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第5章 立浪
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「神子様」
立浪は雪千代に駆け寄り、傍らに膝をついた。
雪千代は、首筋や胸部、内ももなどに、行為の名残も生々しく、赤い跡を散らしていた。
泣き濡れた目を見開いて、虚空の一点を見つめている。
「神子様、立浪です」
もういちど声をかけて、肩に手を置いた。
雪千代の黒目が動いて、立浪をさがす。
立浪は雪千代の寝衣の前を閉じ合わせ、腰紐を結んだ。
雪千代はされるがままになっている。
立浪は、雪千代の首の下から腕を差し入れて、上半身を起こした。
それから一気に抱き上げると、雪千代は立浪の首の後ろに両腕をまわしてしがみついた。
──よかった、意識がある。
ひどいときは完全に意識がないか、意識はあっても自分の首や腕を支える力も残っていないが、今夜はまだ立浪にしがみつく力が残っている。
立浪は、雪千代を抱きかかえて、居室に連れて帰った。
褥に下ろし、寝かせようとするが、雪千代は抗って立浪にしがみついてきた。
「神子様……」
「あたたかい」
「……」
「こうして、抱いていてくれ」
雪千代は熱っぽく潤んだ黒目がちの目で、立浪を見あげる。
「神子様」
「立浪」
二人は、くちびるを重ねた。
たがいに口を吸い、舌を絡め合いながら、雪千代の手は立浪の股間にのびる。
それは、すでに熱くなっていた。
「立浪、私を抱いて」
雪千代は立浪にしなだれかかり、立浪は我慢ならずと雪千代を押し倒す。
「早く、こなたが欲しい」
立浪が雪千代の下肢に触れると、蕾は熱く熟れており、潤滑油や精液でトロトロになっている。
「私をめちゃくちゃにして」
急かされるように、立浪は相手の菊座に、ぬめりと亀頭を挿入した。
「ああ……!」
雪千代は喉もとをのけぞらせ、悦びにわなないた。
「もっと……もっと、こなたを感じたい、もっと奥を突いて……」
すらりと伸びた白い下肢が、立浪の腰に絡みつき、もっともっととせがんでくる。
「ああ……神子様……!」
若い立浪は、呻きながら、雪千代の中に精を吐いた。
立浪は雪千代に駆け寄り、傍らに膝をついた。
雪千代は、首筋や胸部、内ももなどに、行為の名残も生々しく、赤い跡を散らしていた。
泣き濡れた目を見開いて、虚空の一点を見つめている。
「神子様、立浪です」
もういちど声をかけて、肩に手を置いた。
雪千代の黒目が動いて、立浪をさがす。
立浪は雪千代の寝衣の前を閉じ合わせ、腰紐を結んだ。
雪千代はされるがままになっている。
立浪は、雪千代の首の下から腕を差し入れて、上半身を起こした。
それから一気に抱き上げると、雪千代は立浪の首の後ろに両腕をまわしてしがみついた。
──よかった、意識がある。
ひどいときは完全に意識がないか、意識はあっても自分の首や腕を支える力も残っていないが、今夜はまだ立浪にしがみつく力が残っている。
立浪は、雪千代を抱きかかえて、居室に連れて帰った。
褥に下ろし、寝かせようとするが、雪千代は抗って立浪にしがみついてきた。
「神子様……」
「あたたかい」
「……」
「こうして、抱いていてくれ」
雪千代は熱っぽく潤んだ黒目がちの目で、立浪を見あげる。
「神子様」
「立浪」
二人は、くちびるを重ねた。
たがいに口を吸い、舌を絡め合いながら、雪千代の手は立浪の股間にのびる。
それは、すでに熱くなっていた。
「立浪、私を抱いて」
雪千代は立浪にしなだれかかり、立浪は我慢ならずと雪千代を押し倒す。
「早く、こなたが欲しい」
立浪が雪千代の下肢に触れると、蕾は熱く熟れており、潤滑油や精液でトロトロになっている。
「私をめちゃくちゃにして」
急かされるように、立浪は相手の菊座に、ぬめりと亀頭を挿入した。
「ああ……!」
雪千代は喉もとをのけぞらせ、悦びにわなないた。
「もっと……もっと、こなたを感じたい、もっと奥を突いて……」
すらりと伸びた白い下肢が、立浪の腰に絡みつき、もっともっととせがんでくる。
「ああ……神子様……!」
若い立浪は、呻きながら、雪千代の中に精を吐いた。
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