色地獄 〜会津藩士の美少年が男娼に身を落として〜 18禁 BL時代小説【完結】

丸井マロ

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第16章 鞭打ち

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「ヒィィ──ッ!」

 お雪は反射的にうずくまろうとするが、腕をつかまれているためかなわなかった。

 想像を絶する痛みに、美しい顔を激しく歪め、全身をわなわなと震わせている。

 胸部にきつく縄をかけられているため、満足に息を吸うことも出来ない状態である。

 しかし、男は冷酷に命じた。

「声が小さいぞ。牛蔵、もっと強く打て」

「へい」

 牛蔵は、鞭を振り下ろし、それはさっきよりも鋭い音を立てて、お雪の大腿に炸裂した。

「ギャッ!」

 お雪は短いが鋭い叫びを上げた。

「続けろ」

「へい」

 鞭が振り下ろされるたびに、凄まじい悲鳴が上がった。

 大腿への鞭打ちは、お雪をうつ伏せにして、大黒屋がお雪の腕を、馬吉がお雪の足の上に乗って床に縫い付けて、太ももの裏側にも行われた。

 しかし、お雪が失神した為、中断した。

「便所穴め、気を失いやがったか。まったく、だらしない」

 男は吐き捨て、乱暴に仙千代を放りだして立ちあがった。

 お雪のほうに歩みよると、髪をつかんで頭を持ち上げ、その頬を平手で打った。

「起きろ!」

 何回か顔を打たれ、お雪は目を覚ました。

「気を失えば許されると思っているとしたら、大間違いだぞ」

 男は牛蔵から鞭を奪うと、自らお雪めがけて振り下ろした。

「ヒ──!」

 竹根鞭は、お雪の左肩から胸部にかけてを斜めに打ち叩き、お雪は再度、失神した。

「男の肉棒は大喜びで味わっておきながら、お仕置きされるとすぐに失神するとは、まことにけしからん便所穴だ」

 男は再度、お雪の顔を平手で打ち据えた。

「お前がしっかり反省するまで、何度気絶しても許さんぞ」

 お雪は意識を取り戻したものの、弱々しい呻き声をもらして涙を流すだけである。

「儂を見ろ、お雪、しっかり目を開けて罰を受けるのだ!」

 そう言い放つと、男は踵を返して仙千代のいるところに戻ってきた。

「四つん這いになって尻を出せ、早くしろ!」

 男は仙千代に命じた。
 その股間のものは、はちきれんばかりに萌している。

 仙千代が四つん這いになると、男は我慢ならないとばかりに荒々しく腰を抱き寄せ、前戯もなしに菊座に捩じ込み始めた。

「痛──っ!」

 あらかじめ仙千代は菊座を濡らして慣らしておいたとはいえ、こうやって力づくで押し込まれるのは、苦痛でしかなかった。

 きつく閉ざした目から、涙が流れ落ちる。

「お雪を打て。力を込めて、容赦なく。もっと良い声で鳴かせなさい」

 男は激しく腰を打ちつけて仙千代の尻を犯しながら、馬吉たちに命じた。

 鞭による打擲は、お雪の胸に、腕に、肩に、立て続けに襲った。

 お雪はしばらくは鞭打たれる痛みに絶叫していたが、男が仙千代の中で果てた直後、またしても意識を手放した。

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