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第15章 媚態
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大黒屋、その背後に控えている下男、それから見張り番の男たちの見ている前で、仙千代は着ているものを脱ぎ、生まれたままの姿になった。
下男が衣装盆を座敷牢に差し入れ、仙千代は人々のねばつく目線を感じながら、下帯を着ける。
そして、真紅の振袖に紺色の小袴を身にまとうと、髪結いの男衆が、見張りの男と共に座敷の中に入って来た。
仙千代のいる座敷牢は、見張り役や下男など、常に複数人の目に曝されており、一瞬たりとも一人になれる時間はなかった。
厠へ行く時も、最低でも二人の見張り役と一緒で、戸を開け放し、男たちにじろじろ見られながら、用を足さねばならなかった。
人々の環視の下、仙千代は髪を結い、くちびるに紅をさし、身支度を済ませると、見張り役の男たちに連れられて、与力の待つ部屋へと向かった。
江戸には二十名ほどの町方与力がおり、その多くが大黒屋の接待を受けていた。
ほぼ毎日のように宴席が設けられ、酒と料理がふるまわれる。
襖一枚隔てた隣の部屋には寝具が用意され、仙千代は性接待に明け暮れた。
与力だけではなく、例の「お代官様」をはじめ、身分の高そうな武士が訪れる夜もあった。
同心連中とは異なり、与力以上の身分の武士の接待は一対一で、仙千代は複数の男に輪姦されることはなかった。
たまたま同じ時に二人以上の客人が訪れたときは、それぞれ相手と顔を合わせないように別々の座敷に通す。
仙千代は先に来た一人と行為を終えると、慌ただしく厠へ行き、また身なりを整えて、次の客人の待つ座敷に向かった。
無事に接待を済ませても、それで終わりではなかった。
客人が帰ると、大黒屋に抱かれた。
「ひぃぃ──」
大黒屋の巨大なものは、何度受け入れても慣れることは出来なかった。
苦痛に見開いたまなこから涙がこぼれ、褥に流れ落ちる。
下男が衣装盆を座敷牢に差し入れ、仙千代は人々のねばつく目線を感じながら、下帯を着ける。
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厠へ行く時も、最低でも二人の見張り役と一緒で、戸を開け放し、男たちにじろじろ見られながら、用を足さねばならなかった。
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「ひぃぃ──」
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