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魔族の潜む街
憧れが壊れて人は大人になっていくんだぞ
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「ごめんなさい。あんなに凄い光景を見たら興奮してしまって……」
落ち着いたら落ち着いたでフランは落ち込んでいた。
少し反省してもらいたいのでフォローはしていない。
「この辺りってスライムの巣はあるのか?」
「ありませんよ。あったら今頃討伐隊が組まれているはずですから」
普通はそうなるよな。
あのグリーンスライムが魔族だったのか? アイドウロンだからその可能性は確かにある。
だけどそれなら魔族が潜んでいるのにアグリールが静かなのもうなずけるけど、どこか引っかかる。
「魔族の事を考えているんですか?」
「そうなんだけど、やっぱり一人で考えても全然わからないんだよな」
「ノノさんも何か情報を得ているかもしれませんからそこで改めて考えましょう」
宿に戻ってもまだノノは帰ってきていなかった。
「まだ帰ってきていませんね」
換金所に行きたくないからノノに換金してもらいたかったんだけど、帰ってきてないなら仕方ないな。
「俺換金所に行ってくるから留守を頼んでもいいか?」
「大丈夫ですか? あそこはかなり危険な場所ですけど」
「中を見て人が少なそうなら換金してもらってくるよ」
情けないが、俺にはそれが精一杯だ。
それにそろそろ日も暮れるだろうし、そこまで多くないだろう。
そう思って換金所まで来たんだけど……。
「全然人が減ってない……」
どんだけここの人は働き者なんだよ。
町を歩く人たちも一向に減る気配は無いし、王都でももうちょっと人は少ないだろ。
町の人に当てられ段々気持ちが悪くなってきた。そろそろ帰ろうかな。
「お兄さん、こんなところで何してるんですか?」
帰ろうと思ったタイミングで買い物袋を持ったノノが現れた。
「気持ち悪さに吐きそうになってた……」
よかった……。
胃がせりあがり喉元が胃液でわずかに熱く感じ、ここでノノが来なければ確実に吐いていた。
「お兄さんって本当に勇者なんですか? 想像とのギャップが激しすぎるんですけど」
「理想と現実は違うんだぞ……」
俺の人生ほとんど理想通りに行かなかったしな……。
でもこの人生が理想通りだったとしたらそれはそれで問題だけど。
「でもノノが来てくれてよかったよ。これ換金してきてくれないか?」
路地裏に移動しノノから水を貰いようやく吐き気が無くなってきたので、ノノに魔石の入った袋を渡す。
「これはまたたくさん狩りましたね」
「スライムの核もあるから結構な値段になると思う」
そうか引っかかったのはそこだ。
グリーンスライムは倒したのに消滅していない。モンスター化しているなら消滅して魔石を残していないとおかしい。
やっぱりまだグリーンスライムを俺達に差し向けた奴がいるんだ。
「それでは換金してきますので、こちらの方をお願いしますね」
「これって、貴族の持ってたペンダントだよな。持ち主がわかったのか?」
「私の話は聞いてなかったんですね。この町の領主様なら持ち主がわかるはずだと言われたので、持って行ってください」
領主ならこの町の貴族の持ち物で人物の特定ができるわけか。
その考えはなかったな。
「ってことは俺が持って行くのか? 一人で? 貴族の住む館に? ノノは俺に死ねと言っているのか?」
