6 / 123
1章
冷たい王子様
しおりを挟む
「随分と騒がしいな」
あの頃より随分と身長は伸び、精悍な顔立ちになった彼に子供っぽさは一切ない。
だが、プラチナ色の髪は変わらず見惚れるほどに美しかった。
騒がしかった部屋の中がすぐに静まった。
アンドレアも彼の姿を見て、黙って火の球を消した。
暴れる赤獅子と称されるアンドレアだが、魔法軍の中でも王族の安全を守る特別な騎士団の長を務めるだけあってキリヤには忠実だという噂は本物らしい。
美しい見た目を持つ彼らの中でも取り分け美しいキリヤ。
彼はその場の空気を支配する。
それまでどこか緩んでいた雰囲気の室内が一気に引き締まった。
それでも髪の輝きと美しい青い瞳の輝きはあのときと同じであることに、ユノは胸の高まりを止めることが出来なかった。
美しい彼を見て胸が高まったのはユノだけではないようで、シュリは風のような速さで彼の元に駆け寄った。
「ごめんね、キリヤ。この平民がうるさくてさ。軍の仕事はもう終わったの?」
シュリはその美しい顔に、とびきりの笑顔を浮かべてキリヤを見上げた。
長身のキリヤの肩に手を掛け、翡翠色の瞳を潤ませながら男とは思えないほどに綺麗な唇を彼の耳元に寄せて話す。美しいシュリと彼が並ぶと対で作られた像のように似合っていた。
「あぁ。軍の仕事はもう片付いた。アンドレアも武官や騎士団へ早急に連絡してくれてありがとう」
「はっ。」
キリヤの言葉にアンドレアが跪いて頭を垂れる。
学生でありながらも第二王子として国のために仕事もしているキリヤはこの学校の生徒会の会長も務める。
「ここは軍ではない。生徒会では学友として気楽に話せと言っているだろう」
キリヤはそう言ってアンドレアを立たせた。
「申し訳ございません。キリヤ様に学友と思っていただけるのは大変光栄です」
さっきユノに向けた禍々しい顔とは全く違うキリヤに心酔しきった表情の跪いたアンドレアを立たせると、キリヤは口を再び開いた。
「新入生歓迎会についてアンリ学園長から準備の進捗を聞かれている。午後一時からの定例会の後、アンリ学園長に僕からお伝えする予定だ。各担当の進捗について定例会のときに報告してもらうので纏めておいてくれ」
キリヤの凛とした声が生徒会室に響く。
「はい」
キリヤの命令に他の生徒会役員達が応えた。
もちろんあの燃え盛るような男、アンドレアも。
そして部屋の中を見渡したキリヤはふとユノに目を留めた。
「君が今日から生徒会入りする平民か」
キリヤの青い瞳からは何の感情も感じられなくて、不安な気持ちが過ぎったが当時の礼を言わなくてはならないのは間違いなかった。
数歩進んでユノは彼の前に出た。
すると、ムスクのような香りがした。
彼の香りなのだろうか。自分の香りがあるのはとても大人に感じられた。
喉が緊張でカラカラだったがユノは声を絞り出した。
「ユノ……っユノ・マキノですっ学長先生に任命されて今日から生徒会役員の一員になりましたっ……少しでも生徒会のお役に立てたらと思ってます。あの……っキリヤ様が以前北部のクルリ村にいらしたときにお会いして、命を助けていただいたことがあります。その節はありがとうございましたっ」
冷たく感情のない、青い瞳にまっすぐ見据えられて胸が潰れそうだったが、一思いに言った。
とても賢いと評判の王子は名前を聞いて、思い出してくれるだろうか。
心臓が口から出そうなほどうるさく高ぶる。
キリヤが口を開くまでのほんの短い時間がとても長く感じられた。
ゆっくりと瞬きをしたのち、彼の唇が動いた。
「悪いが記憶にない」
取り付く島もなく、突き放すようなキリヤの言い方。
心の奥に大切に灯しておいた小さな淡い炎が一瞬で吹き消されたように、胸が冷たくなった。
だが、ユノはローブのポケットに仕舞い込んでいた青い宝石のついたブローチを取り出した。
「これを見ても思い出していただけないでしょうか」
ユノの取り出したキリヤの瞳とそっくりの青いブローチを見た途端、生徒会室の空気もガラリと変わった。
「なんで、お前みたいな平民がキリヤの魔法石持ってるわけ?!」
今にも掴みかかりそうな勢いでシュリが宝石に飛びついたし、アンドレアやほかの面々も驚きで目を瞠っている。
