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第9章 再会
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再会を果たしたその晩、二人は共に床についた。
なにもしないでいいと蔵人は言ったが、触れあう体が熱く、仙千代は眠れなかった。
隣で枕を並べている蔵人を見ると、目と目が合った。
「眠れぬのか?」と、蔵人。
「うん……蔵人も?」
「そなたが側にいるのが嬉しくてな。この時を味わっていたくて、眠るのが惜しいのだ」
その蔵人の気持ちが仙千代には心苦しく、同時に、肉体が火照るのを感じた。
「蔵人……」
仙千代は手を伸ばし、蔵人の肉体に滑らせた。
手のひら全体でたくましい胸部や腹の筋肉の形を確めるように愛撫し、やがて、その手は下帯に伸びる。
「無理はするな。そなたは疲れている。今宵はゆっくり休むがよい」
蔵人は仙千代の手を退けようとした。
「見返りなどではない」
仙千代は蔵人の耳にささやいた。
「うずくんだ、体が。そなたのことを思うと、腰の奥が、じぃんと熱くなる」
そうだ、これが真の慕情なのだ。
同情でも、甘ったるい恋などでもない。
肉体の芯から全身を焦がすような熱、これこそが情欲であり、それを交える相手は蔵人しかいないのだ。
仙千代は身を起こして、上から蔵人の口を吸った。
舌を絡ませると、腰の奥からわきだした熱いうねりが体中を満たし、全身が性感帯に変化していくような震えが走る。
「ああ、蔵人……私を抱いておくれ……そなたが欲しい……もう我慢できぬ」
「仙……!」
蔵人の手が、くちびるが、仙千代の素肌をなぜるたびに、ぞくぞくとえもいわれぬ快感が駆け巡る。
「ああ……蔵人……、くら……う……ど……」
仙千代は汗でぬめる肢体をうねらせ、快楽に喘いだ。
自分の中に、こんなにも激しい肉欲があったなんて、知らなかった。
蔵人の上にまたがり、仙千代はゆっくりと腰をおろす。
愛しい人の核心を己の中に迎え入れていると思うと、痛みでさえ、悦びにすりかわる。
「中が、すごく熱い……」
男根をきつく締めつけられて、蔵人は呻く。
「もしや……炎症を起こしているのではないか?」
「蔵人……」
仙千代は蔵人の手を握りしめると、もっと深い部分にいざなうように、自ら腰をくねらせる。
長い睫毛を濡らす涙は、悦びのためなのか。
「ああ……もっと……もっと深く……」
潤んだ目で蔵人を見下ろす仙千代。
その全身から、むせかえるような色香がわきたつ。
それは、男を知っている体だった。
まだ未熟で、精通も迎えていないものの、肉の悦びを知っている体だった。
仙千代の熱に煽られるように、蔵人は相手の腰をつかむと、己の腰を突き上げた。
「ああ……っ!」
蔵人の手を強く握りしめ、仙千代の首がのけぞる。
そのまま、全身を硬直させて、わなわなと震えた。
幼い男根が、透明な歓喜の涙を流して、絶頂を訴える。
「ああ、凄い、仙……!」
そこまで言うと、蔵人も我慢できず、精を放った。
なにもしないでいいと蔵人は言ったが、触れあう体が熱く、仙千代は眠れなかった。
隣で枕を並べている蔵人を見ると、目と目が合った。
「眠れぬのか?」と、蔵人。
「うん……蔵人も?」
「そなたが側にいるのが嬉しくてな。この時を味わっていたくて、眠るのが惜しいのだ」
その蔵人の気持ちが仙千代には心苦しく、同時に、肉体が火照るのを感じた。
「蔵人……」
仙千代は手を伸ばし、蔵人の肉体に滑らせた。
手のひら全体でたくましい胸部や腹の筋肉の形を確めるように愛撫し、やがて、その手は下帯に伸びる。
「無理はするな。そなたは疲れている。今宵はゆっくり休むがよい」
蔵人は仙千代の手を退けようとした。
「見返りなどではない」
仙千代は蔵人の耳にささやいた。
「うずくんだ、体が。そなたのことを思うと、腰の奥が、じぃんと熱くなる」
そうだ、これが真の慕情なのだ。
同情でも、甘ったるい恋などでもない。
肉体の芯から全身を焦がすような熱、これこそが情欲であり、それを交える相手は蔵人しかいないのだ。
仙千代は身を起こして、上から蔵人の口を吸った。
舌を絡ませると、腰の奥からわきだした熱いうねりが体中を満たし、全身が性感帯に変化していくような震えが走る。
「ああ、蔵人……私を抱いておくれ……そなたが欲しい……もう我慢できぬ」
「仙……!」
蔵人の手が、くちびるが、仙千代の素肌をなぜるたびに、ぞくぞくとえもいわれぬ快感が駆け巡る。
「ああ……蔵人……、くら……う……ど……」
仙千代は汗でぬめる肢体をうねらせ、快楽に喘いだ。
自分の中に、こんなにも激しい肉欲があったなんて、知らなかった。
蔵人の上にまたがり、仙千代はゆっくりと腰をおろす。
愛しい人の核心を己の中に迎え入れていると思うと、痛みでさえ、悦びにすりかわる。
「中が、すごく熱い……」
男根をきつく締めつけられて、蔵人は呻く。
「もしや……炎症を起こしているのではないか?」
「蔵人……」
仙千代は蔵人の手を握りしめると、もっと深い部分にいざなうように、自ら腰をくねらせる。
長い睫毛を濡らす涙は、悦びのためなのか。
「ああ……もっと……もっと深く……」
潤んだ目で蔵人を見下ろす仙千代。
その全身から、むせかえるような色香がわきたつ。
それは、男を知っている体だった。
まだ未熟で、精通も迎えていないものの、肉の悦びを知っている体だった。
仙千代の熱に煽られるように、蔵人は相手の腰をつかむと、己の腰を突き上げた。
「ああ……っ!」
蔵人の手を強く握りしめ、仙千代の首がのけぞる。
そのまま、全身を硬直させて、わなわなと震えた。
幼い男根が、透明な歓喜の涙を流して、絶頂を訴える。
「ああ、凄い、仙……!」
そこまで言うと、蔵人も我慢できず、精を放った。
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