「なんでそうなるんですか。それくらい配達と同じですよ」
「これだからノノみたいな人付き合いが得意な奴は」
「それって褒めてるんですか? 貶してるんですか?」
「俺みたいな人見知りは精々一人に話しかけるのが限界なんだよ。それなのに貴族の住居だぞ? 無理に決まってるだろ!」
あんな人が大量にいて、不審者かどうかを常に監視され、当主に会うまで何回も人と会話しないといけない場所に俺を向かわせるなんて本当に何を考えているのか。
「お兄さんと話していると勇者様への憧れが壊れていきますよ……」
「憧れが壊れて人は大人になっていくんだぞ」
コミュ障で全ての面接でお祈りされ続けているくせにいいことを言った気がする。
決まったと思ったのにノノの目は呆れていた。
「はあ……、じゃあ待っててください一緒に行きますから」
ものすごく可哀想な物を見る目でそう言われたため、俺は路地裏で隠れるように膝を抱えて待っていた。
「ただいま戻りました。やっぱりスライムの核となると結構高く引き取ってもらえるんですね。ニ十万ももらえましたよ! これからもこの調子でよろしくお願いしますね」
換金所から戻ってきたノノは上機嫌になっていた。
お金が手に入ったのがそんなに嬉しいのか跳ねて喜んでいる。
「そんじゃ貴族の人に会いに行こうか」
人ごみを抜け貴族の家に向かう。
もう日も暮れているのに人の往来が一切減らないので、到着まで大分時間がかかってしまった。
貴族の本宅なだけあってかなりデカい。
イクシル邸もそれなりに大きかったがここは更に大きそうだ。
壁の置かれている長さを見る限り敷地はイクシル邸の四倍はありそうだ。
それにこれだけ立派だから当然だが壁が五メートルはありそうな高さで普通に侵入はできそうにない。
これだけの広い土地なら警備もしっかりしてるだろうし、入る前から憂鬱な気分になってしまう。
「申し訳ありません。アグリールの貴族と思われる方の遺品を見つけましたのでお届けに上がりました」
俺の気持ちを知らないノノは何のためらいもなく門番に話しかけている。
しかし門番は何の反応も示さず、ノノを見下ろしているだけだ。
門番がこれじゃあここの当主とやらは性格が悪そうだ。
「おや、お客様ですか?」
門から出てきたのは黒の正装に仮面をつけた男だった。
柔和な口調で俺達に近づいてくる。
「はい、貴族の物と思われる遺品を森で見つけましたのでお渡しに来ました」
「そうですか。それはありがとうございます。どうぞ中へお入りください」
意外といい人なのか? 帰ろうとしていたのに俺達を案内してくれるみたいだけど。
仮面の男に案内され領主の敷地に足を踏み入れる。
その時でさえ門番は直立不動のままだ。
「お二人のお名前を伺ってもよろしいですか?」
「私はノーナアルヴェルス・ランスグライスです。ノノって呼んでください。こちらはタクト・キサラギさんです。人見知りなので不愛想ですが根はいい人です」
なんか腑に落ちないが、何も間違っていないので訂正できない。
ノノの奴ここぞとばかりに言いたいこと言いまくってやがるな。
「私はグラート・ヴェルモンドと申します。当主様の執事をしております」
ヴェルモンド……、こいつ今ヴェルモンドって言ったか?
顔を確認したいが仮面をしているせいで確認できない。もしかしてそれを知っていて仮面をしているのか?
「キサラギ様どうかいたしましたか?」
人違いの可能性もあるが、あの地下の先にあった町でヴェルモンドに出会うか?
「その仮面はなんでつけているんですか?」
「昔火事で顔を焼かれてしまいましたので、お見苦しい物を見せないように顔を隠しているんですよ」
何ともありふれた回避方法だな。
しかしありふれた方法なだけに無理に引き離して違ったら大問題になるな。
「そうか、それは申し訳ない」
結局人違いかどうかわからないまま領主の居る応接間まで来てしまった。
「お兄さん、さっきのは流石に失礼ですよ。一体何を考えているんですか?」
ヴェルモンドが当主を呼びに行くと応接間を出て行くと早速ノノから怒られてしまう。
余計な先入観を与えないためにヴェルモンドの名前はノノとフランに伝えていない。
ここから帰ったらヴェルモンドの事も二人に話そう。
その時に今怪しい所が無かったかを改めて聞いた方がいいだろう。
「魔族を探しているから、少し怪しいとついな」
「そうでしたね。神経質になってしまうのは仕方ないことです。私もあの人は少し怪しいと思っていますから」
「そうなのか?」
ノノまで怪しんでいるとなると、これは本当にあの従者は魔族なのかもしれない。
そうなるといきなり戦闘になってもおかしくはない。
それを見越して応接間に入る直前に武器を取り上げたのかもしれないしな。
「客というのはお前達か? 待たせてすまないな。私がアグリールの当主ガロン・エストワだ」
入ってきたのは当主というには二十代後半くらいの少し若い青年だった。
一目でわかるほどの気品のある衣服に身を包み、黒い髪は短く切りそろえられ凛々しく見える。
武術に覚えがあるのか脇には剣を携え恰幅もいい。
「それで遺品というのはどれの事かな?」
見た目の年齢よりもかなり落ち着いた語り口調には好感を覚えた。
「こちらになります」
ノノが袋からペンダントを取り出しテーブルに置く。
エストワはペンダントを手に取りしばらく眺めると再びテーブルに置いた。
「確かにこれはこの町の士爵トレイニー卿の物だ。これをどこで拾ったのか聞かせてもらえるか?」
俺はトレイニーを見つけた時の状況を伝える。
もちろんオクトベアについては伏せ、あくまで俺達は偶然死体を見つけ、傷跡からおそらく熊のモンスターだろうと伝えた。
「こ奴らは現在逃亡中だったのだ。罪状は機密に触れるため伏せるが、そうかすでに亡くなっていたか」
エストワ氏は無感情にそう言った。
「わざわざ持ってきてもらってすまなかったな。謝礼はグラートから貰ってくれ。それでは失礼する」
それから一度もこちらを振りむことなくエストワは応接間を出て行った。
「それではどうぞこちらが謝礼です」
渡された金は二十万ほど入っていた。
謝礼にしては多い気がする。罪状は秘密と言っていたし口止め料も入っているってことか?
「それでは門までお送りいたしましょう」
謝礼金をノノに渡しヴェルモンドに見送られ、エストワ邸を後にした。
落ち着いたら落ち着いたでフランは落ち込んでいた。
少し反省してもらいたいのでフォローはしていない。
「この辺りってスライムの巣はあるのか?」
「ありませんよ。あったら今頃討伐隊が組まれているはずですから」
普通はそうなるよな。
あのグリーンスライムが魔族だったのか? アイドウロンだからその可能性は確かにある。
だけどそれなら魔族が潜んでいるのにアグリールが静かなのもうなずけるけど、どこか引っかかる。
「魔族の事を考えているんですか?」
「そうなんだけど、やっぱり一人で考えても全然わからないんだよな」
「ノノさんも何か情報を得ているかもしれませんからそこで改めて考えましょう」
宿に戻ってもまだノノは帰ってきていなかった。
「まだ帰ってきていませんね」
換金所に行きたくないからノノに換金してもらいたかったんだけど、帰ってきてないなら仕方ないな。
「俺換金所に行ってくるから留守を頼んでもいいか?」
「大丈夫ですか? あそこはかなり危険な場所ですけど」
「中を見て人が少なそうなら換金してもらってくるよ」
情けないが、俺にはそれが精一杯だ。
それにそろそろ日も暮れるだろうし、そこまで多くないだろう。
そう思って換金所まで来たんだけど……。
「全然人が減ってない……」
どんだけここの人は働き者なんだよ。
町を歩く人たちも一向に減る気配は無いし、王都でももうちょっと人は少ないだろ。
町の人に当てられ段々気持ちが悪くなってきた。そろそろ帰ろうかな。
「お兄さん、こんなところで何してるんですか?」
帰ろうと思ったタイミングで買い物袋を持ったノノが現れた。
「気持ち悪さに吐きそうになってた……」
よかった……。
胃がせりあがり喉元が胃液でわずかに熱く感じ、ここでノノが来なければ確実に吐いていた。
「お兄さんって本当に勇者なんですか? 想像とのギャップが激しすぎるんですけど」
「理想と現実は違うんだぞ……」
俺の人生ほとんど理想通りに行かなかったしな……。
でもこの人生が理想通りだったとしたらそれはそれで問題だけど。
「でもノノが来てくれてよかったよ。これ換金してきてくれないか?」
路地裏に移動しノノから水を貰いようやく吐き気が無くなってきたので、ノノに魔石の入った袋を渡す。
「これはまたたくさん狩りましたね」
「スライムの核もあるから結構な値段になると思う」
そうか引っかかったのはそこだ。
グリーンスライムは倒したのに消滅していない。モンスター化しているなら消滅して魔石を残していないとおかしい。
やっぱりまだグリーンスライムを俺達に差し向けた奴がいるんだ。
「それでは換金してきますので、こちらの方をお願いしますね」
「これって、貴族の持ってたペンダントだよな。持ち主がわかったのか?」
「私の話は聞いてなかったんですね。この町の領主様なら持ち主がわかるはずだと言われたので、持って行ってください」
領主ならこの町の貴族の持ち物で人物の特定ができるわけか。
その考えはなかったな。
「ってことは俺が持って行くのか? 一人で? 貴族の住む館に? ノノは俺に死ねと言っているのか?」
「なんでそうなるんですか。それくらい配達と同じですよ」
「これだからノノみたいな人付き合いが得意な奴は」
「それって褒めてるんですか? 貶してるんですか?」
「俺みたいな人見知りは精々一人に話しかけるのが限界なんだよ。それなのに貴族の住居だぞ? 無理に決まってるだろ!」
あんな人が大量にいて、不審者かどうかを常に監視され、当主に会うまで何回も人と会話しないといけない場所に俺を向かわせるなんて本当に何を考えているのか。
「お兄さんと話していると勇者様への憧れが壊れていきますよ……」
「憧れが壊れて人は大人になっていくんだぞ」
コミュ障で全ての面接でお祈りされ続けているくせにいいことを言った気がする。
決まったと思ったのにノノの目は呆れていた。
「はあ……、じゃあ待っててください一緒に行きますから」
ものすごく可哀想な物を見る目でそう言われたため、俺は路地裏で隠れるように膝を抱えて待っていた。
「ただいま戻りました。やっぱりスライムの核となると結構高く引き取ってもらえるんですね。ニ十万ももらえましたよ! これからもこの調子でよろしくお願いしますね」
換金所から戻ってきたノノは上機嫌になっていた。
お金が手に入ったのがそんなに嬉しいのか跳ねて喜んでいる。
「そんじゃ貴族の人に会いに行こうか」
人ごみを抜け貴族の家に向かう。
もう日も暮れているのに人の往来が一切減らないので、到着まで大分時間がかかってしまった。
貴族の本宅なだけあってかなりデカい。
イクシル邸もそれなりに大きかったがここは更に大きそうだ。
壁の置かれている長さを見る限り敷地はイクシル邸の四倍はありそうだ。
それにこれだけ立派だから当然だが壁が五メートルはありそうな高さで普通に侵入はできそうにない。
これだけの広い土地なら警備もしっかりしてるだろうし、入る前から憂鬱な気分になってしまう。
「申し訳ありません。アグリールの貴族と思われる方の遺品を見つけましたのでお届けに上がりました」
俺の気持ちを知らないノノは何のためらいもなく門番に話しかけている。
しかし門番は何の反応も示さず、ノノを見下ろしているだけだ。
門番がこれじゃあここの当主とやらは性格が悪そうだ。
「おや、お客様ですか?」
門から出てきたのは黒の正装に仮面をつけた男だった。
柔和な口調で俺達に近づいてくる。
「はい、貴族の物と思われる遺品を森で見つけましたのでお渡しに来ました」
「そうですか。それはありがとうございます。どうぞ中へお入りください」
意外といい人なのか? 帰ろうとしていたのに俺達を案内してくれるみたいだけど。
仮面の男に案内され領主の敷地に足を踏み入れる。
その時でさえ門番は直立不動のままだ。
「お二人のお名前を伺ってもよろしいですか?」
「私はノーナアルヴェルス・ランスグライスです。ノノって呼んでください。こちらはタクト・キサラギさんです。人見知りなので不愛想ですが根はいい人です」
なんか腑に落ちないが、何も間違っていないので訂正できない。
ノノの奴ここぞとばかりに言いたいこと言いまくってやがるな。
「私はグラート・ヴェルモンドと申します。当主様の執事をしております」
ヴェルモンド……、こいつ今ヴェルモンドって言ったか?
顔を確認したいが仮面をしているせいで確認できない。もしかしてそれを知っていて仮面をしているのか?
「キサラギ様どうかいたしましたか?」
人違いの可能性もあるが、あの地下の先にあった町でヴェルモンドに出会うか?
「その仮面はなんでつけているんですか?」
「昔火事で顔を焼かれてしまいましたので、お見苦しい物を見せないように顔を隠しているんですよ」
何ともありふれた回避方法だな。
しかしありふれた方法なだけに無理に引き離して違ったら大問題になるな。
「そうか、それは申し訳ない」
結局人違いかどうかわからないまま領主の居る応接間まで来てしまった。
「お兄さん、さっきのは流石に失礼ですよ。一体何を考えているんですか?」
ヴェルモンドが当主を呼びに行くと応接間を出て行くと早速ノノから怒られてしまう。
余計な先入観を与えないためにヴェルモンドの名前はノノとフランに伝えていない。
ここから帰ったらヴェルモンドの事も二人に話そう。
その時に今怪しい所が無かったかを改めて聞いた方がいいだろう。
「魔族を探しているから、少し怪しいとついな」
「そうでしたね。神経質になってしまうのは仕方ないことです。私もあの人は少し怪しいと思っていますから」
「そうなのか?」
ノノまで怪しんでいるとなると、これは本当にあの従者は魔族なのかもしれない。
そうなるといきなり戦闘になってもおかしくはない。
それを見越して応接間に入る直前に武器を取り上げたのかもしれないしな。
「客というのはお前達か? 待たせてすまないな。私がアグリールの当主ガロン・エストワだ」
入ってきたのは当主というには二十代後半くらいの少し若い青年だった。
一目でわかるほどの気品のある衣服に身を包み、黒い髪は短く切りそろえられ凛々しく見える。
武術に覚えがあるのか脇には剣を携え恰幅もいい。
「それで遺品というのはどれの事かな?」
見た目の年齢よりもかなり落ち着いた語り口調には好感を覚えた。
「こちらになります」
ノノが袋からペンダントを取り出しテーブルに置く。
エストワはペンダントを手に取りしばらく眺めると再びテーブルに置いた。
「確かにこれはこの町の士爵トレイニー卿の物だ。これをどこで拾ったのか聞かせてもらえるか?」
俺はトレイニーを見つけた時の状況を伝える。
もちろんオクトベアについては伏せ、あくまで俺達は偶然死体を見つけ、傷跡からおそらく熊のモンスターだろうと伝えた。
「こ奴らは現在逃亡中だったのだ。罪状は機密に触れるため伏せるが、そうかすでに亡くなっていたか」
エストワ氏は無感情にそう言った。
「わざわざ持ってきてもらってすまなかったな。謝礼はグラートから貰ってくれ。それでは失礼する」
それから一度もこちらを振りむことなくエストワは応接間を出て行った。
「それではどうぞこちらが謝礼です」
渡された金は二十万ほど入っていた。
謝礼にしては多い気がする。罪状は秘密と言っていたし口止め料も入っているってことか?
「それでは門までお送りいたしましょう」
謝礼金をノノに渡しヴェルモンドに見送られ、エストワ邸を後にした。
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