「落ち着け。シュリ。それは本物ではない。僕は誰にも自分の魔法石を触らせたことがないのはお前も知っているだろう」
荒ぶるシュリに対してキリヤはひどく落ち着いた、そして冷たい様子で言った。
「ぶっ……偽物ね。まぁそうだよね」
シュリはおかしくてたまらないというように吹き出した。
「子供のときです。クルリ村でいただきました」
「幼いとき確かに北部の戦場の視察ということで行ったことはあるが、僕はまだ幼かったから『北の都』までしか行っていないはずだ。『北の都』よりも北の辺鄙な村に立ち寄った覚えはない。誰か別の者と勘違いしているのだろう。戦争が終わったばかりの頃は残党がいないか確認するために多くの者がシュトレイン北部に出向いていたからな」
ユノの手にある魔法石とそっくりな瞳はひどく冷たかった。
「ははは。だよね。こんなヤツにキリヤが自分の魔法石を渡すわけないか。勘違いしちゃって恥ずかしいヤツ」
「そんな……確かにキリヤ様からいただきました」
「僕ではないと言っている。その僕の魔法石と似た擬物は不愉快だからさっさとしまってくれないか」
ぴしゃりと全てを遮るような声に、ユノは魔法石を再びポケットに落とすより他なかった。
そんなユノに追い打ちをかけるようにキリヤは続けた。
「そして君の生徒会への加入についてだが、僕は賛成していない。平民である君が、ここで何か我々の助けになるようなことができるとは到底思えない。平民の君にはここで発揮できるような能力はないだろう?」
キリヤは冷たく平坦な声でそう言い放った。
長い間心の支えにしていた人に言われた言葉が信じられなくて、ユノは黒い瞳を大きく見開いた。あのとき温かく見えた青い瞳は、今日はひどく冷たくユノを見ていた。
「……っ……それは一緒に仕事をしてみないとわからないことではないですか?」
少しの間衝撃で押し黙ったが、ユノを忘れてしまったことは仕方ないにしても、これまで学園に入学してから必死で修得してきたことを否定されるようなことには黙っていられなかった。
しかも平民だからという物言いに屈してしまうのは、ほかの平民の皆にも申し訳ないとも思えた。平民は出自や見た目が劣っていたとしても、能力が貴族たちより劣っているとは到底思えなかった。
「ここはこの先国の中枢を担うべき人材の訓練の場でもある。そこに君のような平民が入り込むのを良しとしない人物もいるだろう。危険な目に遭う前にここを去ることを勧める。君のようなごく平凡な平民が、能力の高い貴族の者から敵意を向けられて、躱せるとはとても思えない」
キリヤは淡々と言った。
冷たい彼の言葉は氷の刃になってユノの胸に突き刺さった。
ユノは痛みに耐えるようにゆっくりと瞬きをした。
「一緒に仕事をしてみて、俺が役に立たないということであれば、俺は納得してここを去ります。ですが、今はまだ何もしてないので去りたくありません」
「キリヤが去れって言ってるのに。図々しい奴だな」
キリヤの横で苦々しげに言ったのは、キリヤの肩に手を掛けたままのシュリであった。
「使徒会役員の任命権は学長にあります。学長先生から命じられない限り、俺は生徒会役員として働く義務があります。それとも学長先生に生徒会は平民の生徒は理由もなく追い出す組織だと報告しても?」
キリヤは美しい眉を顰めた。
まるで憎い者でも見るように、ユノを見ていた。
「平民のくせにキリヤ様に何て口を利くんだっ」
いきり立ったアンドレアだが、キリヤが片手でそっと制するとアンドレアは黙った。
「……忠告はした。好きにしろ。悪いが新入生歓迎会の準備で忙しくこれ以上この件に割ける時間はない。シュリ、定例会の議題を整理したいから、会長室に来てくれ」
キリヤはユノの方は見ずにシュリの方だけを見て冷たくそう言った。
あの頃より随分と身長は伸び、精悍な顔立ちになった彼に子供っぽさは一切ない。
だが、プラチナ色の髪は変わらず見惚れるほどに美しかった。
騒がしかった部屋の中がすぐに静まった。
アンドレアも彼の姿を見て、黙って火の球を消した。
暴れる赤獅子と称されるアンドレアだが、魔法軍の中でも王族の安全を守る特別な騎士団の長を務めるだけあってキリヤには忠実だという噂は本物らしい。
