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第11章 虐待
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仙千代の肉体が緊張すると、お雪は慰めるように腰や背中をさすり、こじあけられた菊座と張り型の境目に舌を這わせ、唾液を絡みつける。
ゆっくりと時間をかけて、張り型が根本まで入ったとき、仙千代の顔は汗みずくになっていた。
大きさは成人男性の標準的なものと同等とはいえ、木彫りの張り型は固く、生身の肉体に馴染むことはない。
仙千代の腰の奥で、その異物感はどんどん大きくなり、胃まで固い異物に犯されるような感覚に意識が染まる。
内臓を圧迫される苦しさに、仙千代は無意識のうちに腹に力を入れてしまい、ズルリと排泄感を伴って、張り型が途中まで出てきた。
すべてが抜け落ちる前に、お雪がそれを押し戻し、仙千代は呻いた。
「抜けないように自分で押さえてなさい」
客は鞭の先で仙千代を指して命じた。
「もし、儂の許可なくそれを抜いたら……」
お雪の背後で鞭が虚空を切る音がして、お雪はひぃっと息を飲み、反射的にうずくまる。
「どうなるかわかってるな、淫売?」
「はい……」
仙千代は片手を尻にまわして張り型を押さえた。
「おい、尻が見えないぞ?」
客の言葉に、仙千代は片手で張り型を押さえたまま、両膝と片腕を床につけて、さらに尻を高く突き上げた。
「淫売の分際で狭そうな穴だな」
竹根鞭の先が、仙千代の尻を撫でる。
仙千代は助けを求めて、座敷の隅にいる佐吉を見た。
己は鞭で打たれるのか?
川上屋は、客に蔭間を鞭打つことを許しているのか?
この客が仙千代を鞭打つことを、亭主は承知しているのか?
しかし、佐吉は無表情であさってのほうを向いており、仙千代の欲する答えは見つからなかった。
「雌犬の尻を見たいか?」
客は、仙千代の首や顎に、鞭の先端を這わせる。
「……」
仙千代は答えなかった──というよりも、どう答えれば良いのかわからなかった。
「お仙はん、淫売にも劣る雌犬のお尻を見ておくれませ」
お雪が三つ指をついて、深々と頭を下げた。
「お前のいやらしい尻を見てもらいたいのか、お雪?」
「はい、旦那様……うちのいやらしいお尻を、お仙はんに見てもらいとぉございます……」
「つくづく助平な雌犬だな、お前は。そこまで言うなら、見せてやるが良い」
客は笑った。
「はい、旦那様……」
お雪は頭を下げると、仙千代のほうに向いた。
「いやらしく助平な雌犬のお尻どす……とくと見ておくれませ……」
そう言うと、着物の裾をまくりあげ、仙千代に尻を向けて四つん這いになった。
仙千代は息を飲んだ。
お雪の透き通るように白い素肌は、見るも無惨な状態になっていた。
尻と太ももには、赤紫から黄色くなったものまで、鞭で打たれた痕がアザになって幾重にも刻まれている。
後門には大きな張り型が突き刺さり、そこから犬のような尻尾が垂れ下がっている。
「これが雌犬の尻だ」
客は、お雪の新旧のアザが重なる尻臀を、鞭の先端で撫でた。
ゆっくりと時間をかけて、張り型が根本まで入ったとき、仙千代の顔は汗みずくになっていた。
大きさは成人男性の標準的なものと同等とはいえ、木彫りの張り型は固く、生身の肉体に馴染むことはない。
仙千代の腰の奥で、その異物感はどんどん大きくなり、胃まで固い異物に犯されるような感覚に意識が染まる。
内臓を圧迫される苦しさに、仙千代は無意識のうちに腹に力を入れてしまい、ズルリと排泄感を伴って、張り型が途中まで出てきた。
すべてが抜け落ちる前に、お雪がそれを押し戻し、仙千代は呻いた。
「抜けないように自分で押さえてなさい」
客は鞭の先で仙千代を指して命じた。
「もし、儂の許可なくそれを抜いたら……」
お雪の背後で鞭が虚空を切る音がして、お雪はひぃっと息を飲み、反射的にうずくまる。
「どうなるかわかってるな、淫売?」
「はい……」
仙千代は片手を尻にまわして張り型を押さえた。
「おい、尻が見えないぞ?」
客の言葉に、仙千代は片手で張り型を押さえたまま、両膝と片腕を床につけて、さらに尻を高く突き上げた。
「淫売の分際で狭そうな穴だな」
竹根鞭の先が、仙千代の尻を撫でる。
仙千代は助けを求めて、座敷の隅にいる佐吉を見た。
己は鞭で打たれるのか?
川上屋は、客に蔭間を鞭打つことを許しているのか?
この客が仙千代を鞭打つことを、亭主は承知しているのか?
しかし、佐吉は無表情であさってのほうを向いており、仙千代の欲する答えは見つからなかった。
「雌犬の尻を見たいか?」
客は、仙千代の首や顎に、鞭の先端を這わせる。
「……」
仙千代は答えなかった──というよりも、どう答えれば良いのかわからなかった。
「お仙はん、淫売にも劣る雌犬のお尻を見ておくれませ」
お雪が三つ指をついて、深々と頭を下げた。
「お前のいやらしい尻を見てもらいたいのか、お雪?」
「はい、旦那様……うちのいやらしいお尻を、お仙はんに見てもらいとぉございます……」
「つくづく助平な雌犬だな、お前は。そこまで言うなら、見せてやるが良い」
客は笑った。
「はい、旦那様……」
お雪は頭を下げると、仙千代のほうに向いた。
「いやらしく助平な雌犬のお尻どす……とくと見ておくれませ……」
そう言うと、着物の裾をまくりあげ、仙千代に尻を向けて四つん這いになった。
仙千代は息を飲んだ。
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尻と太ももには、赤紫から黄色くなったものまで、鞭で打たれた痕がアザになって幾重にも刻まれている。
後門には大きな張り型が突き刺さり、そこから犬のような尻尾が垂れ下がっている。
「これが雌犬の尻だ」
客は、お雪の新旧のアザが重なる尻臀を、鞭の先端で撫でた。
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