色地獄 〜会津藩士の美少年が男娼に身を落として〜 18禁 BL時代小説【完結】

第11章 虐待

８

「どうした、淫売？」

　驚きのあまり、それを凝視する仙千代の反応を楽しむように、客はニヤニヤと笑う。

「これほど大きなものを見るのは初めてか？」

「は、はい……」

　仙千代は、この客が、芳町の他の蔭間茶屋では出入り禁止になっていることを思い出した。

　たしかに、こんな巨大なものを入れられたら、菊座は壊れてしまうだろう。

　仙千代は、助けを求めてうろうろと目を泳がせた。

　佐吉はあさってのほうを向いており、なにを考えているのかわからない。

　背後では、吊るされたお雪の苦しげな呼気、激しく身悶えする気配と、みしみしと縄が軋む音がする。

「さっさとしゃぶらんか」

「は、はい……」

　仙千代は、もしも間違って歯を立てたら殺されるのではないかと思い、両顎を最大限に開いて、それの先を口に含んだ。

　亀頭が大きすぎるため、口を精いっぱい大きく開くと、顎の関節が軋んだ。

「舌を使え、舌を！」

　仙千代は必死に舌先で鈴口を舐めながら、首を前後させてくちびるで亀頭をこする。

　口で逝かせなければ、尻を使われるかも知れないという恐怖が、仙千代を突き動かしていた。

　その背後では、お雪の尻から山芋が抜け落ちないように、男たちが腰ひもで山芋をくくりつけていた。

「いやぁ……ああ……ひぃ……っ！」

　お雪は宙吊りにされたまま、後門の中で燃える痒みに、蛇のようにのたうちまわり、むせび泣いている。

　長い黒髪は無惨に乱れ、あちこちが崩れて落ちて、汗で首や頬に貼り付いていた。

　男たちが、畳の上に落ちた櫛やかんざしを拾い、一ヶ所にまとめて置いた。

「すごい腰づかいだな」

　お雪が髪を振り乱して、狂ったように悶絶する姿を見て興奮した客は、両手で仙千代の髪の毛を強くつかんだ。

「くちびるで歯を覆いなさい」

　仙千代は、言われたとおりにした。

「いいか、絶対に歯を立てるのではないぞ。歯を立てたら、お仕置きだ。わかったな？」

　客は念を押すと、仙千代の口腔内に、無理やり男根を押し込んだ。

　仙千代は、顎の関節が外れそうになるほど、口を大きく抉じ開けられ、くちびるの裏側の粘膜に、自らの歯が食い込む。

　喉の奥を突かれてえずいても、力ずくでさらに奥に突っ込まれ、完全に気道を塞がれた。

「んぐ……！」

　喉を犯されて息が出来ない苦しみに、仙千代の見開いた目から涙が流れる。

　客は、仙千代の髪をつかむ手に力を込めると、腰を前後に動かし、その男根が仙千代の咽喉を往復した。

「ぐ……ぐっ！」

　客が髪の毛をつかむ手を放すと同時に、仙千代は口を犯すものを吐き出し、激しく咳き込んだ。

　涙と鼻水が止まらない。

　胃の中にあるものを吐きそうになるのを、必死に堪えた。

「喉を使うのは初めてなのか？」

　仙千代は咳き込みながらも、「はい」とうなずいた。

「まあ、仕方ない。あの雌犬も、はじめはそんなもんだった。練習を重ねることだ」

　客はまたしても仙千代の髪の毛をつかむと、口を、咽喉を犯した。

「んぐ……んん……ぐぅっ！」

　気道を塞がれ、巨大なものが、喉の奥を往復する感覚。

　嘔吐しそうになるが、咽喉を塞がれているため、吐くことも咳をすることも、呼吸をすることさえ出来ない。

　苦しさのあまり、目の前が暗くなりかけると、客は仙千代の口腔を解放する。

　それが何度も繰り返され、仙千代の顔は、汗と涙と鼻水と唾液で、ぶざまな様相を呈していた。