美しい見た目を持つ彼らの中でも取り分け美しいキリヤ。
彼はその場の空気を支配する。
それまでどこか緩んでいた雰囲気の室内が一気に引き締まった。
それでも髪の輝きと美しい青い瞳の輝きはあのときと同じであることに、ユノは胸の高まりを止めることが出来なかった。
美しい彼を見て胸が高まったのはユノだけではないようで、シュリは風のような速さで彼の元に駆け寄った。
「ごめんね、キリヤ。この平民がうるさくてさ。軍の仕事はもう終わったの?」
シュリはその美しい顔に、とびきりの笑顔を浮かべてキリヤを見上げた。
長身のキリヤの肩に手を掛け、翡翠色の瞳を潤ませながら男とは思えないほどに綺麗な唇を彼の耳元に寄せて話す。美しいシュリと彼が並ぶと対で作られた像のように似合っていた。
「あぁ。軍の仕事はもう片付いた。アンドレアも武官や騎士団へ早急に連絡してくれてありがとう」
「はっ。」
キリヤの言葉にアンドレアが跪いて頭を垂れる。
学生でありながらも第二王子として国のために仕事もしているキリヤはこの学校の生徒会の会長も務める。
「ここは軍ではない。生徒会では学友として気楽に話せと言っているだろう」
キリヤはそう言ってアンドレアを立たせた。
「申し訳ございません。キリヤ様に学友と思っていただけるのは大変光栄です」
さっきユノに向けた禍々しい顔とは全く違うキリヤに心酔しきった表情の跪いたアンドレアを立たせると、キリヤは口を再び開いた。
「新入生歓迎会についてアンリ学園長から準備の進捗を聞かれている。午後一時からの定例会の後、アンリ学園長に僕からお伝えする予定だ。各担当の進捗について定例会のときに報告してもらうので纏めておいてくれ」
キリヤの凛とした声が生徒会室に響く。
「はい」
キリヤの命令に他の生徒会役員達が応えた。
もちろんあの燃え盛るような男、アンドレアも。
そして部屋の中を見渡したキリヤはふとユノに目を留めた。
「君が今日から生徒会入りする平民か」
キリヤの青い瞳からは何の感情も感じられなくて、不安な気持ちが過ぎったが当時の礼を言わなくてはならないのは間違いなかった。
数歩進んでユノは彼の前に出た。
すると、ムスクのような香りがした。
彼の香りなのだろうか。自分の香りがあるのはとても大人に感じられた。
喉が緊張でカラカラだったがユノは声を絞り出した。
「ユノ……っユノ・マキノですっ学長先生に任命されて今日から生徒会役員の一員になりましたっ……少しでも生徒会のお役に立てたらと思ってます。あの……っキリヤ様が以前北部のクルリ村にいらしたときにお会いして、命を助けていただいたことがあります。その節はありがとうございましたっ」
冷たく感情のない、青い瞳にまっすぐ見据えられて胸が潰れそうだったが、一思いに言った。
とても賢いと評判の王子は名前を聞いて、思い出してくれるだろうか。
心臓が口から出そうなほどうるさく高ぶる。
キリヤが口を開くまでのほんの短い時間がとても長く感じられた。
ゆっくりと瞬きをしたのち、彼の唇が動いた。
「悪いが記憶にない」
取り付く島もなく、突き放すようなキリヤの言い方。
心の奥に大切に灯しておいた小さな淡い炎が一瞬で吹き消されたように、胸が冷たくなった。
だが、ユノはローブのポケットに仕舞い込んでいた青い宝石のついたブローチを取り出した。
「これを見ても思い出していただけないでしょうか」
ユノの取り出したキリヤの瞳とそっくりの青いブローチを見た途端、生徒会室の空気もガラリと変わった。
「なんで、お前みたいな平民がキリヤの魔法石持ってるわけ?!」
今にも掴みかかりそうな勢いでシュリが宝石に飛びついたし、アンドレアやほかの面々も驚きで目を瞠っている。
「落ち着け。シュリ。それは本物ではない。僕は誰にも自分の魔法石を触らせたことがないのはお前も知っているだろう」
荒ぶるシュリに対してキリヤはひどく落ち着いた、そして冷たい様子で言った。
「ぶっ……偽物ね。まぁそうだよね」
シュリはおかしくてたまらないというように吹き出した。
「子供のときです。クルリ村でいただきました」
