色地獄 〜会津藩士の美少年が男娼に身を落として〜 18禁 BL時代小説【完結】

丸井マロ

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第14章 性接待

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 仙千代は手首を吊るされたまま、全身の力が抜けた。

 手首を縛る紐に、ズシリと体重がかかる。

 その痛みを軽くしようと、手の指が虚空を足掻く。

 しかし、鴨居と手首の間にある縄をつかむ力は残っておらず、やがて諦め、手首に紐が食い込むにまかせて、ぐったりとうなだれた。

「舌できれいにしろ」

 男は仙千代の髪をつかんで顔を上げさせると、くちびるに男根を押し当てる。

 仙千代は舌を出し、ねちゃねちゃと音を立てて、精液や汚れを舐めとった。

「旨いか?」

「はい……、おいしい……です……」

 仙千代は答えた。

「この淫売め、懲らしめるつもりが、下の口も上の口も悦ばせてしまったわい」

 男は笑いながら、仙千代の髪をつかんだ腕を動かし、仙千代の頭を前後に揺さぶった。

「ああっ!」

 またしても、体が揺れて、乳首に激痛が襲う。

「痛いか?」

 男は笑いながら、仙千代の首をのけぞらせると、痛みにむせび泣く顔を見下ろした。

「念者の名を言わぬと、もっと痛い目に遭うぞ? それとも、お前は痛いのが好きな物好きだから、もっと痛めつけてほしくて、わざと強情を張ってるのかな?」

 指を仙千代の菊座に入れて、クチュクチュと音を立てながら、中で子種をかきまわす。

「お前の故郷の念者には、儂も感謝しておるのだ。どうやって仕込めば、これほどいやらしい体になるのかのう? この穴も、かように淫らに仕込まれて……是非その技を教示して欲しいものだ」

「……この下衆げすめ」

 仙千代は掠れた声を絞り出した。

「貴様こそ……私を痛めつけて……喜んでる物好きではないか。貴様などには、死んでも教えぬ……」

「なんだと?」

 男は腕をふりあげ、仙千代の左頬を平手で打った。

 その勢いに、仙千代の首は、ガクリとのけぞる。

 男は反対の方向に腕を振り上げると、今度は手の甲で仙千代の右頬を打った。

 次は、もう片方の腕を振り上げると、手のひら側と甲で、交互に仙千代の顔を打つ。

 それを何度かくりかえした。

「さっさと吐けば楽になれるものを……ここまで愚かな子だとは思わなんだ」

 呟く内容に反して、男の声は嬉々としていた。

「治平左」

「はっ」

「この淫売に罰を与える。大黒屋を呼んでまいれ」

「かしこまりました、殿」

 若侍は静かに部屋を出ていった。
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