しかもユノは故郷に大切な幼馴染達がいる。
今は村を守れる自分になるために王都の学園で自由に過ごしているが、七年学園で過ごして故郷に帰ったら、勉強するユノに替わって村を守ってくれている幼馴染と共に村に全て捧げると固く心に決めているのだ。
未来を思い描けない人と恋人になることはできない。
そう思ってユノはゆっくりと瞬きをした。
答えは決まっているはずなのに、胸がひどく痛かった。
でも自分の痛みは人生の選択の考慮に入れるべきものではない。
それが親を失ったユノを育ててくれた故郷に対するユノの信条でもあった。
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