「幼いとき確かに北部の戦場の視察ということで行ったことはあるが、僕はまだ幼かったから『北の都』までしか行っていないはずだ。『北の都』よりも北の辺鄙な村に立ち寄った覚えはない。誰か別の者と勘違いしているのだろう。戦争が終わったばかりの頃は残党がいないか確認するために多くの者がシュトレイン北部に出向いていたからな」
ユノの手にある魔法石とそっくりな瞳はひどく冷たかった。
「ははは。だよね。こんなヤツにキリヤが自分の魔法石を渡すわけないか。勘違いしちゃって恥ずかしいヤツ」
「そんな……確かにキリヤ様からいただきました」
「僕ではないと言っている。その僕の魔法石と似た擬物は不愉快だからさっさとしまってくれないか」
ぴしゃりと全てを遮るような声に、ユノは魔法石を再びポケットに落とすより他なかった。
そんなユノに追い打ちをかけるようにキリヤは続けた。
「そして君の生徒会への加入についてだが、僕は賛成していない。平民である君が、ここで何か我々の助けになるようなことができるとは到底思えない。平民の君にはここで発揮できるような能力はないだろう?」
キリヤは冷たく平坦な声でそう言い放った。
長い間心の支えにしていた人に言われた言葉が信じられなくて、ユノは黒い瞳を大きく見開いた。あのとき温かく見えた青い瞳は、今日はひどく冷たくユノを見ていた。
「……っ……それは一緒に仕事をしてみないとわからないことではないですか?」
少しの間衝撃で押し黙ったが、ユノを忘れてしまったことは仕方ないにしても、これまで学園に入学してから必死で修得してきたことを否定されるようなことには黙っていられなかった。
しかも平民だからという物言いに屈してしまうのは、ほかの平民の皆にも申し訳ないとも思えた。平民は出自や見た目が劣っていたとしても、能力が貴族たちより劣っているとは到底思えなかった。
「ここはこの先国の中枢を担うべき人材の訓練の場でもある。そこに君のような平民が入り込むのを良しとしない人物もいるだろう。危険な目に遭う前にここを去ることを勧める。君のようなごく平凡な平民が、能力の高い貴族の者から敵意を向けられて、躱せるとはとても思えない」
キリヤは淡々と言った。
冷たい彼の言葉は氷の刃になってユノの胸に突き刺さった。
ユノは痛みに耐えるようにゆっくりと瞬きをした。
「一緒に仕事をしてみて、俺が役に立たないということであれば、俺は納得してここを去ります。ですが、今はまだ何もしてないので去りたくありません」
「キリヤが去れって言ってるのに。図々しい奴だな」
キリヤの横で苦々しげに言ったのは、キリヤの肩に手を掛けたままのシュリであった。
「使徒会役員の任命権は学長にあります。学長先生から命じられない限り、俺は生徒会役員として働く義務があります。それとも学長先生に生徒会は平民の生徒は理由もなく追い出す組織だと報告しても?」
キリヤは美しい眉を顰めた。
まるで憎い者でも見るように、ユノを見ていた。
「平民のくせにキリヤ様に何て口を利くんだっ」
いきり立ったアンドレアだが、キリヤが片手でそっと制するとアンドレアは黙った。
「……忠告はした。好きにしろ。悪いが新入生歓迎会の準備で忙しくこれ以上この件に割ける時間はない。シュリ、定例会の議題を整理したいから、会長室に来てくれ」
キリヤはユノの方は見ずにシュリの方だけを見て冷たくそう言った。
251
お気に入りに追加
4,316
あなたにおすすめの小説

親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。

モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中
risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。
任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。
快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。
アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——?
