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第8章 そして始まる学院編

乙女沼の住人 -1-

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 画面の前の皆、こんにちわ!

 私、レミルア・ティーンレンス。

 王子様とも結婚可能な伯爵家の令嬢なのよ!(←ここ大事!)

 元々はね、皆と同じ地球の日本に住んでた女の子だったんだけど、病気で死んじゃったんだぁ……。

 でもね! 神様は私を見捨てなかったわ!

 病気で余命3ヶ月って言われてた私を3年も生かしてくれた大好きな大好きな乙女ゲームの世界に転生してたんだから素敵じゃない⁈

 ホントは女主人公ヒロインが良かったんだけど、私が病気で死んじゃうちょっと前くらいからね、女主人公ヒロイン転生→悪役令嬢転生→モブ転生って感じで流行が遷移してたから、きっとその流れでモブ転生になったんだと思うの!

 腹黒女主人公ヒロインと役立たず悪役令嬢の代わりに私が女主人公ヒロインになるシナリオ世界なのねって、すぐ理解できたわ。

 だって私、乙女沼の住人だったのよ? 自分のハマってるジャンルの傾向なんだもん。

 セオリーが分かんない訳ないじゃない⁈

 だから前世の記憶が戻って、ステータス画面も出せるようになった時に自分のステータスにあった「才能奪取」って言うスキルをどう使うべきなのかもすぐ分かったわ。

「なるほどね! アリューシャを見つけて聖女のスキルを私が貰っちゃえばいいんだ? かーんたん!」

 序でに具合の良さそうなスキルを持ってそうな人のステータスを覗いて、私の方が有用にそのスキルを使ってあげられるわねって思ったものは、練習がてら貰っておいたわ。

 そのお陰で前世の記憶を十分に活かした知識チートで領地を活性化したんだけど……そうしたらね? お父様とお母様とお兄様とお姉様に妬まれて邪魔されるようになったの。

 意地悪されて、お小遣いもなしになったのよ?

 酷くない⁈

 だから私は自分の商会を立ち上げて、自分で稼ぐようになったの!

 家族は皆、私にあれこれ隠し事するから情報収集も自分の商会を通じてやれる体制を整えたわ。

 凄いでしょ⁈

 そのお陰で、家族が私に隠してた学院の入学試験の日も、入学式の日もバッチリ把握できたんだから健康な身体を持ってるのと自力で色んなことが出来るようになってるのってホント大事よね!

 皆も、もし転生して記憶が戻ったら変に遠慮とかしないで使えるものは前世の知識活かすのでも他人のスキル貰ってでもいいから使っちゃった方がいいよ!

 家族の、それも貴族やってる人達の顔色とか機嫌とか伺って生きてくとかさ、マジめんどいから大人しくしてると損よ?

 これホント!

 勿論、病気とか事故とかで死んじゃうばっかりじゃなくて、寿命で死んでもワンチャンあると思うから色んなお話し読んで、色んなゲームして、色んなアニメや映画見て、その日に備えとくといいんじゃないかな?

 取り敢えず1つの参考ってことで、これから私の転生体験談話すから、いざって時の為に聞いてってね!

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