24000字程度の短編です。
※BL(ボーイズラブ)作品です。
この作品は小説家になろうさんでも公開します。
ギルド職員は高ランク冒険者の執愛に気づかない
Ayari(橋本彩里)
BL
王都東支部の冒険者ギルド職員として働いているノアは、本部ギルドの嫌がらせに腹を立て飲みすぎ、酔った勢いで見知らぬ男性と夜をともにしてしまう。
かなり戸惑ったが、一夜限りだし相手もそう望んでいるだろうと挨拶もせずその場を後にした。
後日、一夜の相手が有名な高ランク冒険者パーティの一人、美貌の魔剣士ブラムウェルだと知る。
群れることを嫌い他者を寄せ付けないと噂されるブラムウェルだがノアには態度が違って……
冷淡冒険者(ノア限定で世話焼き甘えた)とマイペースギルド職員、周囲の思惑や過去が交差する。
表紙は友人絵師kouma.作です♪
【完結】僕はキミ専属の魔力付与能力者
みやこ嬢
BL
【2025/01/24 完結、ファンタジーBL】
リアンはウラガヌス伯爵家の養い子。魔力がないという理由で貴族教育を受けさせてもらえないまま18の成人を迎えた。伯爵家の兄妹に良いように使われてきたリアンにとって唯一安らげる場所は月に数度訪れる孤児院だけ。その孤児院でたまに会う友人『サイ』と一緒に子どもたちと遊んでいる間は嫌なことを全て忘れられた。
ある日、リアンに魔力付与能力があることが判明する。能力を見抜いた魔法省職員ドロテアがウラガヌス伯爵家にリアンの今後について話に行くが、何故か軟禁されてしまう。ウラガヌス伯爵はリアンの能力を利用して高位貴族に娘を嫁がせようと画策していた。
そして見合いの日、リアンは初めて孤児院以外の場所で友人『サイ』に出会う。彼はレイディエーレ侯爵家の跡取り息子サイラスだったのだ。明らかな身分の違いや彼を騙す片棒を担いだ負い目からサイラスを拒絶してしまうリアン。
「君とは対等な友人だと思っていた」
素直になれない魔力付与能力者リアンと、無自覚なままリアンをそばに置こうとするサイラス。両片想い状態の二人が様々な障害を乗り越えて幸せを掴むまでの物語です。
【独占欲強め侯爵家跡取り×ワケあり魔力付与能力者】
* * *
2024/11/15 一瞬ホトラン入ってました。感謝!

小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~
朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」
普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。
史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。
その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。
外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。
いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。
領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。
彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。
やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。
無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。
(この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)

からかわれていると思ってたら本気だった?!
雨宮里玖
BL
御曹司カリスマ冷静沈着クール美形高校生×貧乏で平凡な高校生
《あらすじ》
ヒカルに告白をされ、まさか俺なんかを好きになるはずないだろと疑いながらも付き合うことにした。
ある日、「あいつ間に受けてやんの」「身の程知らずだな」とヒカルが友人と話しているところを聞いてしまい、やっぱりからかわれていただけだったと知り、ショックを受ける弦。騙された怒りをヒカルにぶつけて、ヒカルに別れを告げる——。
葛葉ヒカル(18)高校三年生。財閥次男。完璧。カリスマ。
弦(18)高校三年生。父子家庭。貧乏。
葛葉一真(20)財閥長男。爽やかイケメン。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる